Diary'07

間に合わせの画像
Always, now under Construction.
2007年12月18日(晴れ)
懇親会
欠席:
遅刻:
2007年年末最後の授業であり、恒例のゼミTとUV全員による懇親会を、これまた恒例の西門通り「いねや」2階にて行なった。
ゼミTの授業のあと、3,4年生は懇親会開始の7時前まで各自のホームページの更新作業を行い、何名かが途中経過のファイルを担任に提出した。年明けのゼミでは、2月初めのゼミ卒業論文及び中間論文を4年、3年が、初のページアップを2年生がそれぞれ行なうための作業の最終段階を迎えることになる。成果を出さないものには単位なし、とこれまた恒例だが担任より確認された。
懇親会会場のいねやでは、釜飯を始めお店の心尽くしの宴席のお蔭で、幹事役の2年竹村君の乾杯しか芸がないにも関わらず和やかに時間が経過し、フルメンバーに近いゼミ生による懇親の実があがった。
(担任)
2007年12月11日(晴れのち曇り)
授業
欠席:2年1名、3年4名(就活)、4年3名
遅刻:4年1名
本日は、4年生の発表予定者2名が欠席のため、各自、研究用ホームページ作成作業を行なった。
2月初旬のゼミ卒論・ゼミ論発表会に成果を出すことが成績評価の対象だと、先生より改めて確認がありました。
来週は、7時からいねやで恒例の納会予定。ホームページの更新用ファイルを提出すること。
(岸本)
2007年12月4日(晴れ)
授業
欠席:2年2名、3年1名、4年2名
遅刻:3年1名、4年1名
【3年角谷さんの発表】
日本における多文化共生社会の可能性:
「国際理解教育」の取り組み
まず、これまでの研究を整理して、北関東圏を対象とした取り組み事例での方向性が、産業維持を目的として対象が幅広いので、「外国人児童の就学問題」から学校での「国際理解教育」を切り口とする研究へとフォーカスしたい、以下の項目を発表した。
- 外国人児童の現状
- 母語別在籍状況・在籍期間
- 長期化定住志向の傾向
- 兵庫県A市のベトナム難民の事例
- 福岡市の中国帰国者への取り組み
- カナダ政府の政策(法律制定、RCL諮問委員会の設置)
- 問題点・課題
発表に対して以下のコメントがあった。
- 「教育指導要領」には手を出さないほうがいいと思う
- 学校の先生たちに外国人児童の面倒をみる余裕があるのか
- ボランティアに頼らざるを得ない状況
- 日本政府は日本人児童で一杯いっぱい
- ベトナム難民に関しての資料は多いと思うから事例を調べてみるといい
- 近年、急激に多文化政策をとりいれたオーストラリア等の国を調べてみるといい
- 日本人の視点から見た外国人児童は?
- 新聞記事の「文化理解」等の切り口から調べてみるのもいいと思う
- そもそも何を「多文化共生」とするか?
- 教育の出口(大学進学や就職)にも焦点をあわせてみては?
- 市町村レベルでの具体的な取り組みが必要
- 落としどころをはっきりさせる
【4年番匠さんの発表】
インターネット動画配信サービスと著作権
まず、前回の発表時に出た質問と、それ以後の情報提供について、以下の項目で説明を行なった。
- クリエイティブ・コモンズ・ジャパンの課題
- DRM(デジタル著作権管理)
- 日本の著作権法の歴史
- ユーザーの代表的存在であるMIAU(インターネット先進ユーザーの会)の活動
- 最近のニュース「ニコニコ動画とYou Tube、JASRACに著作権料支払いへ」
これに対して、以下のコメントがあった。
- 文化庁や総務省による著作権に関する規制法案を基にして、先進ユーザーなどの主張などを位置づけると話が展開するのではないか
- 行政のHP等を見てみるといい
- 青空文庫の活動について新聞報道があったが、そうした著作権に関係する動きも押さえて置くといい
来週の発表は、引き続きの番匠さんと、4年前田さんです。
(岩崎)
2007年11月27日(曇り 最高気温15℃)
授業
欠席:
遅刻:
【佐藤さんの発表】
「鳥獣被害対策特別措置法」について
この11月に自民党で、鳥獣対策会議が開かれ、「鳥獣被害対策に関わる特別措置法案」の議員立法による提出が決まった。内容は、
・市町村に有害鳥獣捕獲隊を設置
・市町村職員を銃刀法が規定するライフル銃による「鳥獣の捕獲を必要とするもの」とする。
・市町村からの要請により、自衛隊は土木工事等の委託により協力する。
佐藤さんは、この法案を推進する自民党内のアクターを挙げてその背景を探り、このような「捕獲・駆除」の道へのドライブではない、具体的な選択肢を提案したいという。
発表に対して、以下のコメントがあった。
- 猟の活性化というより、猟友会の基盤低下が原因なのでは? 猟友会を票田とする議員が法案推進している。
- 市の職員は素人。ライフル銃を与えたり、実際に使用させることは考えられないが。
- 捕獲駆除しても数が減りすぎるということはないとは、どういう了見か。
- 自民党内のこの法案を提案する議員と、同じ農林族で林業(鳥獣が人と住み分ける緩衝帯を形成する)復活を推し進めようとする人々、あるいは自然環境保護の環境省、環境族との意見の対立などを調べる。
- 緩衝帯としての林業の復活を代替案とするにしても、復活には時間が掛かり、短期的には駆除も必要だとする議論にどう対抗するのか考える必要がある。
- なぜこのような法案を急いで通そうとするのか、公共事業が減って疲弊と格差著しい地方の票獲得に働いているのか。政策力学を調べる必要もある。
- 緩衝帯作りを既に試みている自治体の事例を調べる。
- 海外事例も一応調べる。
- いきなり「論理」を考えてはいけない。幾つか興味のままに引き出しを用意し、アンテナを張り、いろいろ調べて行くうちに何時かさまざまな事象を繋げる論理が見つかる。
- 窮すれば通ず。求めよ、さらば与えられん。
(荻嶋)
2007年11月20日(晴れ)
授業
欠席:2年生2名、3年生1名、4年生1名
遅刻:3年生1名、4年生2名
早退:2年生1名
まず、12/1の3年生就職支援会について。OB会現役生幹事の4年高橋さんを中心に、3年生の希望に該当しそうなOB・OGの方々とその勤務先を確認。次に講演形式か、座談会形式か、などを話し合い、結局は来て頂ける先輩の参加人数によって追って決定することになった。
【3年荻島君の発表】
テーマ:「道路特定財源論議に見る税制改革」
石油価格高騰や民主党の高速道路無料化政策などに興味をもったことが研究動機。 まずは道路特定財源の説明から。
どうやらガソリンや、自動車を買った時に徴収されているらしい。その余った分を無理に使い切るために無駄な公共事業が膨らんでいるため、それならその余った分を一般財源化しようという論議の新聞記事を取り上げた。
余った財源を一般化する余裕があるなら税率を減らせとの反対意見は、石油・自動車業界を中心に道路整備を必要だとする地方の民間人に支持されている。
そして、政府の道路中期計画を紹介し、68億円という金額に対する疑問点を列挙して発表は終わった。
今後は、とりあえず事実関係を詳しく調べていこうといった方針。
発表に対して、次のコメントがあった。
- 今回示したテーマの研究を通じて何をやりたいのか、自分にとって意味を持っているのか、などを明確にすること。
- 税制制度は複雑怪奇な制度であり、これを残された時間で研究するのは至難の技。
- 結局、「だから」と、堀を埋めて消費税率税率を引き上げて解決させる結論に至るのではないか。
