Diary'05

本学軽井沢セミナーハウス合宿(9/22)
Always, now under Construction.
2005年12月13日(快晴且低温)
授業
欠席:3年6名
遅刻:
【石原の発表】
日本におけるカジノ合法化に向けた動きについて、神奈川県のPDF資料を使って発表した。
その資料から見ても東京都の動きが実践的で一番動いているところから、今後はケースを東京都の例を中心に研究していこうと方針が決まった。
この日は早めに終わりました。
次回のゼミは冬休み前最後のゼミです。
(石原)
2005年12月6日(晴れだがひどく寒い)
授業
欠席:3年生4名、4年生1名、5年生3名
遅刻:
先週に引き続いて【前花君】の発表。
前回の反省を生かしてか、今回は石垣市から取り寄せた「石垣市国土利用計画」及び市議会議事録からの発表。
この計画を基本に、島の土地利用のほとんどが森林・農地の中、観光・リゾート開発(ほとんどはホテルやゴルフ場)や自然保護に土地利用が行われる動きがあると、地図に示された色分けを用いて紹介。
調べた結果、観光リゾート開発は観光客や市民の余暇活動にとって重要であり、市もその整備の重要性を認識していることや景観や文化資産に関してはそれに配慮した利用方法を考えていることを理解。各計画の行方を追って行きたいと語った。
発表後、各計画でのアクターの動きの追跡をするべきだという意見が出た一方、先生は観光に絞るのであれば、観光以外も考慮した土地利用計画よりも石垣島の観光産業の実像を調べることで今後の観光政策の問題点も行方も見えてくるのではとコメントされた。
次に【勝部君】の発表。
題名が長くて日記書くほうも嫌になりそう(笑)。それはともかく、要約すれば「東京におけるコンパクトシティの実現」についての発表。
都市機能を中心部にコンパクトに集約することで、空き地を利用した効率的な土地利用や誰でも暮らしやすい都市の形成と郊外、農村部の保全が同時に可能であると紹介。
理論、理想はもういいので、実際にコンパクトシティに取り組んでいる仙台や青森などの例を取り上げて調べるべきとのアドバイスがあった。
彼はいつになったら現実の事例に目を向けるのかなあ。理想や理念を語りたくなる気持ちも理解できるが・・・。政策科学の意味を理解しているか否かで研究に差が出てきていることを実感した。
(五木田)
2005年11月29日(曇りのち晴れ)
授業&OB就職支援・相談会
欠席:3年2名/4年2名/5年3名
遅刻:
【前花君の発表】
持続可能な観光について。観光は資源に依存している。観光開発と環境保全は不可分な関係にある。つまりバランスが大事。
北海道にある某大学研究所のテキストを基に、「外来型観光」と「内発的観光」を対比。
- トマム・・・外来型観光
村おこしとして広域リゾート開発を行い、単独ディベロッパー企業による事業着手もバブル崩壊により債務超過、経営不振に。大手ディベロッパーによる単独の外来型開発であった。
- アスペン・・・内発的観光
銀の発見で町形成。その後、不況に。内部の資金で復活。内部の豊富な資金と人脈に依ったスキーと文化の融合。
この2つの例は、結局、金がメインじゃないかという質問と、アスペンの内部の人が資金を提出しているので内発的だという意見がでる。
先生からは、ケースである石垣島の開発計画の発表をしなさい、という意見が出る。石垣島市民が直面する問題点は何なのか未だに不明である。
学生からは、いい着眼点を見つけたという意見もあった。
陪席した12期生の上田さんからは、このフレームを利用して石垣島に当てはめるべきだ、とのコメントがあった。
【OBによる就職支援・相談会】
先輩が順次駆けつけるなか、林口さんの司会進行で、午後7時半頃より、10期の林口さん、7期生の加納さん、川村さん、からそれぞれ就職活動についてと、働くということについて体験談を伺った。参加して下さった先輩は、6期生の鈴木さん、7期生の徳永さん、8期生の浅見さん。
実際に社会にでて働いている方の生の声をこれほど近くで聞ける機会はあまり無いので貴重な体験であった。
- 林口さん
就職活動において、やりたいことというのはどんどん変わっていくので漠然としていればいい。今の段階で一つの型にはめて選択肢を狭めることは意味が無い。企業に入るには熱意が必要。相手の心に響かなければならない。
- 加納さん
何を伝えるかということよりも、まずはどう見られているかが重要。短所も長所に置き換えることができる。(営業の仕事についても話していただき、)「営業とは人と会う仕事。そして人の役に立つ仕事。」ということです。
- 川村さん
会社選びは自分の足を使って情報を稼がねばならない。人によって評価は大きく違うこともある。最低限必要なものは礼儀と会社研究。自己分析とはあるがままの再確認である。 - 相談会の後
高田馬場の「とり鉄」に移動し懇親会が行われ、有益な話を終電まで(一部の人はその後まで)たくさん聞かせていただきました。
- 現役生を代表して、
先輩方、お忙しい中お時間を割いていただき誠にありがとうございました。就職活動においての指針が少し見えたと思います。研究、就職活動と努力を重ねていきたいと現役生全員思っております。今後ともよろしくご指導のほどお願いいたします。
(石原一輝)
2005年11月22日(晴れ)
授業
欠席:4年1名、5年2名
遅刻:
【西部君の発表】
財政投融資の大まかな流れについて。
<戦後>
- 1951年、「資金運用部資金法」国内にある資金を集中して投入しようとする法律。いわゆる傾斜生産方式。このころまでは資金運用部も機能していたといえる。
- 1960年代、高度経済成長を背景にした資金の急増によって特殊法人、建設国債に投資され、この頃からだんだんとマイナスの側面に向かっていった。
- 1973年、財政資金源の肥大に対する法律によってチェック体制の構築を図る。
- 1987年、これまでの資金の流れをやめて、資金の回収をはかり、健全な運営を確保するために資金運用事業が創設される。運用先は、結局、国債などに投資し、資金運用部と変化はなかった。
- 2001年、抜本的改革。(これについては、次回発表)
【前花の発表】
エコツーリズムとマスツーリズムについて。
研究をよびこんでしまった感がある。しかし、まだまだエコツーリズムとマスツーリズムの明確な線引きができていないので、それと石垣市国土利用計画、石垣市におけるゴルフ場建設とホテル建設、について調べて次回発表することになった。
(前花)
2005年11月15日(非常に寒い)
授業
欠席:2年2名、3年2名、4年2名、5年生
遅刻:
【田中君の発表】
今回は、今までの研究の見直しと、章立てのやり直しについて。
湘南海岸への対策を調べて行く中で、この問題の政策過程だけではなく、原因と対応・防止策を他の地域事例を含め比較検討するには、海洋工学やいわゆる理系からの視点や知識も必要になって来た。こうした知識は文系の範囲を越え、政策過程を軸に研究する本ゼミの研究を逸脱することになるのであろうか。
