Diary'06

間に合わせの画像
Always, now under Construction.
2007年1月9日(晴れ)
冬休み明け、最初の授業
欠席:2年1名(風邪)/4年4名(2名連絡あり)
途中退席:2年1名(体調不良)/4年1名(謎)
今日は最初に卒論発表の日取りの決定。2/3(土)に決定。時間は13:00〜18:00あたりを予定。
【佐々木さんの発表】
「フェアトレードの問題点」
- 認知度
- ヨーロッパは発祥の地らしく高い。EU議会やヨーロッパ主要国の地方議会、フランス国民会議ではフェアトレード製品の積極購入。大企業も同様。
- 日本は5%が知っている。11パーセントは名前ぐらいなら聞いたことがある。
- 購買量は日本が先進国中で一番低い。
- FTの占める割合
- スイスで消費されるバナナの50%がFT。
- 欧州全体のバナナは、400万トンうち輸入は330万トン。
- そのうち、FT商品の占める割合は97年から04年にいたるまで、ほぼ倍増。(細かい数字は申し訳ありませんが失念)。
- イギリスはオックスファムが中心となって特にフィルターコーヒーのうち14パーセント。
- フェアトレードマークの問題
- 商品につけられるFLOマーク
- 団体につけられるIFTAマークの二つ
- 当初は消費を拡大させるために、スーパーマーケットに依存
- 結果、マークによって商品の差別化と認知度の向上に成功。
- 一方で、条件さえ満たせばどんな企業でもこのマークが認められるので、多国籍企業の参入を許している現状がある。
- スターバックスが参入→全取引量の3%情報が非公開
- ネスレのフェアトレード製品「パートナーズブレンド」→全取引量の0.02%。イギリス大手スーパーチェーンがバラのFT商品を発売しかし、バラは季節もの。売れる季節にしか農民へのサポートができない。
- 日本でも、岡田屋が自社ブランドとしてFTコーヒーを出したが日本国内の平均価格より安く、他のFT製品が圧迫されるという問題点。
- フェアトレードそのものの問題点
- フェアトレードが浸透することでこれに参加できない生産者が社会的に排除されるという問題がある。(その生産者も貧しい)
- 途上国の農民が貧困にあえぐ原因となる他の問題がかすむ。(国際価格体制、国内価格政策の失敗)
- 途上国の国際多重債務の問題やIMF体制の問題等も検討課題。
- 本来的な解決には、FTの活用は有効ではあるが上記の問題の解決がより大きな解決になる。
以下の意見と議論が展開された。
- FTが悪いという結論には絶対ならない。ここで発表された問題にすべて答えを出すのか、それよりは、まだ発展していない日本でどう広めるかを考えたらどうか?
- ヨーロッパでは、先ず広めるためということを第一の戦略として認定制度等を使ったのではないか?
- 実際ヨーロッパではそれによって発生した問題は現在修正の段階に発展している。 日本はまだ、広まりさえしていない。広めることを考えたら、日本国内のNPO、NGO政策にも結びつくのでは?
- 日本には缶コーヒーがある。原価をあげるような政策をとれば、選挙には勝てないからじゃないか?
- 日本ではなぜ、発展しないのか?NGO、NPOという中間団体の力の差ではないか。
- また途上国支援に対する日欧の国民の目線の違いがあるのでは?
- いい悪いは別として、日本では途上国支援の問題に関しては政府が中心となってやるものであり、自分達としはその分の税金を出したらあとはおいしいもの、安いものを買いたいと考える。対して、欧州はオックスファムに代表されるように、市民が自分達が中心となって行動したいと考えるという考えの違いが、フェアトレードに対する考えかた、認知度の差に違いがあるのではないか。
- コーヒーに関していえば日本の買い付けのやり方が巨大多国籍企業の買い叩きとは違うやり方なのではないか。つまり、日本独特の流通や販売、取引企業との関係がありヨーロッパの多国籍企業とは違うやり方があるからこそ、日本では「発展しない」のではなく「発展の余地」がないのでは?
- 実際、日本企業は多国籍企業とは違い、豆を買い叩くというような商売はせず、消費者の嗜好が高いのに合わせて、商品単価が高いものを買っていくのであまり、FTの問題では出てこない。
- また、ヨーロッパは日本とは違い植民地が現在の1次産品産出国に多かったので、彼らへの同情心や仲間意識のようなものがFT製品購入につながっているのでは。日本企業と多国籍企業の商品調達の差を調べてみたら。
(平塚)
2006年12月19日(晴れ)
懇親会@いねや
欠席:
遅刻:
当日の様子は、ゼミTの日記にあります。ここでは、なぜか腕組みの写真だけ。
(担任)
2006年12月12日(曇り時々雨)
授業
欠席:3年2名(連絡なし)/4年3名(連絡なし)
遅刻:3年1名(資格試験)/4年1名
先生より、4年・5年に対して、冬休み中に卒論に本気で取り組まないと単位認定されないと叱咤激励があった。次に、年内最後の来週のゼミ後の懇親会について、幹事役の2年井上君より「いねや」開催と予算及び出欠連絡について確認があった。
今回は、予定していた発表者の欠席もあり、4年石原君のみの報告となった。
【4年石原君の卒論発表】
まず、yahooニュースから「観光客の獲得を目的としたシンガポールにカジノ計画」の模様が、ついで日本での自民党の流れが紹介された。自民党(の中の推進者)は党として法整備をし早期の完成を目指している。以前は一時期、石原都知事や幾つかの県知事が主要なアクターとして注目されたが、東京都はオリンピック招致に一色となり、この間カジノ計画は政局から後景に退いていたが、ここに来て急な自民党の動きがある、と同党の関連ページで議事録で示す。一方、民主党には動きなし。この急な自民党内の一部議員による動きをどう見るべきか。
これに対して以下の意見があった。
- やはり一部の動きでは、法案化はなかなか進められないのではない。(国会の中でも動きはなし、また逆に反対している動きもなし。)
- なぜ野田聖子議員がキーアクターなのか?なぜ野田議員がイニシアティブを持つのか?(本人のHPを見てもよくわからない。)
- 他にアクターがホントにいないのか。(岐阜のパチンコ業界かぁ…。)
- やはり野田聖子議員が疑わしいのでは…。
- 与党の公明党の動きはどうか。(公明党も動きはなし。国会の中にも、動きなし。)
- パチンコ業界(チェーンストア系)の政治アドバイザーに野田聖子議員の名前があるのをHPで発見。やはり?!
- カジノは、逆説的だが、敵対するパチンコ業界からしてみれば新しいビジネスチャンスと捉えているのではないか。
- どういう風に研究を進め、何を知りたいのかを今一度はっきりさせるべきではないか。
- 少ないというアクターは実際にどんな存在か?某団体新聞から「ゼネコン業界」もアクターなのではないか。
- 政策の目的が国全体の為ではなく、一部の団体のためであるから動きがすくない、と解釈しては。
- 他の地方自治体の動きは?その中にも今日挙げた団体のものがいるのではないか。(国が法整備をしなくては自治体は動けないのが実情。)
その後、休憩に入ると、教室の外で待っていた、今日昼休みでのゼミ2次募集面接を欠席した1年生が出現して、事情を説明して詫びた。
(田中)
2006年12月5日(晴れ)
授業
欠席:3年1名(体調)2名?/4年2名(旅行)、1名?