次回も、個人研究のホームページ更新作業と研究発表を行なう予定。
(番匠)
2007年11月13日(晴れ)
授業
欠席:3年2名、4年2名
遅刻:3年2名
今日は、3年生以上の個人研究(ゼミ論、卒論)HPの更新作業を行った。タグなどを先生に教えてもらいながら、更新前のファイルと対比しつつ出来る限りの更新を行い、授業終了時に先生にファイルを提出した。
来週は10月伊豆川奈合宿欠席者の発表、だそうです。
(佐藤)
海外留学中の桑原さんから一番乗りのバースディカードが届きました。忙しい試験を無事終えた由。もう遠い昔、何回か誕生日の前後のゼミで、花束を貰い寒い夜空の下、暖かい気持ちで帰宅した頃を思い出しました。感謝。(担任)
2007年11月6日(曇り)
授業
欠席:4年2名、2年3名
遅刻:
10月末日で締め切られた08年度ゼミT登録申込者数について、先生から15名の応募があったが、これも2年生の活動と4年生による模擬授業が功を奏したとの話しがあった。
次に、ゼミOGOB会との企画について4年生の高橋さんから以下の通り連絡があった。前回の日記当番の角谷さんからメールで希望業種など提案するよう事前に回ったが、業種や職種についても、高橋さんから幹事会に連絡して調整をお願いすることになった。
12月1日の就職説明会について17時から19時まで@607教室
業種:ビール、出版、メーカー、電気メーカー、化粧品、金融(損保・証券・銀行)、流通
職種:広報、営業、企画
残り時間で、各自の研究用ホームページの更新作業を行った。
(岸本)
2007年10月30日(晴れ後雨)
授業
欠席:4年生3名、3年生5名、2年生3名
遅刻:
今日は5限6限両方で来年度ゼミの新人勧誘。特に5限の方は、20名近くの1年生が集まってくれた。
今日も、本来は予定ではない6限にも、必修授業の関係で5限に来れない1年生が来てくれた。6限の方は2名の1年生が来てくれた。1人は留学生。もう一人は、模擬授業の際に居眠りするという、大物振りを見せ付けてくれました。(自分と先生のやり取りが1年生には分かりにくかったんだろうな・・・)
2年生の竹村君と三角君がゼミの全体説明。他の2年も、質問への受け答えや、自身がこのゼミに入った理由について順番に説明してくれました。お疲れ様でした。
4年の平塚と高橋君が模擬授業。高橋君の発表は医師の偏在と地域間医療格差の問題。
以下は、高橋君の発表の要旨。
- 医師の偏在は医師の人事制度が変わったことが大きい。
- 従来の教授が人事権をもつ医局制度から、診療科や研修先の病院を医学生が選べるようになったのが大きい(より高度な技術を持つ都市部の病院への新人医師の集中)。
- 厚労省の緊急医師派遣システムについて。
- これで初めて、医師が余っている集団が明記された。
- 主に高齢の退職医師と全国展開しているような医療法人が人材の供給源とされている。
- 疑問として、果てしてこのような医師免許保持者が実際の現場で使えるのか。
- 中には、激務に体が保たず、臨床医を辞めて製薬会社等の研究医になった人もいる。
- また、医療法人の方も医師が余っているとは言い難いのでは。
数年に亘ってこのような形式をとったので、段々、このような新人勧誘の形式になれてきた感じがする。ただ、記録者の平塚は、何度かやっているのにも関らず自分のプレゼンとなると説明が早口になってしまう、反省しきり。
【反省点】
- 出席した少数の人が頑張ってくれたのに対して、あまりにも欠席者が多い。
- 1年への勧誘・説明というゼミ全体のこれからに関わることという認識が欠けている。
- 頑張ってくれる、一部の人にしわ寄せが行くような現状はあまりに是認しがたい。
- 実際、これだけ人数が少ないと、1年生に普段の授業風景を説明するのに困難を感じた。
- 先生も言っているように、コントリビュートという観点があまり浸透しているとはいえない。
- 特に欠席者のなかで、理由が(?)になっているゼミ生には再考を促したい。
(平塚)
2007年10月23日(晴れ)
授業
欠席:2年2名(風邪)、3年1名?
早退:2年1名、4年1名
ゼミ合宿直後の振替休みをはさみ、二週間ぶりのゼミ。
まずは、先生から合宿の反省についてお話がありました。
次に、来年度の新ゼミナール生募集の手順について説明がありました。今週と来週の2回、ゼミTの時間にゼミ説明会と公開授業を実施。2年生が中心となり、1年生の身になって取り組んで欲しい。また、1年生必修のテュートリアルイングリッシュの時間などで、ゼミU・Vの時間しか来れない1年生も居るので、今日の3名のように丁寧に対応して欲しい。各自スケジュールを確認して、それぞれが何をなすべきか考えておくようにとのことです。
続いて、ホームページ作成の新しいテキストが先生より配布され、講習。合宿での発表と質疑応答の内容を各自のページに更新することになっているが、特に3年生にタグ付きで書く方法を忘れた人が多いので、2年生用の講習に使用しているテキスト資料を使い、スタイルシートによるページの余白設定、背景色等の設定方法などをおさらいしました。
個人HPは、パワーポイントを貼り付けて終わりにするのではなく、テキスト形式でちゃんと記述すること。
最後に4年の高橋さんから、OBによる就職相談会の希望日程について連絡がありました。候補日は11/17と12/1の2つに絞られました。
OBの方への確認があるので最終決定はまだですが、各自、スケジュールを調整しておいてください。12/1には、学部・キャリセン共催の自己分析ワークが午後あります。
次週は、ゼミ説明会と3年生以上のホームページファイルの更新作業(要提出)の予定です。また、合宿を欠席した人は、進んでリカバーしましょう。
(角谷)
2007年10月13日〜15日(曇りときどき雨のち晴れ)
合宿@伊豆川奈セミナーハウス
欠席:3年生3名、4年生1名
今回の幹事役は、3年生の岩崎さん。コンパなどサポートを3年の井上君と岸本さんが努めてくれた。移動手段について何通りか岩崎さんが試算し、4年の平塚君が経路と時刻表、料金を調べて案内してくれた。日記当番は、2年生が担当しました。
(合宿1日目)経費節約のため各駅鈍行を乗り継いで、伊豆川奈駅に着いた頃には疲れた様子。小さな駅前に、東急ストアが
【岩崎さん:犯罪者の更生と犯罪対策】
○これまでの日本の政策方針
犯罪を犯した少年・少女→少年院に送り更生を図る。
…ただ、少年犯罪の深層心理を特定することは困難なため、更生することは困難。
→では犯罪機会を減らすべき。
・そこで今回の研究は犯罪者をどうするべきか、ということについて研究。
…犯罪を減らすためには刑罰を重くするべきではないか??
↑これはアメリカ的な考え(アメリカは犯罪者の人権を無視してでも治安を維持することを優先してい
る)
Ex)課年制の導入
日本では、複数犯罪を犯した場合、その中で1番重い刑が実行されるが、アメリカでは複数犯罪を犯し
た場合、そのすべての犯罪すべての刑期が加算される。
・犯罪者を隔離・監視することで犯罪を減らす
…ただし更生の可能性を捨ててしまっていいのかという議論もある。
Ex)出所した元犯罪者にGPSをつける。
○「フェンスの中の工場」論(民営刑務所)
基本的には、囚人を働かせる(≠強制労働)という考え方。
→給料は被害者への賠償金に充てる。
●日本でも民営刑務所が導入され始めている。
…ではなぜ??
・囚人1人当たり1ヶ月28万円の税金を投入している。すこしでもコストを削減するべきなのでは??