これに対して、工学系の議論の中身や論証過程は理解出来なくても、そうした議論を基に問題の所在究明や望ましい政策案が提起される場合には、当然、研究に含めるべきであるし、工学系の議論も複数比較できるようにした方がベターだ、と先生よりコメントがあった。
今後は、海洋工学の視点も含めた章立てに修正して考察を行うことになった。
(三星)
2005年11月8日(晴れ)
授業
欠席:3年1名/4年1名/5年3名
遅刻:
最初は各自HP講習の続きや個人ページ更新の作業。
漸く、教室の鍵さえ開ければ、指示しなくてもゼミ生が自分のすべき課題を黙々と進める、そういう「理想的な雰囲気」になってきた、と先生より感想があった。
指示待ちの受動的参加は望まれない。特に3年生は、個人研究HPの更新も滞り気味なので、引き締めましょう。
【前花君の発表】
短期的な視点ではない長期的発展を目指す政策についての研究を進めること、を念頭に入れている。
現在、石垣市としては市内を6つほどのゾーニングを行い、その一つで観光業、中でもゴルフ事業(マスツーリズム的)を計画の中心に据えているので、そこに疑問を持ちながら研究を進めていきたい。今日、石垣市に対して市の「国土利用計画」の資料を請求したので、次回に詳しく発表したい。
石垣市は、現市長がエコツーイズムを所信表明で掲げているのにリゾート開発を進めている、この事に疑問を持ち深く掘り下げてみたい。市の国土開発計画の中のリゾート開発を進める地区について研究する目的は、市長の所信表明の中では表面的にはエコツーリズムを掲げるも、裏にはやはりマスツーリズムがあるという現状を検証したい。
これに対し、次のようなコメントがあった。
- マス、エコツーリズムの線引きがよくわからない。具体的に政策の実例をあげるべきだ。
- 持続可能性のあるエコツーリズムを望む前花君のその思いが、市の国土利用計画の中のどこに現われいるのか。その理念と市の計画とどこに接点があるのか。
- 石垣島への観光客が何を求めているかを調べてみてはどうか。
- 市の計画に市民はどういう反応をしているのか。
最後に、11月末のゼミOB会による「就職相談会」について、話を聞きたい職種・業界についてアンケートがあった。先生からOB会幹事会へ連絡して頂く。
次週は、3年生以上の個人研究発表とHP更新。
(田中)
2005年11月1日(晴れ)
授業
欠席:3年1名/4年1名/5年2名
遅刻:
今日はHTMLにおける画像の加工処理の講習。
教室のノートPCにあるphoto editorを使い、夏合宿でのデジカメ写真を開き、回転、トリミング、照度、サイズ加工、圧縮などを駆使して各自の個人研究・卒論用ページに合うサイズの画像を加工し、画像挿入タグを使いページに貼り付ける技法を習得した。
従来は、画像加工を先生にお願いしていたが、これで自分でページの中でのサイズや位置を確認しながら加工処理済のファイルを先生に提出できることになった。
また、HTMLに画像を添付する際には画像ファイルのある場所(ディレクトリとパス)をきちんと理解した上でhtmlの記述を注意するよう先生から指示があった。
これまで、自分のPCのローカルな場所をimg src=にC\My Documents\・・・とパスを記述したhtmlファイルを提出して、「自分のPCではちゃんと画像が挿入されるんですが」と真顔で言うゼミ生が多く、その度に先生がhtmlファイルを開いて画像挿入箇所の記述を直して来た。これに関しては実践しながら体得していくことになりそうだ。
最近は発表が少ないので3年諸君、気張って研究を進めよう!!
(西部)
2005年10月25日( )
授業
欠席:3年2名/4年2名/5年3名
遅刻:
この日は先生から、各自の個人研究HPでの上下、左右の余白(マージン)の設定の仕方や画像ファイルの保存の仕方等の簡単な説明があった。
西部君の発表
テーマ:財政健全化に向けた政策分析
ケース:国内政党と海外政府の政策から
章立てと財政投融資についての発表。図を用いて資金運用部が存在していたころの財政投融資の全体像を示した。まず、どのアクターが存在しているかを示し、今後の方針を章立てから明らかにした。
全体像からは郵政・政府金融機関の整理統合・年金改革・三位一体改革・公団民営化などが財政投融資改革と関連している事も指摘した。
先生からはこのようなシステムになった歴史的経緯も調べておくよう指示があった。
(佐々木)
2005年10月11日( )
授業
欠席:
遅刻:
今日はまず2年生による新ゼミ生募集オリエンテーションのシュミレーションが行われ、修正する点を話し合う。その次に、先生からホームページの更新についての説明が行われ、どういう構造(ディレクトリーとパス)でホームページができているかが説明され、各自のファイル更新について注意があった。
【勝部の発表】
東京都市白書2002についての発表が行われる。内容は都市計画を進めている割には改善すべき点が多いということらしい。
情報化社会によって、都市がどのように変わっていくか。本社機能の2割が東京に所在。大きな企業ほど東京に集中している。これからも、都市への機能集積は進んでいくだろうといえる。外部委託も現在非常に多くなっている、テレワークという方式も増えている。これからは在宅近辺で働く人が増える。この白書は副次的な要素をまったく包括しきれていないと思われる。
正直私の頭では何の説明しているのかわかりませんでしたのでまとめられませんでした。先生からはまず、パワーポイントを使って発表してほしいという話と、今回の発表がテーマの中でどういう位置づけなのかがわからないと話された。
東京都がこの計画において何をしようとしているか、そしてその計画は勝部君の発表の中でどういう位置づけになるのかと言われた。そして、現在この計画に沿った都市計画は進んでいるのかというところが分からない。
具体的な歴史の中でどのように行われてきているか分からないとテーマになるとはいえない。計画の白書なんか見ても何も分からない。もっと具体的なものから調べない限りまったく理解することができない。との指摘がありました。
来週18日は、学部デーにあたり、1年生に対する来年度ゼミ生募集のオリエンテーションと3年生以上への、社学OBによるキャリア講座が開催されるため休講です。2年生がんばってください。
(石原)
2005年10月4日(曇り)
授業
欠席:3年3名/4年2名/5年3名
遅刻:
今日は個人研究の発表は無しで、9月軽井沢合宿の会計清算の後、2年生は10月18日学部デーでの新ゼミ生募集オリエンテーションの準備作業を、3年生は合宿で発表した分のhtmlの作成を行った。
オリエンテーションに関しては、今回は2年生がしっかりやってくれるみたいで、前年より期待できそうなのかな?