遅刻:3年1名(就職活動)
今日は、4年生2名の卒論研究発表。
【田中君】
「茅ヶ崎の海岸侵食問題」:
高知県の実例は、海岸に砂を盛るというものであった。結局、河川から流れてくる砂が減少している問題が解決されていないため、根本的な解決にならない。砂を盛る作業を繰り返すという環境工学的な作業では、技術的に根本の解決が不可能であるため、政策や近隣住民の教育に重きを置いた社会学的アプローチが必要だという考えに至った。
ところが河川から海岸という広範囲にわたる連携は難しく、一部が解決しても、そのことが原因で別の箇所に問題が発生するという事態が起こり得る。その場合でも、問題の責任所在の明確化が難しく、課題となっている。
同様な課題に神奈川県・茅ヶ崎市と高知県の二つで異なる政策対応となるのか、違いを生み出している諸要因を対比しながら、例えば土木工学的対応と社会科学的対応を、「ウサギと亀」のように仮説して、地元の住民運動へと繋げてはどうかと先生より助言があった。
「茅ヶ崎、ほのぼのビーチでの海岸侵食対策運動」:
先月にシンポジウムが行われ、近隣住民、特に若い世代に対しての環境教育が進められている。住民参加型にすることによって、環境意識を促す環境教育を行うという動きが広がりつつあるので、来月実際に参加してレポートする予定。
【前花君】
前回まで米原、伊原間、北部地方の3地域の住民が開発についてどのような反応をしているかを発表してきたが、今回は実際の住民に対してスポットを当てていきたい。
仮説としては北部は過疎化しているため観光開発を推進しているのに対し、米原と伊原間は人口が増えているため観光開発に対して消極的である。ところが「社会的および自然人口増加」と、「地域ごとの開発に対する反応の違い」の間に明確な関係を見出すことができなかったため、研究が滞っている。
先生から、前花君は研究で何をどう説明し政策提言に結び付けようとしたのか、一度は感覚的な読みから始め、事実を調べて社会科学的に考察することにしたのに、また戻ってしまった。もう一度「仮説」を立てて検証する、論理を突き詰めて整理し直すよう助言があった。
(三星)
2006年12月2日(土)(晴れ)
ようこそ先輩
欠席:
遅刻:
いつものゼミ教室を借りて、卒業生の会企画:ゼミ先輩による就職相談会が実施された。今回は、橋本さんと船坂君。
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2006年11月28日(曇り)
授業
欠席:2年1名(体調)/3年1名(体調)、2名(連絡なし)/4年2名(1名連絡なし)
遅刻:
師走も間近に迫り、私達4年生の学生生活も残り4ヶ月と迫ることがとても寂しいと感じる。このゼミの時間をもっと大事にしていきたい。
【3年平塚君の発表】
救急ヘリの法的側面についての発表。
公明党が今国会に法案を提出したことについて、タイムリーで非常に興味深い内容だった。
法案の内容としては、
- ヘリの全自治体一律配備
- 現行制度では地方公共団体にとって財政面で厳しいので国の補助増額+保険適用
- 問題点としては人の育成に手間、金がかかる
これまでは問題を感じた医療関係者と厚生労働省との2つのアクターだけだったが、公明党という仲介役が入ったことは大きい気がする。自民党との連携で法案の進捗は早いだろう。合同の協議がなされている。
出された質問としては、
- 議員が、何故いつ関心を持ったか、という視点を調べる必要があるのでないか。
- 何故、マニフェストになったか。
- 何故この時期か?
- 航空業界はアクターになるような大きな動きはしていないのか。
- まず重要なのは需要調査ではないのか。
その後、12月2日(土)に行われる就職相談会について石原からあり、この日は終了した。
(石原)
2006年11月21日(僕の脱皮を祝福するかのような快晴)
授業
欠席:?
【4年西部くんの発表】
2001年5月から6月までの「経済財政諮問会議」の動向について、議事録を基に第8回から第10回までと、「骨太の方針」についてまとめた。
卒論では、歳入部門として1.税制改革(外形標準課税、税源移譲)、歳出部門では2.社会保障関係費(医療費の抑制、持続可能な年金制度)、3.三位一体改革(地方交付税交付金、国庫支出金)、4.公共事業の見直し、5.財政構造改革(硬直性の打破)の五つに問題の焦点をあててこの後の議論をまとめていくとのこと。
見学に来ていた上田さんから、現時点において少し情報が細かすぎるかもしれない。もう少し自分のなかで政策過程のトップダウンとボトムアップの定義づけを明確にし、それを例証するエピソードを示して検証する方がよいとコメントがあった。
西部くんの反論。方向性は自分の中にあるとのこと。この時点でやや険悪なムード。その後先生のフォロー。絶妙。さすが上沼先生という印象。ロッキー。エイドリア〜ン。期間を絞り大枠で評価していくこと、アクターを切り口にすること、今回まで発表のように時系列でなくてもよいのではないかというアドバイス。
来週の発表は前花、平塚くん。
(前花)
2006年10月24日(雨)
ゼミ公開授業第一弾
本日は、来期ゼミ選択を迎えた1年生対象のゼミ公開授業。6時丁度のスタートのはずが、先生が消えたため、少し遅れる。その間4年の田中さんが1年生の応対をしてくれました。先生の到着を待って、公開授業スタート。
研究の発表者は前花さん。内容は10月合宿時と同じもの。来てくれた1年生は10人弱。まずまずの滑り出しと言える。発表後には1年生から、合宿についての質問がでた。
2年生ゼミの5限の開始時にも1年生数名が見学に来るというハプニングがあり、偶然その場にいた4年石原さんと前花さんが応対してくれたとのこと。
4年前花さんの発表(略)
公開授業の後、休憩に入る前に来週の公開授業第二弾についての打ち合わせ。前述のようなハプニングを避けるため、来週の5限にも2年が主体となって公開授業をやることに決定。ゼミ内容の紹介は、2年桑原さん担当に決定。模擬授業の方は男子の中で発表者を決める方が、バランスが取れる思うので、2年生は早めの決定をよろしくお願いします。
6限からの方は、3年が担当することに決定。ゼミ紹介は高橋君、模擬授業は関根さんに決定。6限からの模擬授業はいつもとは違い、6時丁度から始まるので2年は休憩に入らないように、3年は6時に間に合うように集合ということでお願いします。先生も、来週は6時には教室にいるようにお願いします。
休憩後は、
【4年佐々木さんの発表】
「一次産品のフェアトレードによる途上国支援」
今回は日本のフェアトレード会社、 ATJ(Alternative Trade Japan)のフィリピン・ミンダナオ島におけるバナナ交易の事例を紹介。
- 砂糖価格の下落により、サトウキビのプランテーションによって支えられていたミンダナオ島の経済は崩壊。子供を中心に餓死者が発生。
- 背景には、スペイン〜アメリカという植民地の歴史とそれに根ざした農民の構造的な貧困。
- ATJの母団体がサトウキビに変わる作物として、そして農民の自立を促進するためにバナナを商品としたフェアトレード交易を開始。
- ATJとしては会社の利益の手段としてフェアトレードを使うのではなく、あくまでも利益の殆どを現地への支援にまわす。寄付に変わる途上国支援の形態である。
- 日本では生協が販売の中心
次に比較として、タンザニアの例を紹介。
- 多国籍企業の農業からの排除を目指して、「シングルライセンス制」を導入
- 農民主体の公共競売所をつくり、一次産品の価格上昇を狙っている
- 農民が政府を動かして上記の構造を作った
- 生食用バナナではなく、コーヒー
- 多国籍企業の排除はうまくいってないが一定の成果は一方で上げている
以下の意見が出た。
- 現状ではただ良いケースだけを紹介しているだけ、テーマの追求が霞んでいる。
- 消費者の側からの視点は?
- ATJは利益追求が目的では無いとしているが、企業である以上利益というものを無視して立ち行く
のか?
- ATJの成果は日本独特の生協というシステムに寄るところが大だから、海外の事例にも当てはめられるのか?