・被害者を経済的に救済する。
●日本とアメリカの民営刑務所のコンセプトの違い
日本:犯罪者が社会復帰するために支援する=犯罪者を優遇する
アメリカ:賠償金返済などの経済的手段として活用=犯罪者の優遇ではない
…このようなことから日本は犯罪者福祉型社会とも言われる。また、民営化により刑務所にかかるコス
トの削減を見込んでいるとも言われている。
○先生から
・アメリカで犯罪が減っているわけではないのではないか。
・論文をどうしたいのか方向性をつけるべき(加害者支援なのか、被害者支援なのか、それとも犯罪抑止な
のか)
(若林)
10月14日
伊豆川奈合宿2日目
天気:曇り
<平塚さんの発表>
調べ学習の進展と新たな疑問と、ドクターヘリ特措法と施行令についての発表が行われた。
@OB総会でもらった意見
・動機付けと実際に調べていることとの関係薄い
・現状と旧との距離あるのでもっと深く
・同じ現状を比較したらいいのではないか(特にドイツの例と)
・着陸場所の確保をもう少し深く
・must and benefit の視点を忘れずに
・置いてきたものに対して詰めの甘さがあるのではないか
・フィールドワークをもっと深く、関連性を持たせるべき
・フィールドワークが欠けている
Aドクターヘリの説明と消防、防災ヘリの説明がなされた
この2つに互換性はあるが、ドクヘリの方が救命に特化している。
特措法で想定される構図についての説明がなされた。
地方自治体から医療機関に要請
→ヘリ運営会社と契約
→国が2分の1を補助
予算の問題
・三年後を目処に保険適用を検討
・現在、健康保険、労災保険の適用は無い
今後の課題
・なぜ今まで、労災保険が適用されなかったのか
・自治体や病院だけでなくヘリ会社の扱いも追っかける
・なぜ自分がやりたかったのか最初から追いかける
発表後の質疑応答
○病院は借りてるいるだけで、運営しているのはヘリ会社
○政策課題があって、それを解決する手法を考えるというパターンがある(先生より)
○なんのためにドクターヘリを調べるのか、どこに政策課題を置くかもう少し整理すべき
→課題「救命率の向上」『防ぎえた死』についてやりたい。
助かるだけでなく社会復帰をするまでが大事。
○岩手県が導入したので、グレートサスケ県議会議員にアプローチしたい
○ヘムネット(NPO・東京)にアプローチしたい
→制度をプッシュをプッシュする側と現場の両方からアプローチ。
岡山や北海道などの、昔から取り組んできた場所で、それに貢献してきた人々にアプローチすべきではない
か。
実際に制度を作り、その後どう問題解決に役立ったかへアプローチすべき。
○特措法の目的
・補助金を出すことによる問題解決→本当にお金の問題だけなのか。
○着陸場所の確保はどうするのか
→実際に着陸できなかった事例を基に原因究明。
○問題が都市部から山間部や離島へ
○issueはあるんだけど、解決法が無い(先生より)
→過去は交通事故、現在は山間部の人々の人命救助。
合宿日記
【関根さんの発表】
「不妊治療の保険適用化について」
(患者さんの声)
・保険適用化を願う:9割
反対の声としては、治療を行えば当然授かるものだという風潮ができてしまう恐れがあること。 保
険適用化で、治療の技術力が低下してしまうこと。
・経済的に治療中断を考えた:6割
・助成金に対して:8割不満 夫婦の収入のほうが上回る。高くして欲しい。地域差がある。
(保険適用されない理由)
@安全性の問題 多胎妊娠、未熟児、母親の健康
A有効性
B疾病であるかどうか
C患者さんの不安な声
Dその他
医者や医療機関での差、保険点数一律化の困難、社会的圧力、
高齢化社会の中で、どれ程の医療費を不妊治療にあてられるか。
・助成金制度の問題点
自治体によって条件が異なる、認知度の低さ、申請手続きの煩雑さ、世間体
・不妊治療に関して
Fine(NPO)…すべての薬剤・検査に対する保険適用を請願
岡本悦司…30代の患者に対して公費負担で不妊治療
医療機関への成功報酬の導入
患者さんはみな保険適用を願っていると考えていたが、保険が適用されることで生むことを強制されるよ
うだという反対の声があることがわかった。不妊治療は他の疾病とは性質が異なり、安全性や有効性は現在
では解決が困難である。そのため、現段階では、薬剤・検査代に対しての保険適用と助成金の拡大が政策と
して考えられるだろうとの発表があった。
○保険適用化で治療の技術力が低下してしまうというのはどういうことか。
/医師の自由経済が優先されてしまう恐れがある。対策として、最低ラインを決め乱診乱療を防ぐ
ようにすべき。
○岡本さんの考えである、ボーナス制度は有効。
○今後は不妊治療とたばこに対する保険適用政策の違いを研究予定との事。
(井上素子)
遅れてすみません。
≪番匠さんの発表≫
インターネット動画配信サービスと著作権
前回…今後「共存」競合から共創へ(←インターネット動画配信サービスの今後)
・著作権の定義
・権利者側の動き
・You-tube側の対応・方向性
・クリエイティブ・コモンズ
・私見
・共存について
・著作権とは何か
知的財産のひとつ(著作所有権)…著作者の権利・伝達者の権利
→配信すると、2つの団体から訴えられる可能性がある。
・誰が困っているのか
You−tubeを訴えたのは24団体(社会法人・テレビ局等)
・You-tube側の対応・方向性
06年12月
(訴え)You-tubeの削除手続き滞りを訴え、システムの構築要請
(You-tube)話し合いを希望・侵害防止の暫定措置
07年2月
(訴え)暫定的対策要請
(You-tube)送球に対応できるもののみ対策
07年7月
(訴え)対応について一定評価。対応不十分を指摘
(You-tube)申し入れ協議
・DMCA(デジタルミレニアム著作権法)
Notice and Takedown…通知があれば速やかに削除する。
→アメリカにおいて、この制度で満足しているのか?著作権に関しては日本の方が厳しい?
※事前削除を求める声あり
・私的サイトでの違法登校は今後も続いていくのでは?→結局はいたちごっこ?
・クリエーコーの有効性
・技術の発達→予想つかず
・落しどころ・・・研究としてなりたつのか?
・You−tubeに実際に投稿
・投稿の際。情報の引用出元を記載するべき
・クリエイティブコモンズ
1,帰属表示 2,非商印 3,派生禁止 4,同一条件許諾
(篠原)
【井上さんの発表】
「バイオの最近」
○バイオの2つの方法
石油業界 環境省
ETBE方式 ⇔ 直接混合方式=E3方式
対立
○先手
石油業界
・バイオガソリンを首都圏50ヵ所で試験販売→月間1万キロリットル販売
○後手
環境省
・大阪で2ヵ所のみE3方式を試験販売→木材が原料のバイオエタノールの商業化世界初
○しかし
・バイオ燃料の製造に必要なガソリンの供給を拒否され、元売り業者とは無関係の業者から調達
○問題点
・原料調達は輸入に頼らざるをえない
・コスト高
○まとめ
・原材料輸入にもガソリンが必要→本当に環境によいのか?
・ガソリンの費用が上がるのにバイオ燃料導入は支持されるのか?
○バイオ燃料は本当に地球温暖化対策になるのか?