それと進んでいるところまででいいので、今回休んだ3年生は来週までに、htmlを作ってアップするようにとのことです。
(勝部)
2005年9月20日(火)〜22日(木)
軽井沢追分セミナー合宿
欠席:2年なし/3年1名/4年2名/5年1名
【9月20日(火)】(合宿初日)
朝は前日までの好天気の続きで良い天気。午前10時に大学正門前に集合。パソコン、プロジェクターなど積んだ担任車、3年西部君車、(事故渋滞で到着の遅れた)5年時田君車に分乗して、関越道、上信越道へと割と順調に進む。昼ごろからの小雨と霧の中を、10個のトンネルを抜けて佐久平に出ると天気が回復。佐久ICで降りて、雲に隠れた浅間山を見ながらR18を上ってセミナーハウスに到着。宿泊するバンガローなどに荷物を降ろして、9号棟で研究発表を開始した。
(上沼)

西部さんの発表
「財政の現状〜具体的なアクター〜」。
実際に財政に関わる集団について、内閣や経済財政諮問会議、与党、官僚ざどの役割や位置関係を明らかにした。
先生からは、バブル期からの国、地方の赤字の原因、歴史的背景などをつかみ、歳入、歳出などにも焦点を合わせるように、また行政側のアクターに偏りすぎているので、野党他の財政再建プランなどももっと調べるべきとのコメント。

田中さんの発表
「茅ヶ崎海岸の海岸浸食について、服部市長へのインタビューの報告」。
市の調査した浸食の原因は利害関係者への配慮から‘原因とは断定できない’こと、管轄団体閉鎖の理由は財政のスリム化のためであったこと、などがわかった。結局、市はこの問題に消極的で、県、国、市民団体など以外のグレーな部分の連携不足、国も危機感不足であるということがわかった。今後は、先行成功事例の分析を中心に研究することに。

三星さんの発表
中小企業のための公的支援、その必要性と改善点を考える。
まず、日本の戦後の中小企業支援策の歴史。今日の慢性的不況から脱するために、「産業クラスター」という、技術者、大学、銀行、町の自治会などの人的ネットワークの形成が必要である。しかし、現在ようやく実行段階に入ったに過ぎず、結果は不透明で問題点も抱えている。先生からは、歴史の中で中小企業の位置付けをしてきた部分は良いが、クラスターの説明をもっと十分に、とのコメント。
(2年番匠)

夕ご飯を食べ、お風呂に入ってからの発表。体がリラックスし、みんな少し眠くなっているようだった。そんな中、まずは、
石原さんの発表
テーマは『地方公共ギャンブルの現在』ということで、公営カジノについてだった。 韓国のカジノに、多くの日本人が足を運び、お金を使っている。また、日本の海外旅行客2000万人のうち、13%もの人がカジノで遊んでいる。などという実態がはじめに説明された。
さらに、日本にカジノ建設がなされた場合のメリットとして、さまざまな関連産業が発達する、雇用の創出が生まれるなどが挙げられた。そして、現在日本に存在する非合法のカジノ、つまりブラックマーケットで動いている課税対象外のお金(アンダーグラウンドマネー)はGDPの8%〜10%にのぼるそうで、カジノが作られれば、それらは合法化され、今まで闇のうちにあったものが、表に出てくる。というメリットも述べられた。
石原さんは、メリットばかりを述べているが、デメリットもあるのでは?、カジノの建設地には、経済が豊かになる反面、治安悪化をもたらすことも考えられる。また、そもそもブラックマーケットを合法化することは別な問題を生むのではという意見もあった。 先生からは、まずカジノ建設に関する具体的な都などの創案、政策などを見つけ、それらがのべているメリット、デメリットを明確にし、その上で環境問題や貧富の差など、様々な問題の正否を検証すること、また、日本の賭博文化を考察したらどうか。カジノ建設は、なぜ今まで否定され、タブー視されてきたのか。いろいろな側面から見て、掘り下げることが大切、とのコメントがあった。
佐々木さんの発表
テーマは『フェア・トレードについて考える』。
まず、フェア・トレードとは、オルタナティブ・トレード(もう一つの形の貿易)として、アメリカでNGO活動としてはじまった。この目的は、現在自由貿易の中で、安い賃金の下働いている労働者たちに対し、公正な報酬を与えることにある。第三世界が貧しい理由を挙げ、それらの解決につながるフェア・トレードの必要性が説明された。また、フェアトレードの成功例として、現在行われているスターバックスのフェア・トレードコーヒーが紹介された。
佐々木さんは、今の自由貿易に対し疑問を感じ、これから問題点を見つけ出し、フェア・トレードを推進したい。という考えを持っているようだった。
これに対し先生は、まず、発表の中に出てきた言葉が、あいまいな点について指摘した。たとえば、第三世界とか多国籍企業というのを、はっきりと具体的に述べ、事実をはっきりとさせると、自ずと問題点が見えてくる。とおっしゃっていた。また、参考として、マイクロクレジット運動のことにも触れられた。
以上、合宿初日夜の発表は無事終了。外に出ると、霧がかかっており、肌寒さを感じた。
(2年関根)
【9月21日(水)小雨後くもり】(合宿2日目)

前花さんの発表
テーマは「観光資源としての自然環境と経済」。
自然環境を保持しながら石垣島をどう経済発展するのか、また自然環境を経済活動にどう活用するのか、についてマスツーリズムとエコツーリズムという二つの観点から論じた。
マスツーリズムとは外的資本を導入した観光開発である。エコツーリズムとは、自然環境を損なうことなく持続可能な資源としながら、観光資源として利用していく観光開発である。
まず前提として、石垣島経済と観光の現状について。基幹産業は観光と農業。観光は島全体の収入の約45%を占める。観光資源としては、島独特のユニークな文化と整備されていないありのままの自然があげられる。自然の中に入って自然を楽しむというスタイルの観光である。つまり、ありのままの自然を保持するには、観光客のコントロールが必要なのである。
ここで前述のマスツーリズムに関して、宮古島の例を紹介。宮古島は石垣島のように観光資源としての自然を所持しない。そこで積極的なリゾート誘致を行うも、バブル崩壊とともに失敗。またエコツーリズムの例として西表島の例を紹介。西表島は来場者数をコントロールするなどして、観光と自然環境の共存をはかっているとのことだった。
これに対し先生やゼミ生からは、石垣島について語っていないとの指摘があった。マスツーリズム、エコツーリズムについて現在の石垣島はどうなのかという視点が必要で、また、エコツーリズムのより具体的な例も求められるとのことだった。先生からは長野県やドイツで行われる、観光客の農業体験の紹介があった。
熊沢さんの発表
テーマは「ホームレス自立支援」について。現在行われる自立支援策として、『ビッグイシュー』の紹介。
ビッグイシューとは1991年ロンドンで創刊されたストリートペーパーで、現在24ヵ国で販売が行われている。販売すのはホームレスのみである。ホームレスは初め10冊(1冊200円)を提供される。その10冊の売り上げを元手に1冊90円でビッグイシューを仕入れる。さらにそれを販売し、1冊あたり110円の収入を手にする、という仕組みである。最終的には簡易宿泊所、アパート等住所を得て、それをもとに新たな就職を見つけることを目標にしている。実際に販売者の方から伺った実情の報告もあった。
当面の問題は、立ち仕事でありホームレスの方の健康上支障をきたす、一定の売り上げを上げるなければならない、などがある。また現在都内33箇所の販売箇所を拡大し、世間にビッグイシューの理解を広める必要もさけばれている。
先生から行政とNPOの違いについての説明があった。行政は要請があって動くものであり、そこに行政の限界がある。そこを埋めるのがNPOであるから、様々なNPOのサーヴェイがホームレスの問題の実情や問題を探る手がかりとなる。また、そのことからビッグイシューの役割も見えてくる、とのアドバイスであった。
(2年前田)
【レク及びBBQの写真ギャラリー】
グリーンハウス(本学創立当時の文学部校舎の復元棟)の見学
セミナーハウス正門、晴れた日には浅間山が見える(風景に気をとられ、前列組みはカット?)
