この研究テーマにした理由は香港への旅行により貧困格差に興味を持ち、貧困格差の解消するための方法としてのBOPビジネスに興味を持ったからである。
私は二年の秋に香港に行った。香港の地下鉄の券売機で乗車券を買おうとしていたところ、浮浪者が近寄ってきて何かを言いながら手を差し伸ばしてきた。
これに私は大きな衝撃を受けた。よく聞く話ではないかと思う人もいるかもしれないが、1990年に日本で生まれ、特に不自由なことがなく
胡坐をかきながら暮らしてきた自分にとっては、インパクトがとても大きい出来事であった。その出来事をきっかけに私は貧困格差に興味を持ち、貧困格差
解消へのアプローチはどのようなものがあるかと考えたところ、政府開発援助やNGOの活動など様々なものがあったが、
自分はボランティアみたいなものは性に合わないと思っていて、さらに自分の興味のある経営やビジネスの視点でのアプローチ
はないかということで調べていたところ、慈善事業ではなくあくまで利益追求を行うBOPビジネスというものを見つけ、これを研究課題に決めた。