(江上)
<高橋さんの発表>
医療に関する広域連携についての発表が行われた。
「奈良・妊婦流産」報道の内容(朝日新聞より)について説明がなされた。
広域連帯システムをを荒井知事が厚生労働大臣へ依頼。
大阪の産科医に奈良が整備されるまで助けてほしいとのこと。
問題の背景
・根底にあるのは医師不足
・奈良県では五つの病院が「周産期医療ネットワーク」を導入していたが、五つのうち二つの病院は医師足
りず、名前だけで機能せず
◎広域連帯
・医師不足が深刻な兵庫県養父市の八鹿病院
鳥取大学から医師を派遣してもらい、3000千万円を寄付。
県を越えた医師派遣は異例。
・近畿、徳島、福井、三重の9府県の「広域緊急搬送システム」
・医師不足といいながら、同じような病院が固まっているため、適切な機能分配が必要
・石巻医圏 東北病院は中核のみに派遣し、そこから個々の病院へ
→医師を中核に依存することへの病院側の不安から中核を決めれない。
考えうる対策
・医師不足の地域の患者受け入れ診察システムの見直しが必要。
・地方間格差は見られないが都道府県間での偏在が著しいので見直しが必要
前回「医学部に僻地枠を設置」「一定期間僻地勤務地での授業料免除」
→31都道府県のうち11都道府県で定員満たせず。兵庫、広島は応募ゼロ。
現在に主役はマイクロソフト等の世界的IT企業
・国内の医療機関向け情報システムの標準化に乗り出す
・異なるメーカーのシステムをつなぐソフト開発
・ヘルスボールド(Health Vault)開始
→米国でサービス開始、ネット広告が収入源で無料、yahooやGoogleも関心を示す、IT投資9兆円2011年まで
に年率5%UP
今後の方針
・偏在解消に向け研究を掘り下げる
・IT化の事例研究
発表後の質疑応答
○医療のIT化(電子カルテなど)を行えば作業効率が大幅に上がる。
しかし、コスト削減にはつながらない。
○お金で解決するよりも、医療圏を見直すことが大事なのではないか。
医療圏を生活権に近づけるにはどうすればいいか。
○医師は増えているが、整形外科などに多いなど偏在している。
○イギリスではwaiting listなどがあるが、日本では無理なのか。
外国から医療を受け入れるのは、日本では無理なのか。
言語や免許、医師会の問題でやはり無理か。
(先生)
(永山)








【関根さんの発表】
「不妊治療の保険適用化について」
(患者さんの声)
・保険適用化を願う:9割
反対の声としては、治療を行えば当然授かるものだという風潮ができてしまう恐れがあること。 保
険適用化で、治療の技術力が低下してしまうこと。
・経済的に治療中断を考えた:6割
・助成金に対して:8割不満 夫婦の収入のほうが上回る。高くして欲しい。地域差がある。
(保険適用されない理由)
@安全性の問題 多胎妊娠、未熟児、母親の健康
A有効性
B疾病であるかどうか
C患者さんの不安な声
Dその他
医者や医療機関での差、保険点数一律化の困難、社会的圧力、
高齢化社会の中で、どれ程の医療費を不妊治療にあてられるか。
・助成金制度の問題点
自治体によって条件が異なる、認知度の低さ、申請手続きの煩雑さ、世間体
・不妊治療に関して
Fine(NPO)…すべての薬剤・検査に対する保険適用を請願
岡本悦司…30代の患者に対して公費負担で不妊治療
医療機関への成功報酬の導入
患者さんはみな保険適用を願っていると考えていたが、保険が適用されることで生むことを強制されるよ
うだという反対の声があることがわかった。不妊治療は他の疾病とは性質が異なり、安全性や有効性は現在
では解決が困難である。そのため、現段階では、薬剤・検査代に対しての保険適用と助成金の拡大が政策と
して考えられるだろうとの発表があった。
○保険適用化で治療の技術力が低下してしまうというのはどういうことか。
/医師の自由経済が優先されてしまう恐れがある。対策として、最低ラインを決め乱診乱療を防ぐ
ようにすべき。
○岡本さんの考えである、ボーナス制度は有効。
○今後は不妊治療とたばこに対する保険適用政策の違いを研究予定との事。
(井上素子)













()
2007年10月9日(晴れ)
授業
欠席:3年2名、4年2名
遅刻:
今週末の伊豆川奈合宿のスケジュールについて詳細を決めた。
当日は16時に川奈駅集合。
そこからタクシーに乗る予定なので、時間厳守でお願いします。
平塚さんが後日、新宿駅からの時刻と電車賃をメーリスでまわしてくれるそうです。 添付したスケジュール表を各自確認してください。
当日、コンパ代一人1500円を集めます。
合宿翌日の16日ゼミのみ振り替え休日になります。
(岩崎)
2007年10月2日(曇り)
後期第1回目の授業
欠席:3年生2名
遅刻:
先生より、10月17日(水)の学部デーで「ゼミ・オリエンテーション」が開催されるが、今年は、従来の3会場に分かれての各ゼミ・クラスの説明と、全部が終了した後の各ゼミによるブース毎のゼミ個別相談会は、重複し非効率・不公平もあって止めることとなった経緯の説明があった。
従って、各ゼミ・クラス毎の10分間説明の準備はしなくてよい。それに代わり、3階廊下のゼミ専用掲示板に張り出すゼミ・ポスターの作成と、10月23日と30日の2週、ともに5・6限でのゼミ・ガイダンス(説明会及び公開授業)の準備を、2年生中心で行うことになった。
続いて、川奈セミナーハウスでの合宿について、宿泊代金7,545円を徴収し宿泊者名簿を完成してから、幹事役の3年岩崎さんを中心に話し合った。
まず、今回の合宿には3年生の欠席者(2名は後期から留学のため休学中)が多いので、実施日程を変更しては、との意見があったが、3年生欠席者以外は合宿に皆参加できるし、11月では4年生他の日程がきつくなる。そこで、予定通り、10月13日(土)〜15日(月)の実施を確定した。
次に、交通手段について、15日午後に授業がある先生の都合などから、列車を利用することになった。所要時間は約3時間。新宿〜小田原〜伊東〜川奈と乗り継ぎ(片道1,820円)、川奈からは徒歩20分。新宿か川奈の現地のどちらかに集合か。
次週に更に計画表を完成することになった。先輩のファイルをもとに岩崎さんに計画案を作成してきてもらう。
(井上)
2007年7月31日(晴れ)
前期納会と金井さん・桑原さん歓送会
欠席:
遅刻:
既に前期試験をおえた地方出身学生達が早々と帰省してしまい、出席者はいつもより少なかったのが残念だった。しかし、その分、こじんまりと前期の締めと後期から留学で1年間休学をする2名の3年生の歓送会を持てた。とは言え、適正規模と思っていた3年生の突然の留学による縮小は、この日の参加者数にも影を落としているようでもあり、今後の運営を思うと正直痛いが、本人達の成長が第一である。
ネガティヴな想いを、いつもの「いねや」2階の部屋と真心の料理がポジティヴ思考へと変えてくれた。忙しい社会人のOB会より2名、村木君と加納君もわざわざ参加してくれた。
(担任)
2007年7月10日(雨)
授業
欠席:2年2名(風邪、体調不良)、3年1名(補講授業)、4年3名
まず、最初にこれからの課題について先生から指示があった。
- 3,4年生は、7月末までにHPの更新ファイルを先生に提出のこと。提出なき場合には、前期は評価の対象としない。(いろいろありますがお互い頑張りましょう。先生は試験期間中は土日を除けば、学校にいるとのことですので用意をゆめゆめ怠らないように。)
- また、合宿欠席の人は納会予定日の31日直前に発表のこと。
次は、10月の合宿日程について。
- 10月13日(土)〜15(月)於「伊豆川奈セミナーハウス」、に決定。皆さん、予定を空けておいてください。
- 10月2日の後期最初の授業もしくは9月29日(土)に予定されている、現役OB交流会で必要経費(宿泊代)徴収の予定。
- 10月4日までに宿泊費や必要書類(名簿)をセミナーハウス宛てに提出。これにあわせられるよう、皆さん協力してください。
次に、菅平合宿幹事の3年桑原さんから、会計報告があり、「収支決算報告書」が配布された。一人当たり800円ほどのバックがあるとのこと。またドタキャンした3年生から徴収すべき分を勘案して修正もありとのこと。
2年生のこれからの仕事としては、1年生のゼミ募集活動を行うこと。ゼミ紹介の短文を考えてくること。これからの上沼ゼミの浮沈に関るので頑張ってください。皇国ノ興廃此ノ一戦ニアリ。ウチの将来は2年の双肩にかかっているぞ!