レクの野球ゲーム、プレーボール
2年関根さんのナイスキャッチに盛り上がる
関根さんのヒット
徐々に当たり出す2年平塚君
番匠君の眠り打法
BBQ 下準備の開始 調味料などの買い忘れに西部君が走る
BBQ マトンやハツ、いけてる?
BBQ 煙が充満
5年熊沢君の腕前
5年大前君、「先生、任してください」
5年時田君、「大丈夫」
寒くなったテーブルより火で暖かい炊事場で
3日目の朝食
【9月22日(木)曇り後晴れ】(合宿3日目)
この日最初の発表は、
大前さんの発表
テーマは「少年犯罪と環境」ケースは神奈川県の有害環境指定。
大前さんがこのテーマに興味を持った理由としては、身近に少年犯罪の凶悪化を指摘する声があったことと行政によるメディア規制の流れへの疑問があったからとのこと。
まず、実際にあった規制の例として神奈川の条例とそれに引っかかったゲームを紹介。
神奈川県には青少年健全育成条例という条例があり最近、県が条例を使いカプコンというゲーム会社が輸入した「GTA」というゲームが残虐であるという理由から県内での発売に、18歳以上でないと購入できないという規制をかけることを決め、それに対しカプコンをはじめとするゲーム業界は反発、自らの自主規制機構「CERO」があることを理由にこのような規制をかけることには反対であり、行政による規制は業界の自主努力を否定し表現の自由の侵害に当る、としたという、今回の発表のケースの流れの説明があった。
また「CERO」の規制は絶対のものではなくあくまでも目安、「CERO」の規制内容はこの委員会が任命した委員によって審査され、ゲームの内容によって対象年齢を決めているとのこと。
大前さんは、このテーマにおける理想として、子供をあらゆる情報から遮断し箱に入れるようにして育てるのではなく、さまざまな情報を成長の段階に合わせて自然に取り入れられるようにすべきであり、行政による強力な規制の網を被せるのではなく、業界の自主性を尊重する方向が望ましい、としている。規制というものは、受け手の意思を無視した形の情報の発信に対してのみにすべきとのこと。
これに対し、先生からは民主主義の世の中なのであるから規制の個別の形だけではなく、神奈川県議会の流れを押さえるべきとの意見が出された。このような表現の自由との抵触が懸念されるような強力な規制をともなった意見がなぜ議会のなかで協議され、どのようなプロセスを辿って条例として成立したのかの探求も必要とのこと。
また政策科学という学問である以上、前述したような一つの政策の誕生から立案・実行・影響といった流れの中で捉え、分析する必要があるとのこと。そうした研究の道筋を踏まえた上で、ある政策の規制による問題点や効果を引っ張り出すことが可能になるとの指摘。これを怠ると、自分の理想の考えだけで突っ走る考えに陥ると批判。最後に、やるべきことの範囲がどうしても多岐に渡らざるを得ないので、卒業を控えて、このケースでは多くの事例にあたる前に神奈川県のケースにしっかり足場を固めたらどうかとのアドバイス。
時田さんの発表
テーマは「自動車交通における環境規制」ケースはディーゼル規制法。
まず自動車の排ガスで公害を引き起こすものとして、地球温暖化の原因と言われるCO2と喘息等の原因となるNOx、SD2があるとの説明。その次には公害を産業型公害と都市型公害の二つに分け、それぞれの被害者と加害者、事例を紹介し、同時にこの二つの公害の被害者、加害者関係がわかりやすくそして国レベルでの対応がやりやすいとの解説。
これに対し、ディーゼル車の公害はこの中間点に位置し、まだ国レベルで具体的な大きな対策は採られておらず、東京都を中心とした首都圏1都4県のディーゼル車規制のように、ディーゼル車対策に関しては自治体に丸投げになっている現状が紹介された。
ディーゼル車の規制が国レベルで存在しないことの理由を、産業型公害と都市型公害のグレーゾーンにあることに求め、次に大都市部でなぜディーゼル公害が、ほかの地域でも大してディーゼルの交通量が変わらないのに発生するのかの理由を、東京への一極集中が代表するように、大都市部では幹線道路に住宅街が隣接してしまったところに問題がある、とした。
そしてこの都市部でのディーゼル車問題解決のために、
- 首都機能移転
- 流入規制
- 高速道路無料化
をあげ、1.は現実味がないとしてだめ、2.は日本国内の流通や低公害化装置の導入を義務付けるにしても、トラック業者は零細企業が多く実際にやれる企業は少ないという現実を考えるとこれも実現し難いとなり、最後の3.がもっとも適切な方法ではとのことだった。
高速道路は住宅街からはなれており、隣接した場所であっても高速道は高架化されている場所が多く、住宅街に今以上の被害を出すこともなく、無料化されているのでトラック業者が利用しやすい、こうした形でこの公害に対処すべきとの結論だった。またCO2対策ほどディーゼル対策が進んでいない状況の理由の一つとして、京都議定書の存在を挙げCO2対策の方が国際的な流れに合致させやすいからではないかとの発言があった。
これに対し先生からは高速道路無料化の担保をどこに置くのか、またトラックと一般車のすみわけを行うのがよいとしているがかつて、国民の税金によって建設されたものにどうやって線引きをするのか?とディーゼル車対策としての高速道無料化に疑問を呈した。高速道無料化の流れにこだわるのではなく、流入規制を含めて、諸外国(英、独)の例なども参考にしては、とのアドバイスがあった。
発表のあと、11時過ぎに軽井沢セミナーハウスにて解散・出発。途中、上信越道で濃い霧にまかれ関根女史と前田君が「はじめてみた」と興奮した様子。番匠君はほとんど車中では寝っぱなし、「寝る子は育つ」はたまた「巨悪はよく眠る」というものか。たいした渋滞にも巻き込まれず、13時半ごろ西早稲田キャンパス着。ITセンターに借りたものを返却し二年生は14時ごろ解散。
(2年平塚)
2005年7月19日(晴れ)
授業
欠席:3年/1名、4年/2名、5年/2名
遅刻:
前期試験期間中だが、夏休み前にするべきことがあり、いつものゼミ室に集合。
最初に9月合宿計画表(西部君作成)を、現地管理人さんにシャワーの有無、雨天の場合の卓球場の利用法、風呂時間など電話で確認した後で、集合場所ほかを修正し最終チェックして印刷配布した。
次に、3年勝部君の個人研究テーマの発表。
章立ての構想と海外事例(オーストラリア)の紹介、環境保全都市計画の具体的事例の紹介(環状メガロポリス構造の解説など)、東京都による都市計画構想の紹介をスライドで行った。
以前と比べ、現実味のあるケースを取り上げるようになって来てよいが、抽象的で広すぎるテーマと今回言及した東京都の都市計画構想のケースが、どう結び付くのか依然として分からない、と3年生から意見が続いた。
