Diary'08

間に合わせの画像
Always, now under Construction.



2008年11月14日(晴れ)
授業
欠席:
遅刻:

10月21日は大学の創立記念日にて休講。

【4年桑原さん】の研究発表
「責任は誰に?:外交防衛政策過程における後藤田改革に分析」

  • アメリカ留学において、日本の場合「政策決定過程」における責任は誰にあるのかが気になるようになった。
  • アメリカでは大統領を取り巻く「チーム」がブレーンとなって政策を決定しているが、声明は大統領が出すので、責任は大統領にある。
  • 日本の場合はどうか。三十年前のこと、伝統的なボトムアップの意思決定プロセスの中で、日中国交回復の時は例外的に、当時の首相である田中角栄の政治的力量と決定によった。
  • 「官僚政治モデル」は、日本の場合、この意味で当てはまらない。
  • また、個人的力量や制度、首相自身の知識不足、などのため首相=アカウンタビリティの形には不安定さがある。
  • 後藤田はこれを認識し解決するべく行動していた。
  • それが内閣五室制の設置。
  • また当時の行革の潮流や大韓航空機墜落事件など、改革のためのコンディションは整っていた。
  • これが内閣法第12条の内閣官房長官の調整機能の強化につながる。
  • 中曽根政権下における五室制導入の効果には、以下が挙げられる。
    1. 政策過程に新たな側面が加えられたこと
    2. 高度な柔軟性と状況適応性が発揮されたこと
    3. 首相の外交能力を高めたこと
質疑応答:
  • 話の終着点は公選制、官僚の人事制度に行ってしまうのでは。
  • 制度がどのように政策過程に影響しうるかを論じるのも大切なことだが日本の外交政策がどのような役割を果たしうるのか、といった実体的な議論をしたほうが自然。
  • 制度改革になるのか、外交政策になるのか。
  • 専門用語が多く聞いていてよく分からなかった。もっと人に分からせる発表を。
(荻嶋)


2008年10月14日(晴れ)
授業
欠席:3年4名、4年2名
遅刻:なし

【4年岸本さん】の研究発表
テーマ:「限界集落について」

  • 綾部市の取り組みの現状について
  • 定住対策→市営の住宅を建設予定
  • 地域産業の開発→農産加工品「水源の里ブランド」確立・丹波マツタケ再生
  • 限界集落対策(長野大学 大野晃教授の見解)「2007/11/26付 西日本新聞朝刊」 より
    1. 55歳以上が過半数の「準限界集落」を存続させる
    2. 住民の主体的な政策提案
    3. 都市部を含めて問題に対応する「流域共同管理」
    4. 限界集落での最低限の生活保障
    5. 自然と共存可能な複眼的視点
  • 限界集落の取り組みでは、地域の活性化と自然の保護が重要
  • 自然保護において、外部との定期的な協力が必要
  • 綾部市では、オーナー制度やサポーター制度を導入
  • 京都府内で他の市が大学と提携して限界集落に取り組む
質疑応答:
  • 何をゴールとしているのか?→自立。
  • 自立とはどういうことなのかを考えることが重要
  • 国がどうして・どのようにこの限界集落に取り組んでいるのかをみることが必要なのでは?

【4年角谷さん】の研究発表
テーマ:「国際理解教育について」

  • 文部省の見解
  • 来日前に日本語教育×
  • 外国人を「受け入れることは教育上積極的な意義(@一人ひとりを大切にした教育 、A教育の国際への対応)
  • 現在の取り組み
  • 日本語指導者にお金をかける
  • カリキュラムの作成等のワークショップ
  • 外国児童生徒の日本語指導、適応指導について(初等中等教育における外国人児童生徒教育の充実のための検討会)→学校教育法や学習指導要領の中で、日本語指導ができる(国の指針がみられない)
  • 国としての提言や意見が出ているにもかかわらず、指導要領は未整理・「日本語」科目の設置にも踏み切らない
  • なぜ、「日本語」科目は設置されないのか?
質疑応答
  • 「日本語」と「国語」のい違いは?→英語みたいなもので、運用能力を高めるものに対し、国語は文化的なものもある。
  • 国としての指針はなく、国は補助金を出したり地方自治体にまかせている。「日本語」科は統一的にやるメリットはあるのか? →外国人だけに向けられた科目。それを日本人にする必要はないので、お金の無駄なのでは?
  • 「日本語」科目を全国でやる必要がなぜあるのか。というところが定義されれば、いい結果がでるのでは?
  • 優先順位の高い対策にするには?とか、優先順位が高いことをすることがいいのか?とか、優先順位を多角することを阻んでいるものは何かということを考えてみては。
  • 文科省だけではなく、ほかの省庁も。なぜなら、外国人児童が入ってくるのは、外国人労働者が入ってくるから。省庁間の足並みを見る。対立など?文科省での対立や優先順位をみてみては?
  • 章立てや研究の流れはどのようになっているのか?→日本語教育に絞る
  • 文科省レベルだけではなく、地域・民間レベルでもいていく必要があるのでは?

(岸本)


2008年9月30日(雨)
後期第1回
欠席:4年4名
遅刻:なし



後期最初の授業。カナダに留学していた、4年の金井さんが3年井上君と入れ替えに帰国。珍しい紅茶やチョコ、鮭ジャーキーなどのお土産を頂く。

最初は、合宿の会計報告。幹事を務めた3年の永山君から報告。詳細は、配布されたプリントを参照のこと。
一人当たり、数百円のバックがあるとのこと。
ハプニングにも負けず、合宿を成功させた3年は本当にお疲れ様でした。

次は次回の合宿候補地と日程の決定。12月6日〜12月8日に鴨川セミナーハウスで決定。
寒くなるということと、食事がいいということでBBQはなし。鴨川合宿の目的としては、勉強よりレクリエーションを中心としてゼミ生相互の親睦を深めるとのこと。
但し、先生曰くこれはみんなの普段の研究が捗っていたら、という条件付。
みなさん、がんばりましょう。
幹事は予約を担当した、3年の三角君になりそうな勢い。ただ、12月ともなれば3年も就活で忙しくなるので、2年も手伝うとのこと。これは、先生が常日頃口にする「里親制度」復活の布石か?
というわけで、2年も積極的に動いて仕事を覚えるように。

最後に、来年度ゼミ・オリエンテーションの進行について。今年は10月14日と12月28日にガイダンスと模擬授業を行なうとのこと。
また、勧誘活動の中心は例年通り2年が担当することに。ポスター作りや模擬授業の司会進行など。
というわけで、後期は2年が主人公と言ってもいい感じになりました。2年生がんばってね。

来週は今週できなかった合宿欠席者の発表にあてます。
合宿不参加者の面々は学年に関係なく、準備を怠らないように!