先生からは、そもそもどういった方向で論を進めていくのか?フェアトレードを通じて、現在の日本のNGO活動の資金力の脆弱さを指摘し、NGO活動を盛り上げるための政策を示すのか。それとも、ムハマド・ユヌスの様に途上国支援の形としてのマイクロクレジットを取り上げるのか。いずれにせよ、フェアトレードというケースとその実情を通した先にある、提言したい政策がまだ曖昧であるとの指摘があった。
来週は新勧活動、公開授業の2回目です。時間に遅れないように行動しましょう。
(平塚)
2006年10月17日(晴れ)
授業
今日のゼミは、先週末の鴨川合宿を受け、また、明日の学部デーでのゼミオリエンテーション準備のため、自習ということになっていた。そのため予想通り3、4年は半分くらいの出席。
2年竹林君が作った明日18日のプレゼンについて、及び来週のゼミの公開授業についての話し合いが行われ、4年前花君が24日の公開授業での報告者担当となった。鴨川合宿で行ったプレゼンを下に、石垣島の写真を使って手直しして発表する予定。31日の発表者は来週決めましょう。
来週は18時から公開授業開始です。集合は17時半。遅刻は無しでお願いします。
公開授業後に合宿の清算と、前田君、佐々木君の発表です。
ゼミの雰囲気が一年生に伝わるような授業にできればと思います。
また、明日はゼミオリエンテーションが15時10分から14号館102教室で行われます。時間がある人は是非参加を。また、個別相談会が17時半から404教室で行われます。参加していただける方は頑張ってください。
(石原)
2006年10月13日(金)〜15日(日)
鴨川セミナーハウス合宿
欠席:
10月13日(金)
午後2時に大学正門前に集合。今回は、担任車以外に2台7人乗りレンタカーで出発。大学からパソコンやプロジェクタ、コード、デジカメを借用して現地の機器不具合に備える。先頭の武林君運転、石原君ナビに従い、どこで首都高速に乗るのか、乗っても合流地点での渋滞と割り込み、スムーズに流れても3台が揃わず携帯でやりとり、と息つく暇もなくやっと千葉。節約してベイブリッジを避けて湾岸をぐるっと回る。峠を越える際に、有料道路でコインを投げ込む方式に「ロンドンで唯一のテムズ越えポイント」を思い出す。夕暮れが近づき夕食時間に間に合うか不安となるが、無事に到着。初めての地だというのに迷わなかった4年石原君の勘に関心。
設計者が同一人物との管理人の説明通り、菅平セミナーハウスの小型版。早速、部屋割りして夕食、風呂の後、研修室で発表となった。
幹事は、3年関根さんで、平塚君が補佐。
翌日の朝、1階ホールにあるPCの隣にこの地から発掘された「沼さんご」の標本を見つけた。面白き縁なり。ホールからは鉄道、その丘越しに太平洋を臨む。風が強く、実験用だが風力発電施設を装備している。建物から下の丘陵にグランドとBBQ施設などがある。
(担任)
【石原さんの発表】
発表内容
・国外の状況
・施設設置の背景と目的
・各国のゲーミング法制度改正 ネバタ州、ニュウジャージー州、韓国
・カジノのメリット、デメリット
<質問と返答>
- 地域振興のためにカジノを導入する方向今後すすめていくのですか?(もっと調べて、おそらく導入しない方向です。というのも日本にはあわないから)
- イギリスの例はありますか?(まだしっかりみてません)
- つぶれないようにするのですか?(カジノの運営には公営と公営から民間、民間から民間、民間という形があって、法律を改正しよう、ということです。)
- 競馬、パチンコがあうのでカジノだけ排除しようとするのですか?(特定の場所に認めてカジノをつくるだけではなく、リゾート地にする。)
- 観光を目的としていたが、倒産した例はないのですか?(ラスベガスでは6/13が黒字)
- 治安、犯罪について(海外ではおしゃれな人がカジノに行く。/日本ではおじさんばかりのイメージがつくとイメージダウンなので、ドレスコードを設定する。/韓国ではカジノの周りに質屋がいっぱいでき、やくざがでてくき治安が悪くなっている。そしてその地にいたひとが去っていく。)
- 日本での動向を調べる必要があるのではないか。
(2年岸本)
【勝部さんの発表】
「現代社会諸問題に対応する都市計画の見直し」について。
商店街のシャッター通りの原因の一つはGMS(General Merchandise Storeの略)である。H8年以降、大都市郊外で劇的に増加している。郊外型GMSは90年代の面積規制緩和、2000年の大店法廃止でますます出店が多くなった。GMSは安くて品揃えが豊富であるために、人々に受けている。しかし、そのことは都市問題の誘発する原因になりうる。都市問題の一つは、「スプロール現象」。これにより公害、治安悪化、子育て問題、地域コミュニティーの衰退を招く。つまり外部不経済、持続不可能性社会を招く。二つ目は、「ゾーニング」(建物と建てる場所を指定すること)。郊外化と空洞化の進展でインフラ整備の必要が増大し、モビリティの問題が生じている。そうであるとすれば、消費者利益≠生活者利益と言えるのではないか。
そこで、2006年まちづくり三法が改正された。
中心市街地活性化の例は、もんぷらざ(長野)やSOHO(三鷹)やアウガ(青森)。特に青森の例はコンパクトシティがコンセプトである。アウガには新町商店街振興組合の加藤博氏が中心となり、街づくりを進めている。アウガは利用客が一日で15000人。図書館もある。そして、アウガともう一つ注目されるのが、パサージュ広場である。これは、アウガ出店への登竜門とされている。
この発表に対し以下の質問と指摘が出された。
- 調べ学習ではなく、政策科学的な研究をするべきではないか。
- どう政策決定者が動いたのかということをもっと示して欲しかった。
- 生活者利益と消費者利益は、全く異なるものではない。
- アウガの例は地域活性化に成功した例ではないのか。もっと掘り下げてみたらどうか。
- コンパクトシティの本当のところの定義は?
- ある一つのところに拠点を絞って政策過程を見ていくべきである。絞りきれないと周辺知識に終わってしまう。
この発表で、政策科学とは具体的にどうすることなのかを2年生全員が理解したと思う。これから始まる自分たちの研究にも生かすことができる。
(2年桑原)









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2006年10月10日(晴れ 暑い)
授業
欠席:
遅刻:
ゼミナール2
欠席 勝部さん 佐々木さん
遅刻 田中さん
ゼミオリエンテーションの日にち、時間の説明。
10月18日(水) 15時10分〜15時20分 場所14ー102
ゼミ個別相談会
同日 17時30分〜19時00 場所14ー401 ブース番号5
合宿についての詳細確認
・車での移動なのでドライバーは細心の注意を。
・ネットの接続が遅いので各自作ってメディアにいれてくること。
・保険証を絶対もってくること。
・関根さんの番号・アドレスは非公開!!!