先生からは、問題点と解決方法のアプローチ方法が逆で、何を勉強したいのかがわからない。テーマの際に述べた動機に近いという都市計画であるのなら、その都市計画が解決しようと企画構想された東京都の問題とは何であるのか、それに対してどんな取り組みがとられてきたのか、などの経緯をまず明確にし、今日の都市計画構想を位置づけ検討するよう、コメントがあった。
また、発表者は、無断欠席したり、自分の用事で発表すべき日に怠り、試験に追われる他のゼミ生に掛けている迷惑を深く反省しなければならない、と先生より注意があった。
来週26日は、15時半から前花と三星が発表を行う予定。3年は出席するように。
(三星)
2005年7月12日(曇り)
授業
欠席:3年/4名、4年/2名、5年/2名
遅刻:
今日は、9月軽井沢追分合宿@大学セミナーハウスの計画詳細について話を詰めた。
宿泊費を集金したが、欠席者を含め来週には完全に集めて、幹事役に迷惑を掛けないようにしよう。
合宿計画表の詳細は後日、西部君からメールで送られてくると思います。
報告予定者の欠席により、個人研究発表はなし。次週は、前期最後の機会になるので、テーマの決まっていない人は我先に発表するように。
合宿では全員が発表することになっているので確認してください。
(石原 一輝)
2005年7月5日(曇り)
卒業生との交流会
5年の時田さんの事前呼び掛けもあって、欠席者・遅刻者が殆どいなかった。
ゼミ日記を確認後、夏合宿の幹事、西部君と先生より合宿の段取り・手配について話があり、二人は早速、セミナーハウスのバーベキュー場の予約電話に中座。
やがて、午後7時丁度に、第10期生の林口先輩とお馴染みの上田先輩がいらっしゃった。
メイン・プレゼンターの野中さんが遅れていて、先生より促された林口先輩が、澱みなく現在の仕事や職場の雰囲気、仕事の面白さ、なぜ食品関係に就職志望したか、などを語ってくれた。
そのままざっくばらんに現役生から質問が続いて談話。
7時20分。第6期生の鈴木さん入場。学生時代は雄弁会に属し早稲田大学解体をぶったというエピソードをあとから知るが、なるほど豪傑で張りのある声でのスピーチは見応えがあり、かつ愉快な人だという印象を受けた。また、OB会の創立経緯や活動について話していただいた。
やっと、野中さん入場。すでに赤ら顔。仕事で一杯引っ掛けてきたとのこと。
それでもまじめな話ができるのはさすが社会人だと思った。すごい人だ。
予定されていた就職活動アドヴァイスというより、学生時代の興味関心、サークル活動や毎年の海外旅行、4年生での就職活動の挫折と5年生で見えてきたこと、など赤裸々な感情を短い時間ながら聞かせてもらった。
午後8時より場所を恒例の「いねや」に移して、先輩達との懇談会を開催した。
来週のゼミで、合宿の宿泊費として一人当たり3,000円を徴収する。
(前花)
2005年6月28日(曇り/気温約35度)
授業
欠席:3年生/2名、4年生/2名、5年生/1名
遅刻:
まだ6月だというのにうだるように暑い。西日本では渇水が心配されているようだ。本来なら雨を嫌悪する季節に、雨が恋しくなるとは・・・。
本日は日記の確認から始まり、その流れで先週発表した勝部君に関連する参考図書として先生から福川・矢作・岡部『持続可能な都市』の書評記事の情報提供があった。
まず石原君の発表。公営カジノについて。
その研究意義は、人口減による税収の減少をまかなうためにカジノの法制化が効果をもつというもの。
カジノは集客力があるので、それ以外の(例えばホテルなどの)経済効果があるのではとの意見が出たが、ギャンブルに全く興味のない先生は集客力が本当にあるのか疑問に思っているようだった。
確かにラスベガスは世界中から人が集まるらしいが、それを日本の過疎地や寂れた観光都市で次々とやって人は集まるのかは大いに疑問の余地がある。だが、韓国の島で成功例がある。また、治安にはどの程度影響が出るのかという疑問が出た。経営者によって違うのではとのこと。次回はもっと具体的な資料を出すことに。
次に西部の発表。財政赤字はなぜ問題なのかについて。
財政の硬直化や信用低下、クラウディングアウトなどの教科書的な解説を行った。
先生から国債の買い支えのメカニズムや、現在進行中の郵政民営化、特殊法人、財政投融資、ODA、政府税調の提案などとの関連性について議論がなく的外れだと一蹴された。
確かに関連するアクターが全く出てこないので、社学の政策科学ゼミ所属の学生としての議論としては先生の指摘を甘んじて受けるしかない。但し、まだ基礎的な知識が足りていないのが原因で、どれだけの関連するアクターがいて、そのアクターをどの観点からどう絞り込んでいくかが明確になっていないので、早急に基礎知識固めを行わなければならない。とりあえず、次回の発表では具体的なアクターを挙げてみたいと思う。
最後に田中君の発表。茅ヶ崎海岸の浸食に対して市が何を行ってきたかを議論。
ホームページでは対策を行っていると市はアピールするが、実際は、市よりも「相模川水系土砂管理委員会」の方が研究・活動両面で熱心であるようだ。但し、第2級河川から県の管轄で、市に権限はそう多くないからなのかも知れない。
以上から、茅ヶ崎市の市政の実情をもっとよく調べる予定。予約をとれば茅ヶ崎市長が会ってくれるそうなので、質問事項をリストアップした上でチャレンジしてみるとのこと。先生からたとえ5分でも会い、質問書を手渡し後日担当者より回答してもらうよう話してみること、と激励があった。
発表終了後、来週の「OBとの交流会」の会合をどうするかと、夏合宿について話し合った。来週は欠席しないように。どうしても欠席する場合は事前連絡を。
合宿については9月19〜21日(後日、前日まで同志社大学で学会全国大会に出席される先生の都合が判明し、9月20日から22日へと変更)の二泊三日で軽井沢に決定。幹事は西部です。
(西部 裕介)
2005年6月21日(晴れ)
授業
欠席:4年生、5年生
遅刻:
最初に前花君の個人研究発表。
「新石垣空港建設のこれまでの経緯」。
空港建設の歴史的経緯を建設位置決定の経緯と重ね、幾つかの候補地が定まるも、経済と自然等の兼ね合いから紆余曲折があったこと。そして現在は3万人の署名を集めたカラ岳陸上案が最有力候補地となり、いくつかの法的手続きを残すのみ、という状態にあるということが説明された。
皆からは石垣島の特産品を島外に輸送する際に、利用するのは主に船舶ではないのか?飛行機はどの位利用するのか?といった質問がなされた。先生からはこの研究の意義にたいして次の質問があった:前花君は、建設推進者側の提示する過剰なプラス効果の予測値に、住民たちが踊らされており、建設された後に一体何が残るのか、便利になり人も増加すれば却って貴重な環境や自然が失われ観光客も減少することになる、と建設反対の立場に立つが、ならばそう主張する明確な論拠を示すべきだ、と。