(平塚)


2008年9月16日〜18日(軽井沢は晴れ続き)
軽井沢セミナーハウス合宿

大型の台風がゆっくりと太平洋岸に沿って西日本から関東にやってくるとの天気予報に、不安を覚えていた。前日も雨が降ったが、一夜明けて16日当日朝は曇り。台風が運んできたらしい暖かな空気が、半袖で十分というこの時期とは思えない陽気。
まだ夏休みだというのにそこかしこで就職講座か集中講義と思しき華やいだ学生達や一般人が昼休みに往来する。大隈講堂前には既にどこぞのグループが集合している。我がゼミ生は集合時間ギリギリに現われた。マイクロバスの待機駐車場所を大学に手配したり、嵩張る機材を運ぶ担任を手伝う気の利く学生もない。先生の顔が見たい!?(聞けば、3年生諸君は直前に手分けして持参すべき物品を調達していた。ご苦労様。)
生協で手配したマイクロバスの運転手はとても柔和で気が利く方だった。担任が全員のシートベルト装着を確認後に出発。点呼をしたはずなのに、また1名がまだ家にいると判明(電車で来ることに)。連休を外したために、高坂SAでの休憩のみで順調に長野道へ。天気も徐々に良くなる。軽井沢ICで降りてR18へ。高速では殆どが寝ていたが、軽井沢のゴルフ場や保養施設の風景に歓声が上がる。
セミナーハウスの正門から続くメイン通りに目を奪われる。確かに、何度見ても惚れ惚れするが、通りの向こうに晴れていれば見える浅間山が雲に覆われて残念だった。夕方時刻で休憩なのか、あるいは殆ど休憩に来ているのか、他の団体がすでにテニスやバスケに興じていた。規則を守らない学生が多いのでと管理人さんから全員が利用上の注意の話を受けた。その際、クマの出現と軽井沢町による発信機での活動範囲の調査の話が出て、4年の佐藤さんが、俄然、研究モードに入る。
いつもは、敷地の奥の9号棟の教室専用棟を使うが、今回は、どうしたことか担任が宿泊するグリーンハウスの1階教室が宛がわれた。宿泊される先生方に大変気を使いながらも、PCやプロジェクターも使えて担任には便利であった。合宿の幹事役は3年生、特に、永山君とサポートの原山君、三角君が発表順序を2年生からと指示し、夕食前から開始となった。
2年生は、4月からパワポの講習を始めて、スライドの材料として「自己紹介」を作成。よくある出身校やサークル、趣味の項目を徐々に増やしてスライド数を重ねて、この合宿に向けて「研究テーマ候補」まで盛って発表するよう担任から指示があった。以下は、2年生が合宿中に分担して書いた日記である(但し、自己紹介の個人情報部分は非掲載)。
(以上:担任)



【2年真壁くん】

  • サークル:早稲田カヌークラブ
  • 趣味:音楽鑑賞、車
  • テーマ:環境と車の関係;燃費を基準とした排気ガス規制
  • コメント:車産業は衰退するのでは/規制強化の対象は/ガソリンよりも燃料の視点を


【2年松林さん】
  • 好きなアーティスト:michelle gun elephant
  • これからは滝を回るつもり
  • テーマ:経済支援;動機→カンボジアに行ったときのガイドさん曰く、日本の支援は行き届いているわけではない。/その他に日本を操っている組織についても関心はある。
  • コメント:経済支援と環境問題を組み合わせたテーマはどうか。/去年卒業した佐々木さんの「フェアトレード」に関する発表を参照してみてはどうか。


【2年松田くん】
  • サークル:スカッシュ(室内の壁打ちテニス)
  • 趣味:スポーツ、野球
  • テーマ:環境問題、ヒートアイランド現象/ヒートアイランド→クーラー使用→またヒートアイランドの悪循環/対策としては緑化、水うちなど
  • コメント:地球温暖化は人間が原因ではないという視点からアプローチするのもいいかも。/昨日の報道ステーションで校庭の地面の面積の温度を下げるペンキの話があった。/産業面からのアプローチはできないか?


【2年松本くん】
  • サークル:スカッシュ
  • 趣味:体を動かすこと
  • テーマ:食品に関する問題/近しい人がアレルギーをもっていることもきっかけで興味をもった。/企業の危機管理のなさやモラルの低下問題など。
  • コメント:企業の危機管理のなさやモラルの低下の背景にある、そうでもしなければいけないという企業の状況についてはどう考えるか?/遺伝子操作食物の問題性も視野にいれればおもしろいのではないか。


【2年只縄さん】
  • サークル:アウトドア
  • テーマ:都市計画/景観法、美しい国づくり政策、大綱などの一環/例えば近江八幡市の取り組み→さまざまな規制/協議システムの欠如、規制の対象が意匠・色彩のみに限定されている問題/地域住民の協力をいかに得るか。
  • コメント:景観法→人の自由を犯してよいのか?/欧米は個人主義なのに景観は統一されているが、日本は集団主義なのに景観はバラバラであるのはどうしてだろう?


【2年小田くん】
  • サークル:オーストラリアンテニスクラブ
  • 趣味:読書、ピアノ、スポーツ観戦
  • テーマ:環境問題/エネルギーや経済をからめて考えたい。/リサイクルやごみの分別、禁煙など。/「フェアトレード」


【2年田中さん】
  • サークル:ル★グランシャリオ(スノボーサークル)、放送研究会
  • 趣味:おしゃべり、カラオケ
  • テーマ:地方自治、市町村合併
  • コメント:地元のことを具体的に自分で調べてみよう。/一般論ではなく、どうすればうまくいくかなど。


【2年新井くん】
  • 趣味:サイクリング、スノボー、川下り、一人旅
  • テーマ:年金、保険、株など。/年金は少子化などさまざまな問題を含む。/財産運営は出生率、寿命などの関連が。/これからは少子高齢化について調べたい。
  • コメント:様々な問題を複合的に含む→大変な作業であり解決策はあるのか?/答えは消費税増など財源確保のみ?/年金だけでなく社会問題に興味がある。/年金の種類にフォーカス。/自民対民主の年金対策比較。/社会問題で取り上げられるか否か→メディアの力(TV、ブログ)


【2年西内さん】
  • サークル:放送研究会、繊維研究会
  • テーマ:高齢化社会/高知市に自動改札機が導入されたが、機能していない。/交通バリアフリー法/高齢化に伴って高齢者に住みやすい環境は作られているか。
  • コメント:高知市ではどれぐらいバリアフリーが進んでいる?→東京よりはすみやすいと思う。/交通バリアフリー法はお年寄りが引きこもりになるのを防ぐ目的も。/高知市の計画と他県の事例を比較していきたい。→高齢者、障害者が住みやすいまちづくり。