あとの時間は各自研究を進めました。
個人的なことですが合宿いけずにすいませんでした。
(2年井上)
2006年7月11日(曇り)
授業
欠席:4年1名(体調)
遅刻:
今日は、6月の軽井沢合宿の欠席者による個人研究の発表。
最初に【4年三星君の発表】
「中小企業支援政策研究」
- 戦後日本経済の中小企業支援は公的資金の投入等、政府による丸投げ状態だったため、中小の地力が育ちにくい支援だった。
- そこで最近は、産業クラスターというアイデアで経済産業省を中心に各地方で独自の活動が展開されている。
- 垂直型組織(日本の代表的な産業形態)と産業クラスターの比較では、上意下達式の前者に比べ、後者は一つの産業を媒介に地域の各機関が連携をとる形となる。協力体制を築くことにより、中小でも事業展開が可能となる。
- 産業クラスターの海外の事例として、イタリアのプラート、アメリカのシリコンバレーが挙げられた。
- プラートでは同族・同地域の経営者による独立型産業が展開し、シリコンバレーではベンチャーや研究室間の研究開発網が発達している。
- これらクラスターの形成にはその土地の歴史・文化の影響力が大きく、日本におけるクラスターの形成は単なる模倣では成り立たないと思われる。
- またグローバル化によりローテク分野においては中国・インドの台頭が激しく、イタリアのプラートでも比較劣位になってきている。
- そのため、国際競争力に優れる大企業の協力を得ることで、大企業と中小企業の利害を一致させた上で新しい産業クラスターの形成が図れるとしている。協力例として、OEMが挙げられた。
- 次回は日本国内での産業クラスターの実際の成果と、中小企業と研究機関のR&D事例や協力体制を支援するためのわが国の具体的な政策手段・措置について発表する。
これに対し、次の質問と意見があった。
- 研究動機についての確認の質問。
- 産業クラスターの構成に関して、主要な役割を果たしたのは国や地方公共団体なのか?(それに対しては、今あるものを発展させるべく、自然に集まったものであるということだそうだ。)
- 日本にこの制度が根付きそうなのか?大企業の下に集った中小が下請けから脱せるのか?
- 自然に集まったクラスターに対し、国の政策での分析、支援は難しい面があるのではないか。クラスターは、特徴的な産業の無い地域で形成できるのか?どこまで支援を行うかという線引きの重要性はどうか。
- 先生からは、良いアイデアを具体化し、販路を展開するには、従来、大企業の資源に依存せざるを得なかった。資金調達でも直接金融による場合の担保力や信用力、間接金融ならばベンチャーキャピタルを育成する制度が不十分な現状をどうしたら良いのか。このクラスターというアイデアがどれくらい具体化、政策化しているのか、調べるようアドバイスがあった。
続いて【3年関根さんの発表】
テーマは「不妊治療の保険適用を考える」
今回は、不妊治療の定義、不妊治療は治療なのか?、不妊症患者数の実態・出生児数の実態について。
- 不妊症は、生殖年齢の男女が妊娠を希望しある一定の期間性生活を行ってるにも関わらず妊娠の成立を見ない状態と定義される。但し、この一定の期間というのに対し、各国でばらつきがあること。
- 不妊治療がまた病気ではない女性に対し行われるため、治療ではなく、生殖補助医療技術とされる。
- その実態としては、10組に1組が不妊症という度々見られる報告は、明確に根拠をしめしたデータが日本には無い。
- 有配偶者女性について調べると、実際は2.5%であり、少ないものとなっている。
- 数の実態としては、100人に1人が対外受精というデータに関しても、毎年100人に1人でなく、累積数なのか。どうもデータの読み違いがあるともいえる。
- 不妊治療に対して、前提として誤った情報が飛び交ってるのはなぜか、まず疑問を感じている。
これに対し、次の質問と意見があった。
- 誤った情報があるのはわかった上で、正しい情報が入手できるのか。
- 治療費はどれくらいか。有配偶者女性の約2.5%に対する治療というのはすべて女性に対してのものなのか。
- 不妊治療の対象に対し男性の治療の潜在性がもっと多いのか?(実際的には男子女子の可能性が半々くらいだが、現実的には女性が治療を受けることが圧倒的に多い)
- 男が泌尿器科ならともかく産婦人科に通いにくい点にも問題があるのでは。
- 世に流布されている曖昧なデータが、国の政策に対しどれだけの影響を及ぼしているのか。
- 朝日新聞に掲載されている、読者欄に不妊治療の話が最近多い。
- 海外の事例で参考になるものはないのか。(海外は医療制度も日本と大きく違うこともありなかなか調べずらい面がある。また、保険適用外の理由を皆で確認し、その結果、保険適用の難しさも確認(特に財政面))。
- 先生からは、少子化の問題とも絡め、思想、倫理等も踏まえ、保険適用化の必要性についての検証をおこなってみては。実際日本であまり不妊治療が進まないのは、宗教ではなく、政策アクターの怠慢によるものが主な原因ではないか、との声も。先生からは進まない理由に、幾つかの仮説を立て、それぞれについて検討を行っていくスタイルでやっていくのも有効だ、とのアドバイスが。日本国内において、あまり不妊に対し人々の関心が高くなく、恥ずかしくて言えない人の存在も大きく、男性中心社会という文化的要素もあり、政策アジェンダ化を推し進める利益団体が形成されないのではないか。
- 不妊治療に対して、シャープが社員のサポート制度を始めた。
次回は、前期試験期間中なので、ゼミ室にて自習とする。
7月25日に前期納会の予定。
(佐々木)
2006年7月4日(曇り)
授業
欠席:3年2名(体調、家庭事情)/4年3名
遅刻:
今日は軽井沢ゼミ合宿の反省と日記の確認。予定では、合宿欠席者による個人研究の発表だったが、準備不足や欠席により次回に延期となった。
その後、10月の合宿の日程案を決定した。
10月合宿の日程は10月7・8・9日(体育の日)の三日間に決定。場所は大学の鴨川セミナーハウスにする予定。ウェッブから申し込みをし、結果待ち。今回の合宿の幹事は、3年関根さんと番匠君。期待しています。
次回合宿では、二年生の発表もする予定。10月中旬の来期ゼミ募集プレゼンなどの案作成も。
極力全員参加予定。みんなの研究が少しでも進むように私は心から祈っています。
次週は、6月合宿で発表しなかった皆さん、がんばりましょう。On the edge になってしまいますよ。7月25日に上沼ゼミ前期納会を開催。@いねや。
最後に内定おめでとう。就活組はこれで終了。あとは、大学院受験組のがんばりを期待します。
(前花)
2006年7月1日(土)(梅雨の合間の晴れ)
ゼミ卒業生OGによる就職支援・相談会
欠席:2年2名(補講授業・サークル)、3年1名(体調不良)、4年3名、5年1名
昨年からゼミ卒業生の会「沼門会」が何度か現役生のために就職相談会を開催してくれているが、今年度に女子学生が増加したこともあり、ゼミ7期生と12期生の女性の講師を迎えて2年生を主な対象に話しと個別相談をお願いした。
まず先生からお二方の紹介があり、記念の写真撮影。その後先生が気を使って退室、司会の林口さんが中心となって大まかな説明と質疑応答。さらに2グループに分かれて話しあった。
笑いも交えながら和やかな雰囲気で、なおかつかなり突っ込んだ内容まで聞くことができた。そのため質疑応答の細かい内容についてはお二方のプライバシーに関わることが多々あり、日記では割愛させていただくことにする。