次に佐々木の発表。
「限界集落について考える」。
「限界集落」とは、村に占める高齢者の割合が高く尚且つ総世帯数が少ない為に、社会生活の維持が困難な集落のこと、である。
皆の質問、意見により、限界集落という概念が用いられる文脈をテーマとするべきで、この概念だけに限った再生計画は難しいということで、とりあえず村おこし全般について研究を進めていくことになった。だが、研究する場合に研究する者がどういう立場に立つのか、どういう目線で現象を見、問題を認識するのか、もっと反省しなければ「なに見てんのよ!」となりかねない、と先生から注意があった。
勝部君の発表は、第二のテーマ「首都圏環状交通網」について。
東京の環状道路や鉄道の図解のあと、エイトライナーとメトロセブンという新たな環状鉄道の構想についての説明があった。
皆からは前回からのテーマである環境問題と今回の計画につながりがあるのか?新たに環状鉄道を造るメリットは?との質問のあと、先生から研究の目的は何か?との質問が。皆を納得させ得る理由を求められた。
その後、ゼミ合宿についての話し合い。9月19〜21日の間で仮決定ということになりました。皆さん都合をあけておきましょう。
(佐々木)
2005年6月14日(晴れ)
授業
欠席:3年/4名、4年/1名、5年/1名
遅刻:5年/2名
今日は、研究発表の予定だった者が冷房のせいか風邪で体調を崩して欠席するという非常事態で、ゼミ生をはじめ先生も困惑気味…。
やはり3年は「今週は誰かが発表するからいいや」というヌルい発想はやめて、いつでも発表できるように日々準備をしよう!!と3年生の意志を統一する。
そこで、オブザーバーである2年生の発表となる。
先ずは、関根さんの発表:「不妊治療の現状」
- 島根県の年間最大10万円の助成金
- 現在は保険適用外、成功率や母体の安全性確保や倫理観が理由
- 今や体外受精は100人に1人
- 配偶者間人工授精など1回では成功せず、費用がかさむ
研究の方向性を「不妊治療患者に子供が生まれたら、現在の出生率はどうなるのか…。」「不妊治療費が保険適用されると国の負担はどれくらいになるのか…。」に置く。
男性の喫煙も関係、と不妊症の原因論に話が展開すると、時田さんをはじめ喫煙者は動揺していました…。
次の2年生、番匠君の発表「レジ袋の有料化」
容器包装リサイクル法にレジ袋税が導入される…。現状は埋め立てや焼却がほとんど。有料化…韓国、台湾などで行われる。スーパーなど…先行して有料化するところもあるが、無料の店に客が流れることが懸念され、現状では難しい。
法的課題として、レジ袋の無料配布は小売店の顧客サービスであり、「営業の自由」に関わることと、有料化されるとレジ袋は商品となって容リ法下で小売業者が負担している再商品化の負担金も取れなくなる。ビニール業者との利害関係はどうなのか、などの議論も出た。レジ袋の新たな発想や(リサイクル料として税を取るなど…)、「風呂敷」の効用論も。
TO発表していない3年生、"NO TIME FOR LOSER!!"
(田中)
2005年6月7日(晴れ)
授業
欠席:4年/2名、5年/3名
遅刻:5年/1名
7期OBの岸さんが来訪。名古屋に転勤とのこと。東京駅を8時ということで暫時、田中君の発表を聞いてコメントをしてくれた。
田中君:茅ヶ崎海岸に見られる海岸侵食を引き起こした環境保全政策
相模川に対する環境配慮を欠いた開発事業や各種法律に関する発表を行った。
流域環境保全に関する法律は多岐にわたっているが、一本の川でも山梨県と神奈川県では別扱いとなっている。また、行政側が担当部署ごとしか仕事をしないため総合的に問題点を解決することができない。
これに対して、新たな環境保全の取り組みとして、「桂川相模川アジェンダ21」、「相模川推計土砂管理懇談会」など自治体や団体が枠組みを超えて相互協力する動きが広まっているが、まだこの動きは始まったばかりで抜本的な解決には至っていない。
発表が茅ヶ崎に限定されているため、
- 先進対策事例が他にないかどうか
- 現在環境保全対策運動を展開している自治体や団体はどのような体系で活動しているのか
- 環境保全は必要であるのはわかりきっているのに何故現状で保全施策が滞っているのか
などを調べてみるようコメントが相次いだ。
石原君:地方公営ギャンブルについて
地方公営の競馬場など公営ギャンブルは大赤字にもかかわらず、東京都が後楽園競輪を復活させようとしていることに興味を持ったという。現状の問題として、都には収入が入るが自治体には入らない点や治安悪化の問題点がある。東京都のギャンブル事業着手に対しては、経団連も経済効果の観点から賛成意見をあげている。
研究としてどのような意義を持つか、地方財政や経済効果の観点を含めて研究する必要がある。また、どのようなアプローチから研究をしていくかが課題として指摘された。
西部君:財政の現状−その@「国家財政の現状と課題」
まず、政府・官僚や経済学者からの視点で、失われた10年の推移と原因論をトレースする。
プライマリー・バランスの均衡化に向けた課題(歳出・歳入それぞれの構造改革)などを関連HPからの図表に拠って解説をした。財政赤字の具体的内訳として国債や国の長期債務、地方の長期債務が存在し、合計金額719兆円(GDPの143%)にのぼる、と。
政府税調や党税調の議論など政策論との結びつきを明確にした発表になるようコメントがあった。
三星:中小企業への公的支援の必要性について
中小企業白書をまとめた本に基づいて発表をした。これに対して、
- 歴史的に支援施策をトレースする必要がある。
- 親企業・発注元が国外に出て行く過程やグローバル化のなかで位置付ける。
- 政府のクラスター戦略などの政策論、各地の中小企業が再建を目指そうとする流れを明らかにする。
- そうした幾つもの関連し合う現在という歴史の中で未来に向けて公的支援を意義づける。
- 海外諸地域の中小企業支援策の諸事例など研究する。
などのコメントがあった。
次回は、今回未発表の人から優先的に発表。
(三星)
2005年5月31日(雨のち晴れ)
授業&6大学野球完全優勝祝賀会
欠席:3年/1名、4年/1名、5年/3名
遅刻:5年1名
前花君の発表。
テーマは、「大型公共事業が地域に与える影響」について。
大型公共事業の中から自分が住んできた石垣島の身近な問題である「石垣空港建設問題」をケースとする。(先生に前花君はいつも前振りが長いと突っ込まれる。)