【2年糸永くん】
  • サークル:早稲オケ、高校では柔道、中学ではソフトテニス
  • 趣味:音楽(バッハ)、筋トレ、読書、映画
  • テーマ:神話・伝承、国際政治、死刑在廃問題→倫理問題、農業/民話の保存政策→共通して地域間の活性化に。/民話から現代社会への教えを学び取る。
  • コメント:自然との共存/「くま」の教えはアイヌ等の先住民族と絡んでいたりするので国際政治とも関連するのかも。/マクロの視点から現代社会へ。/過去に戻れない。ノスタルジーに浸っても。


【2年浜崎さん】
  • サークル:ワンダーサイクリング同好会
  • 趣味:サイクリング、読書
  • テーマ:企業のCSR活動/企業が環境に及ぼす影響は大きい。/これからは企業とNGOとの協力。/資金+知識=よりよいCSR活動へつながるのではないか?
  • コメント:バックナンバーを読んでみれば?/日本の省エネ技術を有効に使えないか?


【2年秦くん】
  • 趣味:スポーツ観戦(サッカー)、旅行、読書
  • 興味のある分野:政治、国際関係
  • テーマ:日本における東南アジアの外交/インドネシアに住んでいたことがあるのが動機。/日本での外交とは武器を用いない交渉。/日本のこれからの東南アジアへの外交政策がどうなるのかを予想したい。
  • コメント:東南アジア外交での問題は?/東ティモール独立の時に横柄な態度をとって冷え込んだこと。/日本とインドネシアの外交上の問題は?具体的な懸案は?→これがわからないと研究のしようがない。



【グリーンハウス前での記念撮影】



【サッカー場からメイン通りを背に記念撮影】



【3年永山さん】

  • テーマ:小学校英語教育
  • 長いスパンの方針なし・・・国民に日本国の方針がみえない→よって英語教育は混乱している。
  • 91年より表明→2011年春より1コマ導入予定
  • メリット→発音、デメリット→負担増(他教科との関連)
  • どのような日本人を育てたいか
  • コメント:研究のゴールは?/「教育再生会議」の政策過程を調べるのは有効である/文科省の流れをみてみるとよい→政策が見えてくる


【3年江上さん】
  • テーマ:産科問題〜出産難民〜
  • 産科医→常勤医が4名以下が78.4%
  • 学会の取り組み→ガイドライン作成(〜2008)、陳情書(医師不足)を提出(1.勤務内容の評価、過重へは相当の処遇を、2.医師の勤務条件の改善を促進させる、3. 無過失保障制度の導入)
  • コメント:訴訟リスクが他の科より高いのはなぜ→「お産は安全」という考えが浸透してしまっている/患者の意思を思う気持ちは変化しないのか→今後の課題にする/タライ回し事件→定期健診を受けていなかったので状況把握ができなかったからでは/出産難民 →病院に行きたくても行けない人のこと。しかし産婦人科の不足も根底にあるのではないか。イギリスでは人材の確保を頑張っている(海外からも)。つまり給料を上げろということらしい。産科医は少子化によりマーケットが小さくなっているので、需要が少なくなっているのは必然的。


【3年篠原さん】
  • 「文化財保存環境について」
  • 文化財の補修 在来と同じ品種・品質のものを使う
  • 選定保存技術 選定・認定制度―技術者・技術団体がある。→伝統工芸士・伝統マーク(消費者が工芸品を安して帰るように統一して表示されているマーク。)
  • コメント:何が問題になっている?→まだわからない/後継者がいなくなった理由を明確に。/国家で養成所を作ればよいのでは?
  • 今後の課題:保存・公開・活用の影響、技術保存における後継者減少、原材料の入手困難、防災対策、学芸員の分業制


【3年三角さん】
  • 研究テーマ:「小笠原諸島と世界自然遺産」
  • 小笠原諸島(エコツーリズムが進んでいる;世界自然遺産の候補地となる)
  • 選定条件:@生態系、A自然現象⇒ボンナイト:特殊な安山岩の一種、生物多様性、カルスト地形:石灰石が浸食や風で変化したもの
  • 南島⇒素晴らしい地形を維持するのに立ち入りに規制が
  • 小笠原コウモリなど特殊な生態系も有している⇒「東洋のガラパゴス」世界遺産の危機遺産へ:外来種の影響や、人口の急増が原因
  • 今後の課題:世界遺産登録をそこまで急ぐ必要はあるのか?このまま登録へ進んで大丈夫なのか?
  • コメント:登録に利点は?世界遺産へむけての小笠原の動きと対策


【2年舒さん】
  • 関心のあるテーマ:政策による中国鹿茸の日本での実用性
  • 理由:母が鹿の飼料を生産、吉林省の名物だから
  • 調べるポイント:@使用の歴史と現状、A使用している対象の分布、B使っている会社の調査、C運送費と収益の計算
  • 質疑応答:鹿は保護動物だが、角はとっても生えてくるので大丈夫。/鹿茸は高く売れる。/鹿茸を扱う会社は少ないのでは?→確かに少ないかも。鹿は野生ではなく飼育している。/薬事法にひっかかるのでは?/効用は?→よくわからない


【4年岩崎さん】
  • 「社会復帰のための犯罪者の更生」
  • 社会内処遇:刑務所の中と外のギャップを埋める。
  • 更生保護法:H19.6 →保護観察者による再犯の多発が契機。
  • 外国の制度=コミュニティサービス、電子監視→無償奉仕。自発的に行うわけではない。
  • 日本の現状:「更生保護法」は未だ施行されず。厳罰化傾向=仮釈放の減少
  • 今後の課題:社会内処遇の充実
  • 質問:社会に出てからび処遇ではなく、刑務所内での処遇をもっと充実させたほうが良いのではないか?/コミュニティサービスのときに犯罪者にゼッケンをつけるのは倫理的に間違っているというが、犯罪者は罪を犯したのだからそれは単なる感情論なのでは?/犯罪者の更生という言葉はおかしい→受刑者の更生に。/日本の具体的な取り組みをもう少し調べる。


【3年若林さん】
  • 「郵政民営化について」
  • 日本郵政(持ち株会社)の下に4つの会社(日本郵便、郵便局、かんぽ生命、ゆうちょ銀行)という形になっている。
  • 課題
  • 郵政:取扱数の低下/地方切り捨ての現状(ヤマトなどの民間ほうが地方を重視している。)
  • 郵便:集配数の減少/事業提携の困難性(郵便局職員の意識と、企業の意識の相違)、収益基盤の強化


【4年佐藤さん】
  • 「野生動物との共生を考える―家畜の利用」
  • 熊の重要性について
  • 緩衝帯の効果→「カウベルト」の設置
  • 牛を放牧する→人間と野生動物の住み分け→熊が出没しなくなった。
  • 予算は?→773万円。農作物の被害額は900万以上
  • 「ヤギベルト」→現在滋賀県や鳥取県などで試している。/サル・イノシシ対策/牛より買い易く、安い。→クマ対策としても生かせないか。
  • コメント:採算をとるようにして事業にするのか、それとも公共事業としてお金をだしつづけるのか?