お次は前期の納会について。幹事の4年高橋君から。一応、現段階では7月31日(火)で「いつものように安心丁寧な」(先生談)いねやの予約を早めに確定したいとのこと。
記録者は、今日の天気と同じように、様々な理由でかなり鬱々とした気分です。就職試験の発表が近づくにつれ、益々気分は沈みます。
(平塚)
2007年7月6日(金)〜8日(日)曇り後快晴
合宿@菅平セミナーハウス
欠席:
遅刻:
1日目:
【高橋さんの発表】
「地域間医療格差」について
厚生労働省主導の「新医療臨床研修制度」が施行され、その結果、新人医師に研修先の選択権が認められ、施設や周辺の環境がよく整備された都市部を研修先とする傾向があるため、地方の大学病院は医師不足に陥る。
医師数の絶対数は年々増加しているにもかかわらず、このような地方の医師不足が確認されているのは、医師の偏在が問題であるということ。また、この制度は、新人医師を一定期間「複数の診療科で研修を義務づけた総合的」診察能力向上を旨としているが、外科・小児科・産婦人科は特に他科と比べると多忙であり、また、生命の危険を伴い医療過誤として裁判になる可能性が高く、こうした現実的な厳しさから、別の科が選択されることが多い。逆に、歯科では絶対数が多いので競争がおこるほどであり、科ごとの偏在というのも、こういった地域格差の原因のひとつとなっている。
そこで僻地枠を設け、卒業後10年程度は僻地など地域医療に従事する条件のもと優遇措置をとり、地方の医師不足を解消するようにした、自治医大方式が見直されるべきだ。 また、遠隔医療の発展も効果的ではあるとされるが、さしずめ画像診断程度で、さらなるロボットや動画技術の発達によって本格化するものと期待されている。遠隔医療については旭川医大が技術的に進んでいるが、これは北海道という広大な範囲の医療を統括しているという背景が、遠隔医療の発展を促したと考えられる。また、たくさんの離島を抱える長崎についても同様に言える。
さらに、人事政策的にみるの事も必要である。「新医療臨床研修制度」によって、人事権が今まで地方に医師を派遣してきた医学部の教授から政府へと移り、そこに対立の構図ができている。また県が人事権を握ってうまく医師のローテーションを回していた例もあることから、人事権の担当者を巡る問題にも注目して行きたい。
発表に対し、以下の質疑応答があった。
- 高齢化に伴い、リスク(高齢出産など)の近年の増加に対する予算措置は?/これは国民の負担となる。
- 遠隔医療は主に民間企業グループを中心として推進されており、政府のe-japanなどはあまり動いていない。/メーカーの進出は、ビジネスチャンスを見越すもの。
- 実際には産婦人科・小児科は人気なのではないかという知人の体験談がある。/背景として正当な措置をとったが結局訴えられてしまったというネガティブイメージな事件があったため、一部では懸念されている。
- 総務省の市町村統合の理由のひとつが、人事権の担当の問題や、医療提供体制の整備ではないか。/一概には言えないがその可能性もありえる。
【前田さんの発表】
「アーティスト支援と地域の活性化」について
コンセプトとしては、無料の発表の場で将来の芸術家を育てるというプレイヤー本位の立場と、魅力的な街づくりを理想とするリスナー本位の立場の結びつけが課題。
自身のサークルのストリートライブの体験から研究テーマとしたが、しかし一部では交通の妨げ、騒音、違法な土地の使用など、現行の制度では違法になってしまうことに疑問を感じたことが動機となる。
発表では、上記の課題を解決するためにそれぞれの地域で行われている政策の例をいくつかあげた。
- 1.東京都−ヘブンアーティスト−
- もともとパリ・NYで行われていた制度。演奏やパフォーマンスを行う公共の場(地下鉄、公園など)を提供し、専門家などによるライセンス付与によって資格が与えられる。現在250人ほどのライセンス所有者がいる。認定方法は書類選考(政治的偏りがないかどうか、など)⇒公開審査をへて2年のライセンスが認められる。条件として都の提供する44箇所のみ利用し、演奏日程が組まれHPのスケジュールに公開され、アンプやドラムなどを禁止、CDなどの販売も禁止することになっている。
- 2.埼玉県−さいたまストリートミュージシャン(SSM)制度−
- 3.柏市−ストリートミュージシャン認定−
- 特徴的なのは「柏ルール」という5つのルールを設けて、その範囲で商業関係者の働きかけによって運営される点にある。
- 4.江東区−KOTO街頭アーティスト−
- 運営の手順はおおまかに、主催者の依頼⇒事務所の仲介⇒アーティスト出演成立、の流れをくむ。
自治体が絡まないのでイベント主によって公道の申請がされるほか、アーティストの出演料がかからない。
- 5.ニューヨーク−Music Under New York program (MUNY)−
- 20年以上続いていて、アーティストのレベルは非常に高い。
これからの展望として、
- 実際ルールは守られているか?
- 騒音交通妨害は解決したか?
- アーティストへの浸透度(実際は口コミのみ?)
- アーティストによる評価(審査基準について、また隔離政策てきな一面について)
- あまりにおおくの許可を与えていないか?(プレイヤー本位過ぎるのではないか?)
の5つを研究する旨が述べられた。
発表に対して、以下の質疑応答があった。
- この制度によって夢を追い続ける若者が増え、NEETなどの就職を巡る問題に発展するのではないか。/一部では可能性がある。
- 路上アーティストの収入源のひとつであるおひねりについて。/禁止はされておらず、プロなら食べてゆけるほどである。
- そもそも地域の活性化とは何か。/もちろん集客を見込んでおり、柏については音楽の街として推進させている。
【佐藤さんの発表】
「野生動物との共生を目指す」
今まではクマに特化した研究を行ってきたが、今回は野生動物という括りでの発表であった。
日本では古来から「人も動物も同じ生き物」という観念を持っている。その裏づけとして、エドワード・モースがダーウィンの進化論を日本人に講義した際、欧米のキリスト教の考えでは人間は神の似姿として特別なものとされこの進化論はしばしば否定されたが(動物もまた神の創造した神聖なものであり、むやみやたらと殺すことは許されないが)、日本人は進化論を全て肯定したという。
つまり、人間も動物もお互いに自由であるべきで、どちらかがその領域を侵せば殺してもしょうがないという考えが日本人に染み付いているので、共生の環境は難しい。
例えば、自民党政務調査会の山村振興委員会により3月に設置された有害鳥獣対策議員連盟によって、害獣対策に自衛隊を活用する考えが打ち出された。内容は動物の侵入防止などで、場合によっては銃による駆除の可能性も示唆されたのだが、防衛庁は民間人への事故を懸念して慎重になっている。だが、この考えはハンター不足を解決し、農業漁業被害だけでなく人的な被害の方策も兼ねるものである。
しかし、上記の案では動物に対するダメージは避けられないため、森林対策として緩衝帯の設置が検討されているが、こういった里山が昔は上手く維持できていたものの、今は現実的に住み分けが困難になっている。しかし、環境省もクマ出現対策マニュアルで緩衝帯の必要性を主張、幾つかの自治体ではその設置に至っている。
発表に対して以下のコメントがあった。
- 研究のおとしどころを今後どこにもっていくかが重要。
- 動物に対する日本的観念と欧米的観念の比較がなされたが、更に歴史的、実証的に詰めることが必要。
- 住み分けや保護の問題を掘り下げ、国際クマ会議で議論となった内容など調べるとよい。

(以上の記事 2年生 竹村)
3日目:ゼミ合宿最終日 曇り時々晴れ
【桑原さんの発表】
「後藤田正晴研究」

1.米中接近までの流れ:
社会主義国の代表格であるソ連と中国間の関係に亀裂が生じる…中国はソ連の社会主義を「修正社会主義だと主張」
→アメリカの対中外交転換
背景:ベトナム戦争・中ソ対立etc...