まず、石垣島における経済の側面から、新空港がどれだけ経済効果を与えるかについて発表。その後に、石垣島の現況についても発表。産業における建設業の比率の高さが際立っている。その建設業が石垣市政に多大な影響を与えていることがわかる。
次に、現石垣空港の説明。
思っていたよりも、現空港はかなり大きく、もともとは米軍の基地だったらしいことが分かる。かなり、貨物数も旅客数も多く、第3種空港の中では日本内で一番の規模を誇る。
現在は、市議会と県議会の手続も終っているが、数名の地権者の承諾が上手くいかず進まない状態にあり。このままだと建設計画が立ち消えになる可能性があることも分かった。
先生からは、長い建設計画を巡る紆余曲折を系統だってもっと上手く年表のようにまとめるように。また、環境問題を訴える人と、産業振興を考える人の意見をしっかり理解し、就業者や所得の比率など意見対立の背景要因などを調べ、空港建設によるコスト・ベネフィット分析がどうなっているのか示すようコメントがあった。
また、環境アセスメントについては具体的に何がどうなるのかという、現状についての予備知識の理解が重要で、どこに住民の意見対立があるのかなどを具体的にまとめ、「空港が建設されてしまったら回復できないのにそのことを住民はわからないのだ」といった感想ではなく、事実によって語る発表が求められた。
(先週末、早慶ともに負けなしで対決。27年ぶりとのこと。1勝1敗で迎えた月曜日は長雨で中止。そして、今日午前中は前日の雨がしぶとく残るが、午後には晴れ間。ゼミ生の中にもゼミ前に4対1で早稲田の完全優勝を球場で観戦してから駆け付けるものも。前花君の発表の途中から神宮からの提灯行列組が到着した歓声が聞こえていたが、滅多にない機会なので、大隈講堂前で始まっていた祝賀会へゼミ生が向かうことを許した。担任)
来週も、引き続き3年の発表。合宿が今月の26日から行う可能性が出てきた。
(石原)
2005年5月24日(雨)
授業
欠席:4年/2名、5年/3名(以上、就職活動)
遅刻:5年/1名
今日は、佐々木君から個人研究案の発表から開始。
テーマ案は、「革新的政策の理想的な実現について考える」。
政策研究をしたい「問題」がないので、と「政策過程」自体を対象としたい、とテーマの理由を述べる。
小泉政権の構造改革に見られるような中長期的な社会構造の変革を目指す政策を「革新的政策」とすれば、当然、それには利害が複雑に大きく対立する。その時に、如何にして強行採決などをせずに、国民各層の意見を聞き、納得を得つつ立案・実行する理想的な政策実現が可能になるのか、研究したいという。ケースは郵政民営化、道路公団民営化など。
佐々木君は、首相の記者会見での記者の質問やメディアによる首相の政治的手法への論評から、大きな問題が動くときに生じる、与野党間などでの軋轢をうまく丸めながら、合意的かつ平和的に問題解決する手段を探りたい、と考えたと質疑応答の中から徐々に明らかにした。
発表に対して、そうした手法の研究から何を明らかにしようとしているのか、普遍的な回答に結びつくのか、メディア的な論評で終わるのではないのか、民主主義的手続のあり方や住民投票など研究するのか、などのコメントが出た。また、先生からは、2年生でのテキスト『政策形成とNPO法』のようなケース事例の政策過程をモデルを適用して研究する、というのなら意味があるかも知れない。法律をケースに選ぶ研究が多いが、ゼミの基本は、「問題」に対する人々、社会の取り組みを多元的に掘り下げたり、こうありたいというビジョンや夢を実現する手立てを堀下げることにある、とのコメントがあった。
次に勝部君の発表。
前回の具体性に欠けるとの指摘に対し、章立ての具体化から開始。
テーマについては、自然を道具視する見方を、親子関係に譬えて否定し、自然への慈悲の心が大事だと主張。
ケースについては、臨海部での高層マンションの建設ラッシュがヒートアイランドやコミュニティーの崩壊、など問題を生んでいるが、しかし、埼玉や千葉などでのニュータウンの開発と比べた場合、高層マンションを建設するほうが自然に対する負荷は小さいので、そのような自然への負荷削減を重視した都市計画を研究したい。
発表に対して、そういう都市計画があるのか、嘗ての東京市や内務省の都市構想など歴史的に調べてはどうか、思想の披瀝だけで事例研究がない、ニュータウンの低層住宅に住むのは自然に負荷が掛かるからダメだというのは単純に過ぎ、社会科学ではない、などのコメントがあった。再度、実際の事例を分析するところからやり直しとなった。
つづいて、西部君の発表。
前回の反省からスタート。「失われた10年」の教科書的分析の引き写しになることなく、社会科学部生のゼミ研究論文となるには?というところから出発。財政均衡と政府の失敗をテーマに据える。
ケースは、小泉構造改革の検証を通して、その時々に唱導される政策の根拠とされた理論や数字の根拠を検証する。そして、政策過程における妥協は理論や数字をどう変容させたのか。構造改革の行く末は消費税の大幅引き上げと観測されているが、2010年の日本をどう描いているのか、を考える。
発表に対して、余りエキサイティングではない、数字の世界じゃなく政治の問題なんだよ、ただ鉛筆を国民をなめているんだよ、と言った感想が挙がった。更に具体的に発表することになった。
最後に、田中君。
前回の反省からスタート。漂砂の対策について、実際に各地で行われている対策方法について発表した。
茅ヶ崎市では、その漂砂対策をとったせいで事態が悪化したという。次回は、行政や市民及び市民団体がどのようにこの問題を重視し、どんな対案を提案しているのか、調べて発表することになった。
(前花)
2005年5月17日(晴れ)
授業
欠席:3年/1名、4年/1名、5年/2名
遅刻:5年/2名
今日も3年生の個人発表からゼミがスタートしました。
まず、石原君は地元の中部国際空港に興味を持ち、そのことを導入に石原都知事の唱える「横田空域返還」の問題をテーマに持ってきました。
しかし、この問題は、ニアミスなど航空の安全対策と運賃値下げに通じるが、背景に日米安保の安全保障問題があり、議論をどう深めることが出来るかとのコメントに再考し直すことになりました。
次に、勝部君のテーマとして「可能性排除などの本格的な自然保護を軸とした環境問題対策から考える、地球と人類の共存可能な都市開発および都市計画」を掲げました。
彼は、幼少期から自然に触れ、自然を身近に感じていたそうです。小中学生時代からは、人間存在そのものが自然にとって悪だと考えるようになり、手付かずの原野を残すことを一つのプランとしたようです。研究の事例としては、こうした思想と一致はせずとも近いプランを、嘗ての多極型都市整備計画や業務核都市構想に求めたい、という。