【3年井上さん】
  • 「地域雇用創出」
  • 地域で失業率に大きく差がある。→工業があるかないか。
  • ケーススタディ「よかネット長崎」→企業誘致に力を入れている。
  • 現状:地方振興策は国の仕事として、何もしていない自治体のほうが多い。
  • 企業誘致では市町村単位では小さすぎるのでは?
  • 国内の工業用地にはもう限界がある。その中で地域雇用を調べる意義は?
  • 一部企業が国内に戻ってきているが、少数の熟練労働者が必要とされているので、 地域雇用はそれほど期待できないかもしれない。
  • 海外から人を呼び込む方法は?(ディズニーランド、ニセコ等)


【5年平塚さん】
  • 大テーマは「安全な日本の再建」
  • 時間短縮としてのヘリ(カーラーの救命曲線)→日本では81年に実験開始(大学主導)、00年に厚生省が正式に事業化
  • ドクターヘリ特措法の成立→民間主導のシステムが政府に採用される。昨年法制化。
  • ドクターヘリが採用されるまで比較的時間がかかったのは、方法論より、周りの問題といえる。


【3年原山さん】
  • 「外来魚問題について」
  • 映像「僕らはみんな生きている」を放映。→生物の多様性について。高校の時に作成したVTR。
  • 今後の課題:現在の状況について、全国各地の湖ではどうなっているのか?/湖のステークホルダーは誰か、収入を得ている利害関係者だけなのか。そこで利害調整が成立すればそれで良しという次元の問題なのか。

【写真:番外編】































【あとがき:担任】
合宿幹事役の急な交代という難局にも、3年生が協力して無事に、そして天気に恵まれた(帰りはマイクロバスの車中、東京に近づくにつれて豪雨となったが、大学正門に到着した時には雨も上がった)ことは、何よりだった。いつも言うように、欠席した者が損をする、それほどの内容を得たと思う。
ゼミ生間の交流も深まった。もっと早く合宿をすれば良かったとさえ思えた。それに、合宿では東京の教室を離れて宿泊する数少ない機会だから、研究発表よりもスポーツなどを通じてコミュニケーションを図ることをしたい、その為には日頃のゼミで十二分に研究を進めなければならない、と思った。

(参加2年生全員、取りまとめは只縄さん、田中さん)


2008年7月29日(晴れ、夜は豪雨)
OB会の手伝いと前期納会@いねや

7月14日(月)から31日(木)まで学部の前期教場試験期間(内、補講と予備日を含む)で、この間の15日、22日の2回のゼミ授業は、いつもの教室で個人研究(ゼミ論・卒論)の制作を各自で実施した。

29日の前期最後の授業は、2年生と一緒にOB会の資料製作の手伝いを行った。多人数で語らいながらの共同作業は、効率の点でもゼミ生間の共同意識醸成の点でも効果的であった。続いて、18時30分から前期納会@いねや。校歌斉唱の頃から雷を伴う豪雨となり暫く雨宿りとなった(電車が止まったり停電した地区もあった)。忘れられない思い出となりそう。





(担任)


2008年7月8日(くもり時々雨?−2年ゼミは晴れ)
授業
欠席:3年1名、4年3名
遅刻:


一年間、オレゴン大学に留学していた桑原さんが帰国し、後期からの復帰に先立ち挨拶に顔を出してくれた。
試験中のくつろぎの時間にと、お土産の紅茶をもらいました。紅茶にまつわり、フェアトレードが盛んだとあれこれ留学体験も少し話してくれました。

3年生以上は、前期の研究発表分を各自ホームページとして更新する作業を、2年生は課題テキスト分担の発表準備作業を行い、3年生以上は授業後に、更新ファイルを先生に提出。
欠席者は至急先生にメールで送ること。
来週もゼミはあるそうです。

(岩崎)


2008年7月1日(晴れ)
授業
欠席:3年4名/4年2名
遅刻:4年1名

【4年荻嶋君】の研究発表
テーマ「食料自給率39%の日本の政策を考える」

  • 章立て
    1. 食料自給率とは何か
    2. 日本の自給率の変遷と原因
    3. 問題点
    4. 国の対策
    5. 今後の展望
  • 食料自給率は、品目別自給率・穀物自給率・熱量ベース総合自給率・金額ベース総合自給率の4つに大別される。
  • 金額ベース以外は大きく低下している。米の自給率が大きく低下。食の欧米化が原因。自給率低下の原因としてほかに、農業の衰退がある。食生活の簡便化、輸入拡大、農地確保の難しさも原因。
  • 飢餓が世界中で蔓延する中で、金に飽かせた日本の食料買占めは、外交問題に発展している。→国内で自給できれば価格も下がるのでは?海外産の食品への不安、国産品への回帰も。
  • 80年代「食料安全保障」が農政の基本方針として定められた。
  • 食料、農業、農村基本問題委員会、平成9年に中間取りまとめ→国産志向が8割を占める現状を鑑みた賛成派と困難であるとする反対派に分かれる。  
  • 平成10年12月 農政改革大綱、平成11年3月食料、農業、農村基本法等が定められた。
  • むやみに自給率を上げるべき、という議論にならないように研究したい。
  • 次回は、海外の事例も取り上げたい。
  • 食品業界が担うべき役割の可能性も追求して研究したい。
○質問・意見○
  • 過去の食品安全保障論では、備蓄食料がない=原油もない、なのだからそもそも議論するのがおかしい、といわれた。現状では遺伝子組み換え等の食品の安全性が問題になっている。加えて原油高も問題に。この問題は新しい局面をむかえているとも言えるのではないか。
  • GATT→WTO体制の変化がこの問題の根底にあるのではないか。国際的貿易の仕組みや政策論もおさえる必要がある。
  • 先生より参考文献の紹介:大江正章『地域の力』岩波新書に日本農政批判や英国などのスローフードについて言及されている。
  • 研究の方向性とはいいが、残された時間を有効活用するように。
  • 農業経済の文献が役立つのでは。
  • 自給率が上がれば単純に物価は下がるのか?→人件費や政府の補助金が増加、物価は上昇するともいえる。