個人的には自己や他者のモチベーションの捉え方や、男性と女性の仕事内容についての話が非常に参考になった。
今回のプログラムは2年・3年の女子ゼミ生はもちろんの事、既に内定が出ている4年男子にとっても有意義なものであったと確信している。
須賀さん、福岡さん、そして企画してくださった幹事会の皆さんにもう一度感謝申し上げたい。ありがとうございました。
【感想】
大変貴重な話をきかせていただきました。まだ、働くことや、就職にかんして、漠然とした思いしかありませんが、働いてらっしゃる女性から、女性からだから聞ける話、女性にだから聞ける質問ができ、大変ためになり、よかったです。(2年キシモト)
先日はありがとうございました。はじめてOGの方々にお会いし、お話を伺うことができ、本当に嬉しかったです。
お二人とも、社会人としての凛とした姿勢と女性らしさを持ち合わせ、とても魅力を感じました。同じ女性として、将来私も、お二人のようになりたいと強く思いました。
これから就職活動を向かえる私にとって、今回お話を伺えたことは、自分を奮い立たせる良いきっかけとなりました。お忙しい中、本当にありがとうございました。(3年関根)
OGの方が就活、転職、子育てなどを体験から、ご自身の言葉で大変わかりやすく話して下さったので、私はいままで「就活」という言葉の前で立ち止まっていたのですが、今からでも出来ることを少しずつ行動できれば、と思えるようになりました。
お忙しい中、本当にありがとうございました。
(2年武林)
OB、OGの方々へ。
今回の会合は自分にとって非常に大きく役立ちました。特に今回のお話にで、資格試験への弾みがつきました。
本当にありがとうございました。
(3年平塚)
(西部)
2006年6月23日(金)〜25日(日)(梅雨の休みの快晴)
早大軽井沢追分セミナーハウス合宿
欠席:3年生2名(サークル行事、家庭事情)/4年生3名(就職活動など)
嘗ては、3月末の成績発表時に大学から遠くない「本庄セミナーハウス」(現在はない)で新歓合宿をしていたこともあり、従来、6月は梅雨、7,8月は猛暑、との理由で後期開始前の9月下旬に合宿が相場となっていた。
しかし、ゼミ以外にいろいろ?と忙しいゼミ生達に計画させたところ前期試験前の今回のスケジュールが決まり、担任としては何も梅雨に実施しなくてもと思った。しかし、梅雨も信州なら気温が上がらず快適かも知れない。雨を前提に段取りをすればいい。事故さえなければ良しとしよう。そう気持ちを切り替えた。
ところが、実施してみて、理工の院生クラスが1日遅れで同宿しただけで、食事も風呂も混まないで快適。それに出発日は晴れて蒸した東京の陽気も北軽井沢では朝霧のあとは快晴とあってレクもBBQも大いに盛り上がり、花火の不祥事を除けば、成功であったから、不思議なもの。
(担任)
6月23日(金)曇り
【4年石原君の発表】
今回の発表は「第4章 東京都のカジノ政策」の進捗状況について。
ここ最近急速な進展が見られるのは、ある政党のブレーキが取れた模様。しかも、都よりも国自体が動き始めている。
目的は「地域振興」と「税増収」の2点があり、特に前者の「地域振興」の観点から、落ち込みの激しい地方に対する政策と見られる(観光地や空港近く…)。各地で手を挙げている。
発表に対して、次の意見があった。
- 地方の住民は、こうした動きをどう思っているのか(増収or犯罪)。あまり住民を巻き込んだ論争とは言えず(誘致を希望しているのは一部の人間だけではないか)、誘致が具体化した時に反対や問題が発生するのではないか。
- どう研究を進めるのか、具体的なケースは?また、何が見えてくるのか? 例えば、テーマを「観光の活性化」;ケース「カジノ」のようにいろいろな切り口で研究できる。何をテーマとするのか、明確にするべきだ。
- 欧米だけでなくアジアでも先行事例があるから、日本でも議論が進められているであろう。だから、議論の場でどういう事例のプラス・マイナス要因が参考にされているかを探る必要がある。
- 日本の宝くじや競馬を引き合いに「カジノ振興法(特別法)」を吟味してみてはどうか。
- 地域の増収を図る目的でカジノを用いたとして、利用アクセスや設備のコストをカジノのみで、実際にまかなえるのか。結局、規制緩和を行い、財源は国、自治体、企業が負担するのか。
結局、どういう方向性(テーマ)で研究を進めるかをもう一度再考すべきだと話はまとまった。
[感想]:
今回の合宿を振り返って、皆さんにはご心配をお掛けしました。体調も回復に向かっております。そして、平塚君、幹事お疲れ様でした。
(4年田中)
【3年高橋さんの発表】
「医療制度改革を考える」
今回の発表は、医療制度の‘現実’を中心に発表。「国民皆保険」という制度が危ぶまれている。それを需要、供給の両面からみると・・・
供給サイドの問題点:
- 「医療サービス」の特殊性
- 医療技術の進歩・・・終末期に近づくほど高度医療の利用高まる
需要サイドの問題点:
現在高齢者利用30%、2025年には50%へ
対策:
- 自己負担額の引き上げ
- 予防医療の充実
- ジェネリック薬品
- 混合医療
発表に対して次の意見があった。
- 研究のテーマ・目的について:ターミナルケア医療技術の改善なのか、それとも財政負担を減らすためなのか。
- 自己負担額の引き上げとか予防医療は既に実現されている部分がある。しかし地域によってはまだ着手されてないとこがある。ここをつきつめていけば医療の改善につながるのではないか。
- 今現在行われている改革・対策についての意見や代替案などを考えていくべきではないか。まず、現在行われている政府などの改革・対策を調べて理解してから自分の意見・スタンスを探るべきだ。
[感想]:
ゼミ日記遅くなって申し訳ありません。合宿楽しかったです。またぜひいきたいと思います。平塚さんお疲れ様でした!
(2年井上)
【3年番匠さんの発表】
「文字・活字文化の未来」
次の意見があった。
- スライドからリンクに飛ぶと、リンクテキストの文字が消えて見づらい。
- 何を研究したいのかはっきりとするべき(研究したい内容と、章立ての項目が一致していない)。
- 「学力低下」と「教養の再構築」の問題は、授業時間数の増加で解決されてしまうのではないか。
- 自分の考え(感情)も表現に入れるべきだ。
- ネットは活字文化に含まれるか含まれないか。
- 出版社側の視点は、「造る」という雑誌が学生読書室にあるので、参考にするとよい。
[感想]:
正直、合宿に行く前は乗り気ではなかったのですが、やっぱり行ってよかったです。発表はもちろん、懇親会などでの先生や先輩方の話を聞いて勉強になったのと同時に、これからテーマを考えて自分なりに調べていくのが楽しみになりました。
みなさん、特に幹事の平塚さん、ありがとうございました。
あとは、軽井沢のあぶに噛まれた足を治すだけです。かなりかゆいです。頑張ります。
(2年岩崎)
6月24日(土)快晴
【5年鷺沢さんの発表】
合宿二日目早朝。昨夜の「自己紹介」のせいでグロッキー。
テーマ:「メディアとスポーツの関係を考える」
ケース1 「バレーボール」
バレーボールのW杯は、半永久的に日本で開催され、フジテレビが独占的に放映を行っている。近年はメディアからの競技に対する圧力のためルールの改正(サイドアウト制からラリーポイント制へ)やCM中の試合中断などが行われいるが、このようなメディアへの従属・協力関係はよい関係とはいえないのではないか。
政策提言:メディアを通してチームと地元民とも結びつき強めることが肝心なのでは?