'69ニクソン大統領就任以降、具体的に話が進み始める
Ex)'71 7月 ニクソン中国訪問発表 '72 2月 ニクソン訪中実現
→中国の対米関係での目的:常任理事国入り→当時、アメリカでは台湾を中国として認めていたためアメリカでは中華人民共和国を常任理事国とは認めていなかった。
2.日中復交:
→日本の対中政策の変化:
- 石橋湛山:親中派
- 岸信介〜佐藤栄作:日米条約をベースに消極的な日中関係成立
- 田中角栄:日中国交復活を提案…中国も国交復活は歓迎…ただし条件付
- 中国が唯一合法の国家
- 台湾と中国は1つの国家
- 日華平和条約の破棄
- …この条件をめぐって自民党は分裂。外務省は後ろ2つの条件飲みこみは困難との姿勢を示した。
- '72 8月 ニクソン・田中会談 同年 9月 日中共同声明
- 第7項 アジア覇権の禁止…ソ連がアジアの覇権を握ることを防止する狙い
- 対ロ政策 73年10月の対中政策とのバランスを取るために提言
- 台湾問題
3. 後藤田の見解:
対アメリカ外交と対中外交の両立を促す…アメリカが中国の巨大市場を手放さないと安易に予想されるため、中国とアメリカとの外交を両立することで日本もその恩恵にあやかる狙い
4. 今後の見通し:
ニクソンショックの不安再び…プーチン政権成立以降のロシア勢力の復権や中国の強大化に伴いアメリカの政策が対日重視から対中、対ロ重視に変更される恐れが高まってきたことから。日本は国際社会で孤立しないようにすることが重要だと思われる。
【関根さんの発表】
「不妊治療の保険適用について」

- なぜ、不妊治療の保険適用が必要とされるのか。
- ・コスト面の問題…不妊治療には多くのお金が必要
- ・少子化対策…不妊治療の結果生まれた子供はすべての子供の4%にも達する
- 政府の動き
- ・有効性、安全性が確立されてないとして不妊治療は保険の対象外
- ・しかし現実には有効性も安全性も高く現実とのすれ違いが生じている。
- ・保険対象が意図しながらも補助金は出す
- 不妊患者が求めるもの
- ・精神的不安の軽減
- ・経済的不安の軽減
- ・養子縁組制度の普及
上記のことを踏まえてうえで保険適用を後押しする方向で論文作成を進める。
→しかしこれには先行研究が多く存在。
その結果、養子縁組制度の普及に注目。
現実にこの制度の中継役を担う児童相談所がうまく機能していないことから、それをうまく機能させる政策提言を目指す方向へ。
発表に対して以下のコメントがあった。
- 結論、結果が一緒でも、それぞれその結論に達するときに通ったプロセスは違う筈であり、そこに研究する意味がある。
- 先行研究を整理し、吸収することは後発者が成すべき作法であり、必須である。それ自体が重要な研究であり、研究テーマを変える必要はない。
【平塚さんの発表】
「ドクターヘリについて」

課題:財政的にどうやってドクターヘリの存在を裏付けるのか。
ドクターヘリに関する最近の動向:
- 今年度以降、各地で実際に運用が開始される
- 骨太の方針にも取り込まれる
- 保険会社の保険が適用化に
- ドクターヘリ法案が可決…全国展開への狙い
→これを踏まえて従来のドクターヘリ導入のための政策提言から、どのように普及させるか、という提言を行うことに。
…具体的には:
新制度が現実の運用方法に見合った制度であるか検証し、より現実度を高める政策提言を行う。
発表に対して以下の質疑応答があった。
- Q.寄付による運用開始の狙いとは??
- A.財務省による反対を避ける狙い
- Q.ホイスト降下とは??
- A.ヘリコプターからロープをつたって降下すること。
- Q.この問題はどこの省庁の管轄下か??
- A.1つの省庁の管轄下ではなく厚生労働省や総務省、防衛省などいろいろな省庁に関係する問題である。
(以上の記事 2年生 若林)
2007年7月3日(曇り)
授業
欠席:
遅刻:
今日は、週末に迫った菅平合宿の再確認を中心に行った。
合宿の次の日にテストの人が多いため、レクの時間をテスト勉強にあてるという案が出て、以下の通り、合宿のスケジュールを修正した。幹事の桑原さん、大変なのに色々ごめんなさい。
【1日目】
12:00 大学正門前に集合、出発
17:00 セミナーハウス到着
18:00 夕食
19:00 入浴
20:00 個人発表(高橋さん、前田さん、井上(武)君、佐藤)
23:00 就寝
【2日目】
07:30 朝食
08:30 個人発表(岩崎さん、番匠さん)
10:00 レクリエーション
12:00 昼食
13:30 個人発表(金井さん、荻嶋君、角谷さん)
16:00 BBQ
19:00 入浴
20:00 懇親会
【3日目】
07:00 清掃
07:30 朝食
08:30 個人発表(関根さん、桑原さん、平塚さん)
11:30 セミナーハウス出発
16:30 大学到着、解散
10月のゼミ合宿について
場所:第一候補:伊豆川奈セミナーハウス、第二候補:軽井沢セミナーハウス
日程:第一候補:10月12,13,14日
第二候補:10月13,14,15日
第三候補:10月06,07,08日
(佐藤)
2007年6月26日(曇り)
授業
欠席:2年4名、3年1名(家庭の事情)2名(体調)、4年2名(体調)
早退:2年1名
合宿に伴い、必要がある人は「授業欠席願」を先生から発行していただいた。
学部発行の授業欠席届には、日程表を添付して学部事務所に提出。
学部印をもらい、担当の先生に提出する。
合宿の交通費と食費、1万5000円を次回のゼミで集めるので忘れずに。
先生より、杉田敦、川島真「論壇時評」『朝日新聞』、5月31日付、25面のコピーが配付され説明等があった。政策科学に関連した、戦後以来のパターナリステックな行政の変遷について補足があり、また現在に至るまでの憲法論議については大学生として当然持つべき知識について解説があった。私たちの周りには見聞を深めるための材料がいくらでもある。
【お知らせ】
9月29日(土)に「OB−現役交流会」を開催することに。
その際、4年生は10分、3年生は5分位で自分の研究についてのプレゼンをしてOBの皆さんに見ていただき、アドバイスをいただくという貴重な機会がある。各自の研究をより深めるきっかけとなりそうだ。
最後に、各自ホームページを更新すること。
私も合宿前には更新するつもりです(と宣言しないと進まないので)。
(桑原)
2007年6月19日(晴れかな)
授業
欠席:3年5名(1名は教育実習)、4年2名
遅刻:
最初に、菅平合宿の宿泊代金の徴収を行った。
続いて、更新されたゼミ日記を確認。関連して、秋の伊豆「川奈」合宿の日程を確認。、今から予定をあけておいてください。第一候補、10月6,7,8日。第二候補、10月12,13,14日。
3年【桑原さんの発表】
テーマは、後藤田正晴の研究
後藤田の日本外交政策への見解と貢献。
日本のとるべきポジションとは?アメリカに依存することを見直し、日中親善による東アジアのパワーバランスを築く。後藤田の外交観と中国との関係について。
「方針転換」
行政学でいうアクター論では、アクターばかりに注目してしまって、政策過程の全体像がみえなくなってしまう。いろいろな政策論のアプローチがあるなかで、非ルーティン型とルーティン型をみてみることに。まずは、ひとつのアクターに注目。後藤田の有力政治家・閣僚としての諸アクターとの関わりをみてから、外交政策に戻る予定。
質問とコメントは以下の通り:
- 中国は覇権を求めてたのか?→ロシアを仮想敵国として求めていた。
- 後藤田はなぜ中国に評価されなかったのか?→後藤田の考えは、アメリカ、中国、日本による安全保障。利益を共に生み出す関係は、非現実的だから。
- ニクソン・ショック、米中の突然の国交回復の米国内の政策過程を見てみればよいのでは?
- どういう政策過程で日中国交回復が行われたのかをみてみるのもよいのでは。
- ブッシュの世界戦略(「不安定の弧」)における日本と中国の位置までの変化をおってみるのもよいのでは。
- ニクソン・ショックに遅れをとらないために、国内の反対のあっただろうが、日中国交回復につながったのでは?
- 後藤田が当時考えた、アメリカ、中国、日本、東アジアの力関係の理想像と、今現在のポジポジションとのギャップをみてみるのもいいのでは。
- 官房副長官時代と官房長官時代との違いをみてみるのはいかがですか。
- 後藤田がどういう政策、ポジショニングをしてきたかをまず明確にしなくては。
- 後藤田と中曽根の政策の違いをみてみては。
- アメリカ側に後藤田の政策に対する評価はあるのか?
- 後藤田が考えた、未来の中国とアメリカが考えた中国との違いについてはいかがですか?