【4年井上君】の研究発表
テーマ「木くず ショック〜どうなる今後のバイオ燃料〜」

  • 前回の発表:バイオ燃料の普及化→食料価格の高騰・食料不足を引き起こす→木くずや稲わらを新たに原料にする試みがある。
  • 6月の食料サミット・・・福田首相をはじめとして、食料不足の一因となっている→バイオ燃料を規制すべきとの意見
  • しかし、将来木くずを大量生産する際原料調達が困難という問題がある。
  • 木くずの需要増の理由:@重油や石炭などの価格高騰、A温暖化対策(カーボンニュートラル)
  • 木くずの需要量は2年で2.7倍に。買い取り価格も2007年から上昇を続けている。(2008年には5000円)
  • 対策として、林地残材(間伐材等)を有効利用する、という方法がある。
  • しかし、未利用バイオマスは収集、運搬コストが高い。
  • コスト低減のために、農林水産省からの補助金、木材生産の取り組みと連携した収集・運搬システム、高性能林業機械等が必要になってくる。
  • 今後のシステム構築が課題。
○質問・意見○
  • 木材の自給率も日本は非常に低い。
  • 日本は山に森林があるため運搬が難しく、林業が発達し難い。
  • 新宿から中央線・青梅特快で奥多摩まで行けるので、砂漠化の現状等、フィールドワークをしてみては?
  • 温暖化の議論と絡めるのも興味深い。
  • 投資家がバイオ燃料によって大きな利益を得ているという現状については?
  • 日本の温暖化対策等についてもっと詳しく調べてみては。

来週以降の授業では、各自ホームページの更新をすること。
納会は29日、「いねや」にて。

(角谷)


2008年6月24日(晴れ)
授業
欠席:2年3名/3年1名/4年3名(免許、内定者の会、私用)
遅刻:なし

【4年角谷さん】の研究発表
「多文化共生社会」

  • 前回までの発表→地域コミュニティでの取り組みの中から「国際理解教育」に焦点を絞った発表
  • 今日の発表→日本国際教育学会の取り組み:各地の学校における様々な国際理解教育の取り組みを紹介
  • 学会の4つの指針:@未来への解決、A地域的課題、Bグローバル社会、C多文化共生、その中のCをみる
  • 総合教育の取り組み例:「海を渡る日系人」/日本で生きる外国人のアイデンティティの獲得/グローバル社会と相互依存/ →作文・調べ学習がメイン
  • 「国際理解教育」の二つの潮流:(1)環境、南北問題など事柄を教材として学習→「目的としての国際理解教育」→課題:「調べ学習」から「体験学習」へ;「調べ学習」だと実感がわかない(2)コミュニケーションや表現力の手段として言語・言葉の習得→「手段としての国際理解教育」→課題:「日本人としてのアイデンティティを何に求めるのか」→日本の文化を知る必要があるのでは?
発表に対して以下のコメントがあった。
  • リンクとは別にURLを出してください
  • 章立ての全体の中で、今回の発表がどの位置づけなのか?
  • 2つの潮流という整理は誰の視点か→「財団法人岡山国際交流協会」から
  • それに対する「課題」は、角谷さん自身の考えか
  • スライド7の@に対する考えがスライド8
  • 多文化共生社会はなぜ必要?
  • コミュニケーション能力が必要。これを学校で教育しなければいけないのでは?
  • コミュニケーション能力が基礎にあって文化理解・相互理解ができるのでは?
  • 取り上げられた事例では、日本人が外国の人に対しての理解が低いので、そこを教育することに比重がおかれているのでは?→しかし相互理解においては、外国の人も日本を理解する必要があるのでは?その際に、言葉の習得がまず前提にならないのか。
  • 次回は言語理解を
  • 言語習得に関する取り組みの例はないのか?→日本国際教育学会は文化理解に重点をおいている
  • 章立てを

【4年佐藤さん】の研究発表
「野生動物との共生を考える〜クマとの共存から〜」

  • 前回の発表→短期・長期、両面からの対策が必要
  • なぜクマでなければならないのか?→クマは生態系の頂点、しかし、いなくなってもあまり問題はない。だが、森にとって重要。なぜなら、木を折る。これが森に光を入れる
  • クマは高度な生態学的要素を必要とする
  • クマを守ることは、豊かな森を維持することにつながる
  • 短期的対策→東京都の狩猟禁止→同時に鹿が増えているので、鹿の捕獲を行っている→人間が動物の数を調節しているのは一体よいことなのか。
  • 海外でのクマ対策事例→スイスで発明:クマが開けられないゴミ箱→被害を他所に移動さすだけでは→海外でも問題化
  • 対策事例:今までは共生ができていた。なぜなら、山と人間のすみわけができていた。→富山県の取り組み:「カウベルト」の設置→中山間地の耕作放棄地に牛を放牧→草を食べさせることで、山と人間の住む地の境を設ける→クマが自分より大きい動物(牛)には近づかない習性を利用
  • しかし、これは有効的な対策なのか?→根本的には、森に食べ物がないから熊がおりてくる
  • 今後は?→過疎対策とも関連させて対策を考える;ビジネスとして同時に森林対策を考えていきたい
発表に対して以下のコメントがあった。
  • どのように森が衰退していくのか?→クマが枝を折らない→陽が射さない→木が育たなくなる→動物の食料がなくなる→動物がいなくなる→糞や死骸などなくなる→森が衰退
  • 鮭をクマがとり森へ持ち帰ると海の成分が森に持ち込まれ、木が成長する
  • 環境省は対策をとっていない
  • 参考文献を書いてください
  • もう少しカウベルトについて調べてみては?
来週の発表は、井上君と荻島君。

【合宿について】
日程:9月16日〜18日に決定!!!
場所:軽井沢セミナーハウス
17日の午後にレク、その後バーベキュー
今後前金を徴収しますとのこと。

【納会について】
日程:7月29日(火)
時間:18時から?
メーリスで出欠の確認を流すので、返信を。

(岸本)


2008年6月17日(晴れ)
授業
欠席:なし
遅刻:

【4年岸本さん】の研究発表
「水源の里条例 綾部市」

  • 限界集落に関する条例(全国初の綾部市)
  • U・Iターン者の定住が必要であると考える。
  • 特に、定住対策や、産業開発に着目する。
  • 空き家の利用 水源の里に住むと補助が出る。
  • 住宅整備補助金→水源の里集落に空家がない。
  • 特産物の開発
  • 老富会館の設置
  • 防獣ネットの設置
  • 水源の里サポーター制度の創設:(共同作業の手伝い人。現在26名登録)など
発表に対して、質疑応答があった。
  • 空家ゼロに対してどう考えるか。→Iターン者の方が多いから、見知らぬ人を受け入れる体制をまず作るべき。
  • 携帯も通じず、ネット整備もできていない。学校も遠い。→実際、生活をする上ではかなり不便。特に子どものいる20〜40代世代は難しい。
  • 特産品の販売について→最初はネットでの取引を考えていたが結局実現はせず。まだ1年目なので成果はわからない。時限期間である5年以内に整える必要がある。
  • 全国の様々な限界集落の対策・取り組みを調査し、どのような政策が意味をもつのか考えるのはどうか。その中で綾部市を位置づけて考え章立てをしていくのがよい。

【4年岩崎さん】の発表
「犯罪者の更生と犯罪予防」

  • 犯罪者の更生について研究するのは犯罪者を生成する要因の特定が各々で困難→そこて、犯罪予防の環境をつくるという視点で考えたい。→「環境犯罪学」
  • しかし、環境犯罪学には、@犯罪の転移(矛先が変わる)A社会が不便にB人間不信を招く、という問題点がある。
  • やはり犯罪者本人に対する政策を考えるべきだ。→「人を対象にした犯罪予防」はないだろうか。
  • スクール・カウンセラーの効果は?しかし、スクール・カウンセラーの現状は、(1)勤務時間が少ない、(2)相談する生徒・親も少ない、(3)教師との連帯が薄い、(4)カウンセラーの対する待遇が悪く、教育も不十分、と問題点が多い。
  • 最近、アメリカでは、スクール・カウンセラーの代わりにスクール・ソーシャルワーカーが増えている。
  • アメリカのカウンセラー制度との比較をし、研究対象の絞込みをしたい。 
発表に対して、質疑応答があった。
  • スクール・カウンセラーとは、学校生活においての相談員。犯罪予防に結び付けられるか?どれだけ効果があるのか。  
  • 犯罪の発生原因は一つではなく様々な事象によって引き起こされるので、特定するのは難しい。そもそも犯罪に原因はあるのか?
  • 社会復帰のサポートについて考えると、また違ってくる。研究の対象は何か。
  • イギリスでは、他傷傾向や親や先生の言うことを全く聞かない子供達を施設でマンツーマン教育する。そういう政策も参考にするのはどうか。

次回も、4年生の研究発表の続きです。

(佐藤)


2008年6月10日(晴れ)
授業
欠席:3年1名/4年1名
遅刻:なし

【3年江上さん】の研究発表
「産科医療について 〜出産難民問題を考える〜」

  • 産婦人科医師の不足、分娩施設の減少の深刻化などにより、出産難民と呼ばれる産み場所に苦労している女性が増えているという現状を知ったことが、研究動機となった。
  • 発表では産婦人科医不足の背景として、何点か原因が挙げられた。
  • この課題に対する地方の試みとして、まず産科医を金銭の工面によって地方へ誘致する方法がある。
  • また、分娩施設を集約化しそれによるメリット・デメリットが挙げられた。
  • さらに、助産師の活用についても、その可能性を指摘した。実際に首都圏では、医者不足により、産科が閉鎖された例もあるという。
発表に対して、質疑応答があった。
  • 医師不足によって、実際に出産難民はどうやって子供を生んでいるのか。
  • 行政の対応は→東京の病院でも対応しているが、助産師の数がまだ少ないので、実現に至れないという現状がある。
  • 診療科目ごとの報酬体系は→公立病院では地域の条例により、定められている。
  • 自治体の財政が苦しいと、職員の給与を下げたり労働強化となったり、職員削減になってしまう。
  • 医師の絶対数がそもそも足りない。集約化したところで、解決につながるのか。
  • 厚生労働省や政党のマニフェスト、産婦人科学会などの団体などによる取り組みを、まず調べるように先生からコメントがあった。

【3年若林君】の研究発表
「郵政改革の政策実施評価」

  • 高校の卒業論文で研究をしまとめた、また、国債を郵貯が買い支えたなど日本の経済・政府財政に大きく関わっていたことが、研究の動機につながった。
  • ただし、すでに民営化が現実化してしまったので、問題について遡って考えることになる。そのため結論の有用性について疑問が残っている。
  • 発表では、まず制度開始から今までの郵政の変遷が紹介された。
  • そして、郵便事業の赤字や民業圧迫が問題の背景にあるということで、改革の必要性を強調し、民営化のメリット・デメリットについて説明があった。
  • ただし、民営化された郵政、つまり一企業に対して政策提言を与えることが政策研究として妥当であるのかという疑問が残っている。
発表に対して、質疑応答があった。
  • 民営化されたことによって、公務員はどうなったのか、給与は減額されてしまったのか。
  • 先生からは政策評価として研究する方向への可能性が示唆された。

【お知らせ】
まだ合宿者名簿に記入をしていない2年生は竹村まで必要事項を添えて、メールをください。12日までによろしく願いします。

(竹村)


2008年6月3日(雨)
授業
欠席:3年2名/4年4名
遅刻:なし

【3年井上さんの発表】
「労働組合の現状と問題 :「名ばかり管理職」とワーカーズコープ」

  • 研究動機は、労働問題の授業で労働組合の存在意義を知り、その必要性を感じた。
  • 労働組合の役割と機能:労働組合の多様化
  • 「名ばかり管理職」:マクドナルド店長と管理職組合の取り組み
  • 「ワーカーズコープ(ワーカーズコレクティブ)とは?」
  • ワーカーズコープの現在の問題:理解が少ない;日本では法的な位置づけがない。
  • これから課題:労働条件改善はもちろん、それに取り組んでいる団体の支援。現在の労働組合では組織化されにくい様々な労働者をより組織化しやすく。
発表に対して以下の質疑応答があった。
  • 何をテーマにしたいのかわからない。→まだこれから
  • どういう会社をどういう視点で研究していくか。
  • 労働者にとって労働組合はどのようなものなのかを、全労働者に占める組合員の割合、従業員者数規模別の労組の活動実態、などもう一度調べて、研究したいテーマの立ち位置をまず明らかにする必要がある。
  • コミュニティーユニオンは現にあるのか、どの地域でどんな活動をして成果を挙げているのか?