ケース2 「サッカープレミアリーグ」
プレミアリーグの放映権は、イギリスのケーブル、BSkyBが長期にわたり独占的に放映している。「ユニバーサル・アクセス権」が法文化となっているEU地域において、有料放送局のみでの放映は独禁法に違反しているのではないかという声も上がっている。
(2年荻嶋)
【4年田中さんの発表】
テーマ:環境教育 〜「内なる自然」を育てる「市民力」〜
〔内容〕
第6章「環境意識を促す環境教育とは」の発表:
知識伝達型の教育だけでなく、プロセス重視の探求創出表現型教育。「持続可能性の為の教育」のために「市民的自我」・・・センス・オブ・プレイス(帰属意識)を育てる必要がある。子供の「内なる自然」(自分にとっての郷土)を豊かにすることで成人しての「市民力」を育成する。例)町歩き(Fromイギリス)。海岸侵食が起きてしまったことは仕方ないので、それ以上進ませない、2度と繰り返さないためにどうすべきかを考えたい。
〔質問・意見〕
- 茅ヶ崎市民の関心が低い所から今回のプレゼンになったのか?→同じ自然を見ても気づく人と気づかない人がいて、気づく人の中でも、気づく点がことなる。
- 市民教育がないと政策につながらないとも思うが、海岸侵食を防ぐ政策としては飛躍しすぎでは?→Yes
- ダム・漁港はなぜつくったのかを考え、それがわかれば、その裏返しを解決すればよい。
- 果たして、それが「市民教育」なのか?→ぴったり一致はしない。
- 他の地域での海岸侵食の似たような事例の研究をすることで、解決策が出るだろう。昔(江戸時代)の堤防(竹やつるを編んで作る)の技術の見直し=蛇籠 etc・・・
- 連鎖し、循環して生きているので、足元にあるのが自然=「内なる自然」
次の発表では、高知県など同じような事例と各地の取り組みを調べてくるよう、先生からコメントがあった。
(2年金井)
【4年前花さんの発表】
テーマ:「石垣市観光経済の現状について」
石垣市観光経済について、行政・住民・観光業者などのアクターからの研究。
次の意見があった。
- 開発に関連して、景観形成条例と石垣市自然環境保護条例にはどんな違いがあるのか。
- 前回の発表に続いて「観光客は何を求めているのか?」という問題に対しての意見・質問。
- ずっと石垣島にいる人と島外から来た人は同じように考えているつもりでもやはり立場・認識が大きく違う。(島内):リゾート施設を作り都会化することによって経済の活性化を図りたい、と考えがち。(島外):これまで関東をはじめとする全国のリゾート産業はどれも上手くいかなかった。上手くいくかどうかわからないリゾート産業のために石垣島の貴重な自然を破壊してはいけない。自然は残すべき。この認識の差が問題なのではないか。
- 自然を「ただ残す」だけではいけない。経済の底上げをしていかなければならないが、かと言って目先の利益一辺倒になってはいけない。
(2年角谷)
午後:レク
夕方:BBQ









6月25日(日)晴れのち曇り
【3年平塚さん発表】
「諸外国の救急ヘリの例(ドイツ)」
次の質問意見があった。
- ドイツと日本の共通点と相違点、比較への言及がない。
- ドイツ救急ヘリの導入の過程をどのように日本に反映するのか?
- ヘリが出動する条件は病院と現地とのかかる時間で判断され、州ごとに規定がある。
- 50kmごとにヘリが配置されていて、政府自治体、軍、民間、で守備範囲が分かれている。この体制は20年かかって完成した。また、範囲ごとのヘリの数に違いあり。
- ドイツではヘリが出動した場合、社会保障からお金がでる。
- 日本ではヘリ出動側も患者側もコストがかかるため、救急車を使うのでは。
- 日本で導入されない理由として、日本の行政が縦割りであるからとの答えがあったが、縦割りの理屈もあるし、研究が縦割りの指摘に終わるのも新味がない。
- 岡山・北海道での実験の評価はどうか?評価書を読んで発表すること。
- 県警のヘリでは医療行為はされない。
(キシモト)
【4年西部さんの発表】
テーマは、『財政再建政策―01年以降における各アクターの分析』。
昨年度までの進捗状況と研究動機、及び問題意識をホームページにて改めて振り返った。
政策実行過程は絶対的に統一されているのではなく、政策決定や運営に至るまでに様々なアクターが影響を及ぼしうることを強調した。
アクターとして、政府サイド、与党サイド、野党サイド、マスコミ、海外政府、各種シンクタンク、圧力団体と設定して、新たに「小泉内閣の財政再建はトップダウン式に行われた。」という仮説のもと、分析する。
意見や質問は以下の通り。
- どういう政策提言に向かうのか。
- 広範囲に亘る為、政策提言が難しくなるのではないか。
- 小泉政権前の図式との対比を見て、これまで再建できなかったのはどうしてなのか、逆に、どうして小泉政権が成功したのかを検証してはどうか。
- 様々な経済団体が影響を及ぼしている。
- 政策過程には多元的なインプットが存在する。
- 各省庁の局長級はどのように調べるのか。
- 見るものが膨大であるが、がんばってほしい。
- トップダウン方式の定義は?
- マスコミの影響力は大きい(Populism)。
先生から政策決定の多元主義モデルの日本への適応例として、大嶽秀夫『現代日本の政治権力経済権力』(三一書房)を読むようアドバイスがあった。
[感想]:
東京に帰りたくなくなるほど、軽井沢はとても快適だった。
私の地元津南町は縄文時代の遺跡から、当時はいちばん発展していて、日本の中心だったと町長は言い張る。そうであるならば、その津南町を(再び)首都にしようという馬鹿らしい野望を抱く私だが、ステキな軽井沢に首都を移転するのも悪くないのでは?と思った。
皆様、お疲れ様でした。幹事の平塚先輩、ありがとうございました。
(桑原)
2006年6月20日(梅雨の曇り)
授業
欠席:4年生/1名(就職活動)
西部さんから、7月1日(土)に予定している、ゼミOGの方にお越しいただいての就職説明会について、説明があり、質問内容を皆で考えた。石原さんからOB会幹事会に連絡をしてもらうことに。
続いて、今回の合宿幹事の3年平塚さんからゼミ合宿についての説明と、発表順など必要事項の決定を行った。保険証のコピーや防寒具、常備薬など携行品の確認とスケジュール表のプリント配布も行われた。
レンタカーの手配は、平塚さんが明日行うことに。
予報では、週末は雨。梅雨で当然か。予定されていた先生の当日の会議が延期となり、午後早く大学を出発となる。但し、W杯対ブラジル戦が明け方の放送でもあり、午後2時集合。
今年度第二回ゼミ合宿の日程も、10月19〜21日で仮決定。
今日はゼミ合宿が控えているため、発表はなし。
(2年武林君の日記に担任加筆)
2006年6月13日(曇り)
授業
欠席:2年1名
遅刻:
【前花君の発表】
久しぶりなので、まず研究ターゲットである石垣島の解説をホームページで行う。
今回は、観光協会がまとめた資料に基づいてその一部を発表。それによれば、
- 人口は増加傾向であり、島外出身の人の流入が多い。
- 石垣島の観光収入は500億円と巨大であるが、その全体が石垣島に直接吸収されるわけではない。
- 旅行者のほとんどはパックツアーを利用しており、また島の旅館なども大手旅行会社と繋がりがなければ運営していくのは難しいのが現状である。
- 金の流れは島外資本である大手旅行会社が中心である可能性がある。
質疑応答でのポイント:
観光客のニーズや島民の生活状況や社会・行政などの要因が混在するため、エコツーリズムとマスツーリズムのどちらが良いかは一概には言えない。利益の重点をどこに置くか、観光客と島民の各々のニーズはどこに重きがあるかを調べて、次回発表する。
【前田君の発表】
「ストリート・パフォーマンスによる街づくり・活性化」
現状の問題点。公共の場を違法占拠。近隣住民などの第三者には非常に迷惑である。 研究動機は自分のストリートミュージシャンとしての経験から、良い点と問題点の両方を垣間見たことである。
文化活動において発表の場は重要である。東京都はオーディションによる公共施設の利用開放政策を行っている。ところが、こういった政策が行われているにもかかわらず、ストリートでライブを行う人の方が非常に多いというのが現状である。
今後は現在の政策の問題点を模索して、研究すべき論点を探し出すことが必要である。
先生から、埼玉県での事例(PDF=75KB)について示唆があった。
来週は6月軽井沢追分セミナーハウス合宿の内容・詳細の相談会。
(三星)
2006年6月6日(曇り)
授業
欠席:3年生1名/4年生2名(就職活動)
遅刻:3年1名(所用)
日記の確認。先週は問題ないが、日記提出が大幅に遅れたり、書けばよい式の例が見えると先生よりお叱りがあった。皆のコメントや質疑応答のポイントを報告者や発言者の代わりに押さえて、毎回のゼミ活動を着実に確認し前に進む道標が日記であり、当番の役割だからその責を果たすこと。
今回は、発表予定の3名のうち、2名が準備不足で発表できず残念。独りで躓いていないでまず資料でも法案でも紹介すれば、それがきっかけとなり皆との質疑応答から先に進むヒントが出てくるもの、と先生から再度注意があった。
3年生の番匠君の卒論計画発表
「文字活字文化復興法と活字文化の未来」について
研究動機は、少年時代(受験)に触れた「ことわざ・慣用句」への興味に由来し、また時代とともに変化する活字文化に興味を持ったこと。そして、最近の「活字文化」論議について、読売新聞などの「21世紀活字文化プロジェクト」や法案作成者は、『良書に対する興味関心の減退であったり、国家が抱えているべき教養の水準の低下』を問題としているが、本当は活字離れではなく、新しい活字文化への移行ではないか、との疑問を抱いたのだという。
示された章立て(仮)は、以下の通り。
- 活字文化の範疇
- 文字・活字文化復興法
- 関連団体の比較
- メディアと活字の歩み
- 教育と活字
- 政策提言
以下の質問意見があった。
- 「活字」の定義は、どういう位置づけでいるのか?