しかし、自分で育んできた、自然と人間存在とに関する「思想」は、深められたものでなく、また、事例についても、その内容も研究動機との関連も曖昧であった。大いに皆の議論が活発になされた。
先生からは、現実の一部だけを見て論を立てる人は観念論に陥り易く、その観念論が単純で抽象的なほど、事例など具体性は結局どうでもよくなるもの、とのコメントがあり、具体的に自分の発表をするよう指摘されました。
3人目は三星君です。彼は「中小企業に対する公的支援」をテーマに選びました。
中小企業は、日本の産業を、所得と雇用と技術を、支えながら長期の不況に疲弊し、発注元からも銀行からも見放され、日本の若者にも子どもにも見向きもされず従業員も後継者もなくなり倒産している。
このような中小企業を守ろうといろいろな法的支援の制度があるが、経営者などの情報収集力の無さや法制度を適用するためのハードルの高さが、制度利用の低さを招いているのが現状で、三星君はこうした状況を改善したいという。
先生からは、政府の『中小企業白書』などを読んで、中小企業が直面している問題や苦境とその原因、対策を押さえ、その中でなぜ他の政策ではなく公的支援を研究するのかを導いて行かないと説得的でないし、研究が深まらないとのコメントがあった。
最後に、今後の予定を話し合いました。屋外懇親会の企画は進展せず。来週からは、3年の発表は佐々木君を除いて、早い者勝ちで挑戦することになった。
(田中)
2005年5月10日(晴れ)
授業
欠席:3年/1名、4年/2名、5年/1名、1名(早退)
遅刻:
3年生各々の研究テーマの発表が行われた。
まずは前花君の発表があり、石垣島の空港建設問題についてであった。故郷に対する彼の問題意識の強さを感じた。 しかし、この問題は既に多く論じられているので、それらをサーベイして、その上で何をどう具体的に研究するのか、意見対立の背景や具体的効果予想、他の空港建設問題の事例などを含めて、発表のやり直しとなった。
次は田中君の発表。彼も前花君と同じく自らの地元である湘南を中心に、海岸の浸食問題についての発表を行った。浸食に至る経緯や定点観測図など具体的であったが、浸食防止策や回復策について、ノスタルジーではなく具体的に誰がどう提案しているのか、同じような事例はないのか、など更に調べ発表することになった。
最後に西部君の発表。「失われた10年」の経済政策について。財政・金融政策の面からマクロ的に政策の失敗について知りたい、というのは学生として基本的な関心ではあるが、教科書的に理論をサーベイする方法よりも、近年の一連の不祥事や行財政改革が結局は国民への負担増としてしか逼塞状況を乗り切れないという、疑問や怒りから対象にアプローチする方が良いとのコメントが先生からあった。
残りの時間で、ゼミ合宿等の話合いをした。また先生からインドアの飲みはしたので、狭山ヶ丘丘陵の散策やBQQなど、アウトドアでの飲みもいい、との要望もあった。 良いプランを考えよう。
次回は、残る3年生の個人研究テーマ案の発表。発表済みのメンバーも遠慮せず、先を争って発表し、早くテーマ、ケース、章立てを決定しよう。
(佐々木)
2005年4月26日(晴れ)
授業
欠席:3年/2名、4年/1名、5年/2名
遅刻:
先週に引き続き、HTML作成の講習を行った。
前回欠席のM君も、2年生ゼミクラスにて西部のヘルプで前回講習内容を学ぶ努力の成果が実り、皆に追いつく事が出来た。
今回の講習で表の作成や写真や図の貼り付け、リンクなどが出来るようになったので、次回からは個人研究の発表に入る。
個人研究に平行して、各自、指定テキスト『HTMLとスタイルシートでつくるホームページ入門』を自習してスキルアップするよう先生から指示があった。
3年生は研究テーマとケース、章立て、なぜそのテーマを選んだのかなどをパワポでまとめてくるように。
今日欠席の3年生、というよりT君、次回協力してHTMLの講習をしますんで頑張りましょう。
後半は、ゼミの年間計画について話し合った。
早めに本格的な研究に入ろうと言う事で、5月中に3年生全員のテーマ、ケースを確定させることになった。3年生諸君、気合いれてやりましょう!!
(西部)
2005年4月19日(晴れ)
授業
欠席:3年/1名、4年/2名、5年/3名
遅刻:
最初に日記の確認。今年度語学留学で渡英したSさんからML宛に元気な様子を知らせるメールが届いた。同期生が僅か2名となったせいか就職活動のせいか、4年生の集まりが悪い、と心配顔の先生。5年生は就職活動が本格化した様子。
今日のゼミは、3年生に向けてのメモ帳にタグ付きでHTMLファイルを作成する講習会、2年生は前の時間に引き続きパワーポイント講習を、同時並行で進めた。そのあと、今年度の年間計画について話し合った。
HTMLについては、配付資料に基づいた先生のレクチャーの後、各自実践して使ってみるという形式で行われた。自分にとってはまったくの新しい体験であったため、かなり楽しんでやれた。欠席のM君、協力するからがんばってください。
その後、2、3年生の自己紹介。3年生は研究テーマ案について簡単に発表。先生に大いに突っ込まれた。その後、今年度の合宿計画についての話があり、3年生が次回原案を作成してくることになった。
次回は、3年はHTML講習、2年はパワーポイント講習の続き、と合宿の年間計画案について、の予定。
(石原)
2005年4月12日(曇り雨 )
最初の授業
欠席:
遅刻:
今日は今年度最初のゼミ。
まず最初に、先生から、早稲田大学ハラスメント防止委員会HPを利用しての倫理観についてのご指摘がありました。
セクハラハラスメントだけではなくハラスメント全体に対してしっかりとした意識を持って防止しなければならない、客観的な基準ではなく主観的にどう受け止められるか、という少人数教室の中で難しい判断が必要なこと、大事なのは基本は互いにその場で注意できるようなコミュニケーション状況を日頃形成しておくこと、だと言われた。
もしハラスメントが我が上沼ゼミで起こってしまったら甚だ遺憾だ。絶対に起こさないようにしていきたい。いや起こしてはならない。
その次は全員で自己紹介。
私と時田さんがパワーポイントを活用。私のパワーポイントは少し個人情報を載せ過ぎた感があったので今後気をつけたい。
あと、スーツ姿の5年生の先輩達による就職活動体験物語はとてもためになりました。
次回は、3年生以上はタグによるhtml作成講習。2年生は、パワーポイント講習の予定。
(勝部元気)
[Index of diary]
Copyright(C); Prof. Masaaki Kaminuma All rights reserved.
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