【3年原山君の発表】
「外来魚問題について〜外来生物って何だ?〜」

  • 研究動機
  • 外来生物とは…
  • 身近な外来生物
  • 侵略的外来生物
  • 外来生物の問題点
  • 外来生物が与える影響
発表に対して以下の質疑応答があった。
  • 外来生物法によってこの問題は解決しそうなのか?→残念ながらできそうにない。ブラックバス釣りでひとつの産業ができている。利害関係が複雑だ。
  • 外来魚を食用にできないのか?→できます。食べたことがある。
  • 高校時代のドキュメンタリーは具体的にどういうものなのか?→地元の湖でブラックバスとブルーギルが増えて問題が起きていた。漁業組合側と釣り産業側の対立の問題。
  • ドキュメンタリーを見せてください。
  • 外来生物の問題点の具体例が必要。
  • なぜ生物多様性のことが国際会議やメディアで世界的に注目されているのか?を考えるべき。単なるステークホルダーの利害調整を超えるロジックは?
  • なぜ多様性がいいのか?絶滅してはいけないのか?

次回は江上さんと若林君の発表。

【合宿の出席者名簿への2年生各自記入】

(三角)


2008年5月27日(晴れ)
授業
欠席:3年生4名
遅刻:なし

3年生の発表者が欠席したため、内定など決まった4年生の就職活動の報告会が行われました。

【井上さん】

  • 3年生は早く就職活動を始めるにこしたことはない
  • OB訪問を多数した
  • 商社は筆記が難しい
  • 2年生は自分がやりたい活動をやればよい
【荻島さん】
  • メーカーはエントリーシートで多数落とされる
  • 素の自分を出し切れた所に自然に入れるのではないか
  • 企業研究は大事
  • 自己分析はそこまでやらなくてもいいのでは
  • コミュニケーション能力が最も求められている
【角谷さん】
  • マスコミはインターンが盛ん
  • 出版は作文が一番大事で、作文力は知り合いに指導を受けながら、量を書いた
  • 自分が社会に対してどのどのような意見を持っているかをまとめておくことが大事
  • 商社や広告代理店は人脈が大事だと思うのでOB訪問はやるべき
  • 面接は3〜4回が多い
  • 出版は、なぜその会社なのかを聞かれたり、その会社の出版物について聞かれる
【岸本さん】
  • ベンチャー企業は大学の名前が通用しないので、大手のほうがそういう意味ではやりやすい
  • ベンチャー企業は説明会に行かないと次のステップにいけないことが多い
  • 長く働くことを見据えて先のことまでしっかり考えて、企業を選ぶべき(学閥や出世について)
【佐藤さん】
  • 自分の表現したいことを実現させてくれる会社を選んだ
  • 就活は受験とは異なり、相性で決まる
  • 様々な人に会って視野を広げることが大事
【岩崎さん】
  • 今後は海外に行きボランティアを行うことを考えている
  • 8月からインターンや説明会に行っていた
  • 自分の伝えたいことを伝えるためにボランティアをする道を選んだ 

■合宿について
日程の第1候補である9月17〜19日は、抽選で当選しなければならない。抽選結果6月末に出ます。つまり、日程は最終決定ではないです。
もし抽選で落選した場合は、9月24〜26が第2候補です(先生は26日夕方から会議)。

■OB会について
9月20日(土)で決定です。現役もゼミ行事として参加し、自分の研究や就職などについて発表や相談を行ないます。

昨年卒業した高橋さんが来てくださいました。証券マンをなさってるそうです。

来週の発表は、3年井上さんと原山君です。

(永山)


2008年5月20日(曇り)
授業
欠席:3年1名
遅刻:なし

【3年永山君の発表】:『日本の英語教育力不足について』

  • 研究テーマは最終決定ではない。
  • 研究動機は、短期留学での外国人からの指摘(日本人の英語力は低い)
  • 文科省も問題意識は持っている。ただし効果はあまり出ていない。
  • 日本人の英語教育に対する意識:学年があがるにつれて英語への好感度や理解度が低下。指導内容、指導方法に問題あり。
発表に対して以下の質疑応答があった。
Q. 企業が苦しむというのは具体的には??
A.海外企業との交渉時などにうまく交渉がまとまらず経営が行き詰ってしまうこと。

Q. それは社会の問題ではなくて一企業の問題なのではないか?
A. 結構困ってる企業が多いから社会問題として捉える。

Q. ほかに英語力で困ってる国は
A. わかりません

Q. 文科省の行動計画とは?
A. ネイティブスピーカーとかを増やす。
 Super English Language High Schoolなどの指定。
 ↑に指定された高校の英語力は向上したのではないか。
質疑のあと、今後の具体的な方向性について以下の意見があった。
  • 英語の授業数を増やすとほかの授業に影響が出るのではないか?そこの研究はするのか?
  • 世界的に見た日本のレベルの具体的な順位→TOEFLでは140位、韓国は107位;それはTOEFL受験の対象者が違うからなのでは?
  • 何につながるのか?先生になるのか?→英語教育の改革によってみんなが平等に英語力を得られるようになれば就職時などの格差も減るのではないか。その可能性を模索したい。イギリスにおいては就職になどにおける機会均等を得られるような教育改革を行っている。
  • 英語力の格差は公共の問題ではなく、個人的な問題なのではないか。
  • 目的意識をしっかり持つように。

【3年竹村君の発表】:『地域からの都市計画』

研究動機:都市再生特別措置法(※)によって街の個性が失われるは悲しいから。
※期間、地域を限定して開発を集中的に行う。
→コミュニティビジネスを活用して地域を活性化していくべきなのではないか。
今後は
具体性を増す。
方向性の確立。
先行研究などの調査。
発表に対して以下、質問意見があった。
  • 商店街というのは流通ですが、コミュニティビジネスというのは流通事業なのか?→近畿タクシーの例は流通だが日本トラストファンドなどの例は流通ではない。
  • テーマは商店街の復活なのか?コミュニティビジネスなのか?
  • 参考資料は?→『都市経済と産業再生』
  • コミュニティビジネスに対する理解と認識をもう少し明確にするべきでは。商店街の問題に特化する項目ではない。
  • 衰退にはいろいろな要因あり。
  • その中において共通の問題があるのか。
  • 都内のインフラを中心に地域活性を絡めて研究したい。
  • 問題点の整理ができていなかったので、それらを整理して次回の発表に臨みたい。
  • 何が問題なのか。何を研究したいのか。何を政策的にしていかなくてはいけないのか。

【合宿について】
・9月17〜19日に行いたい。
・前期のうちに前金分を徴収する可能性があるので、その点はご了承ください。

【注意】
レジュメの印刷は、休憩時間中に行っておいてください。

(若林)


2008年5月13日(くもり&雨)
授業
欠席:3年2名、4年生(岸本さん以外)
遅刻:

3年【三角君の発表】:「小笠原諸島と世界自然遺産 -世界自然遺産とは-」
世界遺産について調べたことについてを中心に発表が行われた。

  • ユネスコ世界遺産について・・・人間共通の宝物せかい遺産には文化遺産、自然遺産、複合遺産の3つに分けられる。今回研究の題材とするのは自然遺産である。
  • UNESCO・・・国際連合の機関。日本にはUNESCOの直属ではないが、文部科学省の管轄ににほんんユネスコ国内委員会として窓口がある。
  • 世界遺産条約・・・1972年にユネスコ総会で採択され、日本では1992年に締結国となった。
  • 世界遺産委員会・・・ユネスコ内にあり、世界遺産について議論が行われるところ。今後は世界遺産についての知識を増やしてから小笠原について調べていく予定である。
発表に対して以下のコメントがあった。
  • なぜ小笠原ではなく世界遺産から調べ始めたのか(因みに国際条約集に掲載されている)。どのようなことを調べていきたいのか。条約策定過程なのか、何を持って世界遺産のどの部分を小笠原に結びつけ政策につなげるのか。
  • 小笠原は世界自然遺産の候補地。いろいろ問題があるがこのまま世界自然遺産にしていいのか。 →空港建設、熊野古道等の問題がある
  • 地元は経済発展のために世界遺産を推奨するが、その分危機遺産が増える。小笠原も経済発展派との対立構造がある。まずその対立構造を提示して、双方の解釈から調べてはどうか。小笠原内での政策提言や世界遺産についての意見対立をまず提示したらどうか。
  • 世界遺産賛成派、反対派、その他意見(環境協会等)の存在
  • 小笠原は、自然遺産以外に、複合遺産や文化遺産に登録される可能性はないのか。→この問題の前提に、自然遺産に推挙された、という前提背景がある→その過程を盛り込んだ方が、発表の意図が捉えやすいのでは。それを踏まえた上で、世界遺産に対する意見を調べてみては。
  • 自然遺産に登録されるとどのようなメリットがあるのか。→ユネスコのHPからは、おそらく活動の支援等が受けられる等のメリットがあるようだ。
  • 小笠原諸島はどのような観点から自然遺産に登録候補に挙がっているのか。(地質学的?生物学的?)
  • ユネスコ自然遺産登録推挙以前に日本で何かに登録されていたのか?→日本国内では、小笠原の一部が自然保護地区に登録されていた。
  • 自然保護地区の一部がユネスコ自然遺産に登録されるのか、小笠原すべてが登録されるのか?
  • 世界遺産委員会のメンバーはどのように構成されるのか。選挙で選ばれるのか。
  • 世界遺産委員会のメンバー選挙の投票は誰が行うのか。
  • 国連専門機関のメンバーには国際政治的な要素が伴う。
  • 世界遺産委員会のメンバー21カ国は、常任理事国のように、国単位で推薦されるのか。
  • 世界遺産委員会のメンバー国すべてが国連登録国ではない。(因みにアメリカは一度抜けてもう一度入り直した)
  • 今小笠原諸島が登録されている自然保護地区とは何か。
  • なぜ小笠原諸島なのか。
  • 環境保護の問題とは違うのか。→小笠原諸島は離れたところにあるので、その観点から島民の問題等を調べたい。
  • 熊野古道の問題とは何か?→熊野古道が世界遺産に登録された際、私有地であるのに森の地権者が自由に使用できなくなった。そこから問題が派生している。
  • 世界遺産に登録されると、権利者が自由に使えなくなるという問題・・・ユネスコ(国際条約)から、日本国内法律の実行への過程にも問題があるのでは。そこにも何らかの政策が働いているのでは。
  • 研究の到達点を明確にしていく必要がある。
今後としては、小笠原がなぜ世界遺産に値するのか、自然遺産の定義等に照らし合わせながら、候補地としての意義について考えていきたい。また、自身の小笠原への問題意識の掘り下げが必要。

【合宿について】
<日程について>
オープンキャンパス(8月1〜3日あたり)を避けたい。夏休み中に行うのか、行わないのか。

【連絡事項】

  1. スライド配付資料の印刷部数は35部(2年生:19人、3年生:8人、4年生:6人、5年生:1人、先生:1人)
  2. 3年生はゼミ幹事を決めるように(合宿幹事を決めてほしい&合宿のセミナーハウス申し込みが例年と変わったらしい)。
  3. 4年生はOB会と現役生との連絡役をするので(昨年度は高橋先輩)、4年生の代表を決めて、幹事会に出る必要がある。(幹事会1回目は4月に行われ、現役生は出ず。2回目からは出てほしい。)

次回は竹村君と永山君の発表です。

(篠原)


2008年4月22日(晴れ)
授業
欠席:2年2名/3年2名/4年
遅刻:

  3年【篠原さんの発表】:「文化財保存環境について」
まず、文化財保存制度について、明治の太政官布告から現在の「文化財保護法」が随時改定されている制度と、そこでの「文化財」の定義と保存する意義、そして文化財保存環境として諸点ある中で、今回の発表では「保存・公開・活用の影響」について、順次紹介が行なわれた。
そして、特に、保存・公開・活用の意義と問題点を、世界遺産登録後の「白川郷」の過度の観光地化と、キトラ古墳の壁画調査と剥ぎ取り壁画公開を事例に、保存と公開と活用の間の困難さについて論じた。
発表に対して、以下のコメントがあった。

  • 研究動機は、何か。
  • 現存の文化財保護法を研究するのか。保存法の何をどう研究するのか。
  • 文化財保護法について、保存や公開、活用を誰が決めているのか。アクターは誰か。
  • 文化財保護について、政府、民間の誰がどこでどのような議論を行なっているのか、押さえて、発表者の立ち位置を明確にするべきだ。
  • 具体的なケーススタディで、法制度やアクター、主張などの展開を具体的に検証すると議論が、議論によって何を求めるかが、明確になる。
  • 白川郷を訪ねて、どういう感想をもったのか。

【連絡事項】

  • 報告・発表をする人はコピー用紙をロッカーからとって人数分印刷すること
  • 日記当番は欠席者の分をゼミロッカーに入れること
  • ・ゼミロッカー5の鍵は事務所から借りる

次回は三角君の発表です。

(江上綾)


2008年4月15日(晴れ)
授業
欠席:2年1名、3年1名、4年6名
遅刻:

第1回目のゼミは、就職活動のためか4年生が欠席であったが、2年生が大人数のためゼミ室は予想通りほぼ満席だった。
まず、3年から自身のHPを表示して自己紹介を行い、引き続き2年生が自己紹介を行った。
2年生は人数が多いけれど、まずは名前を覚えて仲良くしていきたいと思います!
最後に、先生から、3年生の幹事役を相談して決めること、およびゼミロッカーの使用法の説明があった。

次回は、篠原さんと三角君の個人研究の発表です。

(井上素子)



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