- 将来、活字がネット上で普及していくことになるが、活字文化と教養水準の向上とは乖離があるのではないか?
- 誰が、どういう意図でこの問題を提起しているのか?
- 法律を作った人や勢力の動きを研究はしないのか?
- 言葉からメディアを見ることは面白い視点であり、例えば、本などはネットで見ることができるようになるだろうし、「新しい活字文化への移行」を掘り下げることはしないのか。(先生から「青空文庫」の紹介あり)。
先生からは、「教養主義」論との関連を見てはどうかとのコメントがあった。それとの関連で、「2001/11/01 議事録 第1期中央教育審議会総会(第9回)議事録」 及び「新しい時代における教養教育の在り方について(骨子案)」の情報提供があった。
次回は、3年前田君、番匠君、4年前花君、石原君の発表。
(田中)
2006年5月30日(雷雨・大雨)
授業
欠席:3年1名(風邪)/4年1名(就活)
遅刻:
就職内々定の報告のため、OBで院生の大林さんが来室。他にも現役生2名に内定が出た。まだ決まっていない諸君、諦めないでがんばってくれ!!
まずは高橋君の発表。
テーマ『医療制度改革について考える』
研究動機:
- 高齢化の影響と社会保障制度の二つを含む
- 21世紀の中心的課題
- 医療制度改革法案の衆議院可決の過程に興味
今後高齢化率が急上昇し、2025年には医療費が69兆円に達することを指摘。
研究課題として、以下を挙げた。
- 増加する医療費をいかに抑制するか
- 組合管掌保険の衰退に伴う国民健康保険の財源確保
- 家計の負担
- 保険診療と自由診療を併用する混合医療の導入の是非
発表後、上記課題について質問があり、先生が背景を説明。
意見として、以下があった。
- 何が問題なのか明確にすること
- 議論の方向性(法案・財政など)を列挙してみることで、章立てのヒントとすること
- 意見があった際にはメモをとること
- マクロばかりでなく身近な例からも考えてみること(ケースの設定)
- 先行研究・政府の目指す医療の姿、デザイン及びそれへの批判点などを調べること
次に田中君の発表。
テーマ『海岸侵食を考える』〜環境意識を高めるために〜
まず、導入として田中君のホームページの紹介。
現在まで行政の取り組みを研究していたが、海岸侵食防止の政策が一向に進んでいないことを指摘。
そこで国民の環境意識を刺激する市民団体に注目し、環境政策に関係する重要なアクターとして位置づける。
それに合わせて章立てを変更。第5章に「市民団体の活動状況」を、第6章に「環境意識を促進する環境教育」とは何かを加えた。
今後は市民団体の活動状況を直接話を聞くなどして調査する予定。
以下の質疑応答があった。
- 市民団体はNPOだけを含むのか?/小さな団体も含む
- 環境意識の変革がどのように海岸侵食防止に影響を及ぼすのか?/市民意識の変化を通じて政策としての重要性を高めることができる
- 今までの研究が導入になってしまうのでは?/メインは海岸侵食の防止政策なので、そうは考えていない。
先生からのコメント:
海岸侵食が発生する原因は確かに自然科学の専門知識を必要とするが、それが議会を通して行政に反映するのだから、政策過程の社会科学として活用もできるはず。また、短期、中期、長期の視点で事例研究してみること。
次回は、3年番匠君、前田君、4年前花君の発表。
(西部)
2006年5月23日(雨)
授業
欠席:なし
遅刻:
今回は、3年生の卒論計画の発表。早く章立てまで確定し、夏休みに本格的に研究に従事したい。
番匠君の発表。
『文字・活字文化の未来』
活字文化:読解力・理解力の順位が下がっている。解決策として、朝の読書時間、いろいろな改善策を検討中。
以下の質問・コメントがあった。
- 研究の目的地が見えない。核は何?
- 早く章立てを考えるべきである。
- このままだと文学部的過ぎないか?社会科学的にできるはず。
- 具体的なのが欲しい。どこかをメインに考えるべきではないか。対象を絞る。
- 実際に行動している21世紀活字文化プロジェクトをもっと調べればいい。
- 実際の政策担当者を見てみたほうがいい。彼らの比較検討が必要。
- 研究動機を固める。
- ブログは活字文化に入るのか?
- 国会提出の法律などを吟味すべし
先生からは、問題意識をはっきりさせてもらわないと。そもそも活字文化の衰退は問題なのか…。この文学的で社会学調査の対象とされる問題をどう政策の研究として考えるか。
平塚の発表。
『防災政策全般における航空機の位置づけ』というテーマで、「救急ヘリ」をケースにしたい。阪神淡路大震災は無論、それ以前からヘリの利用については規制を含む様々な障害があった。阪神大震災当時でさえも、一日最大37人しか搬送されてない。防衛庁はたくさん所持しているのに出動要請されず、自治体や厚生労働省には少ない。
これに対し以下の質問があった。
- 客観的に必要性が見えない
- 諸外国の比較を例にして発表したが、日本の風土の違いは
- ヘリありきの論調ではないか
先生より、報告者の中では既に議論が完結している。そこから何を政策提言するのか。縦割り行政や自衛隊へのある種の感情などへの批判ではなく、救えた命を救うシステムの構想なのか。
(勝部)
2006年5月16日(曇り雨)
授業
欠席:3年3名(体調)/4年5名
遅刻:
5月は五月晴れなどと思ったら意外に雨の日が多いとのこと。沖縄では梅雨入りとの報道あり。台風1号接近の影響で今週末まで雨が続くという。湿気が多く蒸し暑かったり急に寒くなったりで、体調を崩す人がいる。
ゼミでの発表というのも原因の一つだろう。
うまく発表しようと考え悩むより、どこで躓いているのかも含め、思考の過程を正直に発表したら、「三人寄れば文殊の知恵」式にゼミ仲間の知恵や意見を引き出せ、先に進むヒントになる筈。その為のプレゼンなのだから。
今日は、プレゼン予定者が全員欠席のため、各自、自習となった。
大学セミナーハウスを利用しての合宿の学生課への申込みが、今年からウェッブ入力方式となったので、担任と合宿幹事役の3年平塚君とで入力し、宿泊名簿に出席者が情報を入力した。欠席者は至急、平塚君に連絡するように。
来週の発表は、今回予定されていた諸君。
(石原/担任)
2006年5月9日(曇り)
授業
欠席:3年1名/4年1名/5年1名
遅刻:
先生が会議のため、不在であったため6月に行われる合宿についての話し合いがされた。
幹事は、3年生の平塚君が務めることとなった。少ない3年生だが、4年生から運営について情報と支援を得て、初の合宿を成功させて欲しい。
その後、自習。
先生が会議から戻られて、セミナーハウスやスケジュールを変更し、次回の個人研究の発表者を決定してゼミを閉じた。
(石原)
2006年5月2日(曇り時々雨)
授業
欠席:3年1名/4年2名(就活)1名(風邪)
遅刻:
先週の日記確認に続き、初年度教育に関するアンケートを実施。
今回の発表は、番匠君とゼミT高橋君(ゼミTに所属しているが、学年が3年のため)。
- 番匠君:「新聞の特殊指定の見直しについて」
最初に、新聞販売に対する特殊指定の制度について説明し、次に、現在公正取引委員会を中心に出てきている、特殊指定の見直し論についての議論とそれに対する日本新聞協会の反論を紹介し、最後に、米国の新聞販売制度との比較をし、この時点では自由競争と宅配制度の共存を見ている米国を理想と考え、ひとつのケースとしたいと結論付けた。