次回も、3年生以上の研究発表と合宿の準備。
(岸本)
2007年6月12日(晴れ最高気温30℃)
授業
欠席:2年4名、3年2名、4年
遅刻:
今日は先生の名古屋出張の話から。
名古屋といえば「ういろう」が有名だが、中でも「とらや」のはとても美味しい。だが、賞味期限が短いため、ほかの地域では手に入りにくい。各地に出回っている「ういろう」は保存剤が入っているために、美味しくないものが多い。みんなそんなものばかり食べているから「ういろう」は不味いと思い込んでいるようだが、本物は美味しいのである。地ビール(信州軽井沢のよなよなビール)もワイン(信州塩尻の井筒ワイン)しかり。物の値段の殆どは流通費で、そのため大量ロットでないと市場に乗らない、そこで大量生産か輸入品を「ブレンド」する。
次に、合宿の予定について、幹事の桑原さんと金井さんを軸に確認し合った。
7月6〜8日、宿泊費(前納)1泊\1,575、交通手段と費用は未定、BBQを予約(着火は平塚先生の指示を仰ぐこと)。その他、次回に再検討。
3年【井上君の発表】
『バイオ燃料の現状』
バイオ燃料は2種類あることに井上は気づいた。
1.バイオエタノール…糖質原料,でん粉質原料を糖化、発酵させ製造したもの。
2.バイオディーゼル…油脂を原料に、軽油に近い物質に変換したもの。
バイオエタノールには、ガソリンとエタノールそのものを直接混ぜ合わせる「直接混合方式」と、バイオエタノールからの添加剤をガソリンに添加する「ETBE方式」の2つの方式がある。前者は国内では環境省が、海外ではアメリカやブラジルが推奨しており、後者は石油業界、EUが推奨している。
環境省が直接混合を押している理由は、ETBE法式ではバイオエタノールの混合率引き上げが技術的に難しいため。他方ETBEを推す石油業界は、既存の製油所の施設を使えるからというのをその理由にしていが、本音は石油業界を頂点とする中央集権的な石油の流通システムを維持したいからなのではないか。
以下のコメントがあった。
- 森林伐採等の環境問題にはどう向き合っていくのか。
- バイオエタノールに比べて、バイオディーゼルがあまり議論が盛んでないのはなぜか。
- EUとアメリカ、ブラジルが違う見解を持っているのはなぜか。
- 原材料の確保のイニシアティブの問題も起こって来ているのではないか。
- バイオエタノールに関するページのアドバイスがあった。http://www.jbsl.jp/biogasoline/index.html
3年【岩崎さんの発表】
『青少年の社会復帰』
再犯率を調べてみると、就労者に比べ、非就労者の方がほぼ4倍高い。安定した就職先の斡旋が重要といえる。
先進諸外国と比較してみると、日本の殺人発生率・検挙率は最も低い。青少年の再犯率も低い。少年犯罪の凶悪化や低年齢化は本当だろうか。
近年の犯罪傾向を見ると、むしろ高齢化している事がわかる。
また外国人の増加・国籍の多様化で、外国人犯罪者の人数は、年々増加している。
研究を、青少年の院内教育から、幼児期の虐待やDVなど生育過程での犯罪形成要因について関心が移ってきた。なぜ、人は犯罪を犯すのか。
これに対して、以下のコメントがあった。
- 研究テーマ、ケーススタディに関して調べるうちに変容するのは当然だから、そのプロセスも論文に書き込むこと。
- スライドで示されたデータについては、出所などを明記し、リンクなどすること。
- 研究の足場、基軸をどこにおくのか。犯罪環境学なのか。何を政策提言するのか。
次回は、合宿の宿泊費を徴収する。また、3年生以上の研究発表を続ける。
(荻嶋)
2007年6月5日(晴れときどき曇り)
授業
欠席:2年2名、3年4名
早退:2年1名
今日は合宿の計画を立てました。以下に決定事項及び連絡事項を載せるので、各自確認の上、該当者は連絡を下さい。
【2007年第1回】
日程:7月6日(金)〜8日(日)
場所:菅平セミナーハウス
参加者:4年生5人(欠席:なし)、3年生7人(欠席:O君)、2年生6人(途中参加:T君 /欠席:E、Sさん)
発表順序:
- 1日目 高橋さん、前田さん、@__、A__
- 2日目 岩崎、番匠さん、金井、岸本さん、B__
- 3日目 関根さん、平塚さん、桑原さん
- 未定; 井上君、角谷さん、佐藤さん
- (上記3人の内希望がある人は@〜Bを選んで連絡を下さい。希望は先着順で受け付けます。)
予約施設:
- 研修室・・・・・・・・・・・全日程
- 総合グラウンド(野球)・・・2日目午後
- BBQ・・・・・・・・・・・2日目夕食
交通手段:来週までに見積もりを出した上で決定
【2007年第2回】
日程:第1候補:10月6日(土)〜8日(月)
第2候補:10月12日(金)〜14日(日)
場所:第1候補:伊豆川奈セミナーハウス
第2候補:鴨川セミナーハウス
※10月まで予定の入っている人は少ないと思うので、次回の合宿では全員参加できるよう、両日程とも予定を空けておいてください。すでに上記日程で参加できないことがわかっている人は、6月中に金井まで連絡を下さい。
合宿の計画終了後は、発表者がいなかったため、各自自習をしました。
来週は発表ができるよう、各自準備をしてきましょう。
(金井)
2007年5月30日( )
予定変更のお詫びメール掲載
上沼ゼミ
3年 桑原 さん
全ゼミ生諸君へ
担任です。
今回は、せっかく楽しみに計画してくれた川奈セミナーハウスでの合宿を急に変更させることになり、申し訳ありません。
担任の都合を優先的に考えてくれた措置に、まずは感謝します。
いつに延期するかは、当然、各自の先約、予定があり、調整が難しいこと、承知しました。
担任としては、前期試験の前までに、6月中旬から下旬、遅くても7月初めに最大多数が集まれるセミナーハウスで実施したいと願っています。
大学の会議が予定されていない金曜は、6月15日、6月29日、7月6日です。あるいは、土、日、月として月曜日昼に戻るという手もあります。
いずれにせよ、セミナーハウスが空いていることが条件ですが。
明日から授業再開です。前期試験等については麻疹の影響も考えて出席や授業中の課題など抜かりなく連絡をとりあって対策をしてください。
以上、お礼とお詫びと今後の調整依頼について書きました。
担任
>4年生とも相談して、8日からの伊豆川奈セミナーハウスの予約をキャンセルしました。
>いつに延期するかはいろいろと意見があり、まだ未定です。取り急ぎ報告いたします。
>
>3年 桑原
(担任)
2007年5月15日( )
授業
欠席:3年1名
早退:4年1名
4年の平塚さんから、6月のゼミ合宿の必須の手続として各自の氏名連絡先を一覧として提出することについて説明があり、順番にファイルに記入した。その上でセミナーハウスの予約をポータルから確認した。
今回の合宿の幹事・世話役には、3年より桑原さんが名乗りを挙げた。次回以降、具体的な準備計画を桑原さんを中心に3年生が進めることになった。
3年【武林くん】の発表
今回は、「大検・高認・教育制度」について。
大検から高認へ→全日高校在籍者の受験も可能になった。しかし、「高卒」資格を認定されていない→大学を卒業しない場合「中卒」になってしまい、就職に不利となる。
一方、「高卒の認定」をすると高校教育に悪影響を及ぼす恐れがあるという。
また、試験の易化→合格したとしても、その後の進路が問題となる。大学受験共に周りで苦労している人が多い。
そこで、研究のポイントとして、大検の先の継続性、もっと利用しやすくするには、なぜ今の制度に落ち着いたのか、中教審においてどんな議論があったのかを分析する、そして、より良い制度の提言をしたい、と発表があった。
これに対して、以下のコメントがあった。
- 高校中退者は原因もバラバラなため、一概にとらえにくいのでは。
- 高卒者とまったく同じ扱いを期待するのは無理ではないのか。
- 大検や高認での「差別」を研究対象としているが、その実態をどれくらい把握できるのか。
- 中途退学者の増加現象に対してこの制度は出来た筈だが、この制度が、個人の努力ではどうにもならない「差別」を生んでいるのか。
- 英国や欧州諸国社会では、social exclusionからinclusionを目指す政策を展開している。それがヒントにならないか。
次回は、引き続き、3年生以上の卒論研究の発表。
(岩崎)
2007年5月8日( )
授業
欠席:
遅刻:
()
2007年5月1日(雨)
授業
欠席:2年2名、3年3名、4年1名(就活)
遅刻:
本日最初の発表は3年【岩崎さん】
研究テーマ:「少年院出院後の現状」