この発表の中で番匠君は、日本で現在問題となっている「活字離れ」をこの問題への政策と結びつけて研究したいとのことだった。
これに対して、「問題の取り上げ方がはっきりしない」「活字文化と新聞業界の話を結び付けているが、両方を並列的にとりあげるのではなくどちらかを軸にし、そこから論を展開していく中でもう片方を取り上げる形にしたらどうか」と意見が出された。
また、先生からは2年生のゼミTで取り上げた「容器包装リサイクル法の見直し」とのつながりから、まず既得権益を持つ者同士や既得権益を持つ者とそれを否定する側との対立や駆け引き、この場合では日本新聞協会と(主に)公取委が現在取りざたされているような動きを見せるようになった軌跡を分析しみてはどうか、というアドバイスが出された。
- 高橋君:「高齢社会における社会保障」
研究動機、日本の社会保障の現状、研究へのアプローチ、研究の章立てという順番で発表。
研究の動機としては、年金改革法案の採決時の混乱に興味があったことや、日本の高齢化率の高さに危機感を抱いたことにあるという。この高齢化率の問題に関しては国連が2003年頃に発表した「高齢化社会の改革に関するレポート?」(正確な題名ははっきりせず・・・)を読み、有権者に占める高齢者の割合が50%を超えると抜本的な社会保障改革は成功しない、との記述から、現在の日本はまさにこの状態になっているので早急な改革が必要との意識を持ったとのこと。また社会保障改革を急がなければいけない理由として、先進国では人口が増加しないことは証明されいることであるが、日本は特に少子化の進展が早く他の先進国が50年〜100年のスパンで新しい制度を作る余裕があるが、日本にはその余裕がなく急ぐ必要がある、とのことだった。
この発表に対しては「社会保障というテーマであるが、そもそもどこの世代に対象を絞った研究にしていくのか?今いる老人世代、現在の現役世代、現在の子供世代、そしてこれから生まれてくる世代を対象にするのか?この段階でも『社会保障改革』という言葉が対象にする世代は4つも出てくるがどうか」「新たな社会保障体制を確立する政策を提言したいとあるが、その時間を稼ぐのであれば社会保障全体という2年間というタイムリミットでは研究しきれないがそれなら、少子化対策に的を絞ったらどうだ」といった意見が出された。
これらの指摘に対して、高橋君は少子化に関する問題では最終的に、家族や個人の選択にかかわる問題になるので収拾がつかなくなるので今は、取り上げることは考えていないとのこと。年金改革の基本政策として、完全に個人にその運用を任せごく一部の貧困層のみを公的年金の対象とするアメリカ型の制度には否定的で、国民全員にある程度の年金を国が保障するべきだ、と考えている。こうした高橋君の考えに対しては、先生を含め全体的に「社会保障を研究するとなると、総花的なものになるので社会保障といわれる分野の中から、特定の切り口を見つけるのが重要」との意見だった。また、高橋君が政治に興味があるなら、既に出されている各政党の社会保障政策・年金改革案の比較検討から順序立てて開始したらどうかとのアドバイスがあった。
今回の発表は一番最初の発表ということもあり、二人とも総花的で対象を絞りきれていない印象を受けた。ただこの発表では、ともすれば「政策科学」という学問の性格上研究の対象が掴みきれなくなりがちな中でテーマ・対象を絞ることと、その切り口から研究として社会全体への見方というものを持つことの重要さを改めて考える機会でした。
(平塚)
2006年4月25日(曇り)
授業
欠席:3年1名/4年2名・5年1名(就活)
遅刻:なし
今回より、3年生による卒業論文の研究計画発表を2回に分けて行うことになった。
- 平塚君の発表
テーマは、「救急ヘリの運用と現状」。
最初の発表ということで、導入的な内容であった。研究動機、現状、諸外国との比較などをパワポで説明。
諸外国より法整備や運用体制が行き届いていない日本の現状は、ヘリの個体数が少ないのが問題なのか、運営、連携面での問題ではないのか。ヘリが出動した件数の内訳などから何か見えてくるのではないか、地理的な面を考えて日本の救急のあり方がヘリ以外で行われる方が良い場合もあるのではないか、など様々な意見が出た。
先生からは、2年生が講習をしていることもあり、まずパワーポイント作成の基礎的な面での注意があった。また、2年生時の平塚君の研究テーマとのつながり、今後どういう方向(テーマ)に持っていくのか、章立てが無い、などを指摘された。
今後は、航空法の改正など国の法制度の変遷、海外事例の資料などさらに調べることになった。
- 関根さんの発表
テーマは、「不妊治療の保険適用を考える」。
昨年度を継続するテーマだが、コスト・パフォーマンスという視点からの研究はすでに他の研究者によって先行されていたため、今年は保険適用における「禁煙治療と不妊治療の比較」から検証することに。
4月から始まった禁煙治療に対する保険適用について詳しく説明し、患者の負担の減り方、国のメリットなどを解説。たばこ増税と禁煙治療の保険適用によるメリットとデメリットを自分なりに述べた。皆が感嘆する見事なパワポによるプレゼンで、最後に章立てを発表して終わり。
意見としては、不妊治療の保険適用外の理由のうち予算の問題よりも、手術に対する倫理面の問題の解決のほうが重要である、そう考えると禁煙治療と結び付けなくてもよいのではないか、など多数出た。
先生からは、なぜ海外で適用され日本で不妊治療が保険適用外となっている政策過程の詳細や、海外でも適用に至るまでの紆余曲折、日本での野党の提案など、この問題を禁煙や少子化対策など脇からではなく正面からまず、すでに研究されていたものを詳しく見てみるべき、だとのコメントがあった。
両者の発表に対し共通して先輩方から言われたのは、各々の研究に卒業論文として継続して研究する思い入れは十分にあるのか?ということ。この質問に関しては自分もよく考えるべきである、と思った。
来週は、私(番匠)、高橋君、前田君の卒業論文研究計画発表の予定。
(番匠)
2006年4月18日(晴れ)
第1回目の授業
欠席:2年2名(?)/3年1名(?)/4年2名(就活その他)/5年1名(就活)
遅刻:
2006年度、最初の授業。この時期は、学校全体が、活気づいている。
上沼ゼミ生も皆、それぞれの思いを抱きながら、生き生きとした面持ちで集合した。
授業開始後、まず先生が、今年の大まかな予定を伝えてくださった。
今年は、OBの方々が、前期・後期で最低2回、就職活動セミナーを開催してくださるそうだ。ゼミ生にとって、OBの方々のお話は大変貴重なので、できるだけ出席するように、とのこと。
今日は、ゼミ初日なので、2年生は、パワポの練習、3・4年は、個人研究のための勉強と、それぞれの作業を進めた。
来週は、3年の私(関根)と、平塚くんが卒業論文の研究計画を発表する予定。
それでは、今年も、ゼミ生同士仲良く、お互いを知り、励ましあいながら、それぞれの目標に向って、みんなで頑張りましょう。
(関根)
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