まず、テーマに関連する事項として、先月後半の国会での少年法改正案審議について触れる。
ポイントは、
- 14歳未満の触法少年にたいする警察の調査権限の拡大
- 少年院への送致年齢を「おおむね12歳以上に」引き下げる
上記の背景には少年犯罪の凶悪化、低年齢化が論拠とされる。しかし、これに関しては、少年が十分な防御をできないのでは、また、冤罪の危険が大きいのでは、という危惧がある。
次に、東京都の「青少年問題協議会」が都知事に出した答申が少年の更生に関して、従来ばらばらだった対応を一本化するというテーマであることに興味を持った、とこの答申の柱を説明した。東京都の協議会ができた背景としては、触法少年の更生を地方自治体も積極的な動きを見せるということに意味があるとのこと。
「出院」に関しては、仮出所するのは97%に登るが、その中の4割ぐらいがまた遵守事項が守れずにまた逆戻りという数字がある。保護観察を行う保護監察官や保護司(非常勤国家公務員)とボランティアとの連携がうまくいかないのも一因のとのこと。
「出院後」は男8割、女6割が就職希望。しかし、就職するのは、男4割、女1割以下。しかも、その殆どが非正規雇用で正社員の道は狭い。協力雇用主という企業があって、そこは、彼らを正社員として雇ってはいる。がいかんせん、ボランティアであり数も少ない。ここに対する公的支援を充実させていくべきではないかとのこと。
また「少年たち自身の問題」としては、犯罪歴や社会との不適合という部分による部分も少なくない。出所後に居住する場所としては、親元が8割。残りは、児童自立支援施設にいくが、ここも民間が主体で公的な支援を求めている現状がある。
以上の発表に対して質疑応答があった:
厳罰化と出院後の再犯の関係は?。なぜ、今厳罰化なのか?。という質問には背景には凶悪化や被害者の心情を汲み取った結果では。との回答。
少年院での更正過程で、プログラムに被害者感情を組み入れたり、被害者からみて更正過程が見えにくいという状況に関しては、被害者の気持ちになって考えるという教育が取り入れらているとのこと。
厳罰化に関しては、発表の前振りとした少年法改正の動きと関連があるのか、それとも何らかの意見が岩崎さんの中にあるの?。当初は前振りの積もりだったが最近はこれも章立ての中に入れるようにしては行きたい、とのこと。
4分の1が塀のなかに逆戻りというデータがあるか、それには就職や復学との相関関係があるのか。
先生からは、岩崎さんが考えている少年の更生に関しては、まだまだ情報が足りない、それを明確にする為にももっと制度・仕組みという外身の部分を詳しくしらべるようアドバイスがあった。社会福祉に先進自治体があるように青少年の更正にもパイロットケースがあるのではないか。
研究のポイントとしては、少年犯罪を「減らす」というよりは「更正」にフォーカスを合わせているのか?という先生の問いに関しては、更正という方向に軸足を乗せるとの岩崎さんの回答だった。
次が3年【角谷さん】の発表。
研究テーマは、「江戸川インドコミュニティと豊田市ブラジルコミュニティの比較」
まず、豊田市保見が丘団地での外国籍の子供に関する、義務教育の問題や犯罪の問題について取り上げた。日本では単純労働を認めていないが日系ブラジル人に関しては就労ビザの発行要件を緩和。彼らの労働力でトヨタのカンバン方式を支えている。
これに対して、江戸川区に集住するインド人は日本のIT技術者不足を補うために2000年頃から、ビザ発行要件を緩和して移住してきた。しかし、ここでも日本側(都側?)の対応は鈍くインド人コミュニティへの支援は遅れている。しかも彼らとて、ビザが切れたら帰国しなければいけないが、日本に居つき家族を呼び寄せ居つく人が多い。そんな条件の中で、彼らは互助的なネットワークを自ら作って助け合って生活している。
以上の発表に対して、質疑応答があった:
- 群馬県の例を調べてはどうか。
- フランスの大統領選挙に関連して、右派は日本の移民制限政策を絶賛している。
- 日本は、自動車産業に続き、今度は看護士や介助士などを政策的に受け入れるのか。
- 日本におけるブラジル人とインド人のコミュニティに関する比較文化論を展開するのか。
- どんな政策を検討し提言しようとしているのか。
- 労働現場では報道されない実態があるようだ。
次回は、引き続き3年生の研究テーマ発表です。
(平塚)
2007年4月24日(曇り)
授業
欠席:2年1名、3年2名、4年3名
遅刻早退:3名
3年【桑原さん】の発表
後藤田正晴の研究の続き。
最近の事件としての「温家宝首相歓迎会」を振り返って、中国No.3の温家宝首相の来日、国会演説のレポート。
日本のことわざを使ったり、中国が日本と同レベル視線で見ていることを示す発言など、演説に使われている手法を分析。また掲げられた5原則の内容についても触れた。
質問としては、研究の中での位置づけは?来日の効力は?また経済的な発展について、具体的には?など。
先生からは、政治的な問題は将来世代に任せて、経済的な協調を念押ししたのではないか?戦後のアメリカ重視からからアジア重視へ、というところのアジア重視とは一体具体的に何を指すのか、政府内外のアジア重視路線の具体的政策論を探り、後藤田氏との関連をみるなど、がコメントされた。今後は後藤田さんになったつもりで政策をデザインしてみる、などといった方向性も提示された。
3年【井上君】の発表
バイオディーゼル燃料について。
バイオディーゼル燃料とは?というところから入り、目的、利点、燃費といった経済面、また石油との比較まで。
大変期待できる燃料であるが、日本ではまだほとんど広まっていないという現状にも触れた上で、今後は普及のための問題点である環境省と石油の元締めの衝突や、現在の3%という低い混合率を改善すべく、量的な可能性について調べていくとのこと。
研究としてすぐ終わってしまうのではないか?などといった意見も上がったが、地域を絞るなどしてなんとか研究として中身のあるものにしたいとのこと。
(番匠)
2007年4月17日( )
授業
欠席:?
遅刻:
まず、前回欠席者の3年生と4年生が、HPを使って自己紹介。
次に、3年生の卒論のテーマ決定に向けて、現在の研究の進捗程度を一通り発表。
- 井上君:「エネルギー問題」バイオディーゼルと資源の研究/京都議定書発行に興味を持った
- 岩崎さん:「少年院での教育・出院後のサポートシステム」/出院後の再犯率2割、サポートシステムは機能しているのか?精神分析と社会科学は結びつくのか?
- 荻嶋君:「体育会系上下関係について」/社会科学とどのように結びつくのか?
- 角谷さん:「移民政策」/まだ分野が絞りきれていないが、労働関係に興味がある。移民の規制を緩和すべきか?ケースとしてはフランス、日本のインド人のコミュニティに注目/話が広がりすぎるので、足場が固めるべきとの先生からの指摘があった。
- 金井さん:「労働問題」か「フランスの少子化と企業支援」/社会貢献ではなく、企業にとって利益となる形はないのか。企業の少子化対策を政府が支援すべきか、その逆か?税制や法律の面で企業に制裁を加えるということもあり。
- 岸本さん:「京都府綾部市の研究」/過疎化が進んでいるが、街づくりには熱心。経済的な地盤ができれば、地元に人が定着するのではないか。
- 桑原さん:「後藤田正晴に学ぶ未来の日米関係のあり方」/「日中国交正常化で、田中角栄は井戸を掘り、後藤田正晴が水をくみ上げた」ことを証明したい。
- 佐藤さん:「熊について」/熊を経済的に利用することで、保護できないか?森林政策と結び付けられないか?
- 武林君:「大検制度について」/日米で制度がほぼ同じ。違いは高卒資格を得たその先。大検の問題から、教育差別へ問題を論を発展させる?どのようなツールを用いて問題を実証するのか?
最後に、ゼミ合宿について話し合った結果、以下を決定し予約した。
日程:6月8日〜10日
場所:伊豆セミナーハウス
次回以降は、3年生の卒論研究を固めるために毎回発表とすると先生より指示があった。
(高橋)
2007年4月10日( )
授業
欠席:
遅刻:
第一回目とあり、オブザーバー参加している2年生と3,4年生が順番に自己紹介を行った。
既に、2月5日に前年度の卒論・ゼミ論発表会と追い出しコンパに参加した2年生は顔なじみだったが、前の2年生のゼミの第一回目で作成したパワーポイントを使っての自己紹介には驚いた。
私たち先輩もうかうかしていられない。なごやかな自己紹介でした。
(関根)
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