就職活動を徐々に開始する中で、大学での専攻と企業の採用基準とが分断されていることに疑問を持つようになった。
そこで、就職活動開始時期が早期など、就職システムに問題があると思われる以上に、現在の教育が仕事と結びついていないのではと考えた。
また、教職課程を受講しているため、今まで学んだ知識を少しでもゼミの研究に活かすべく、教育の観点からもキャリア形成を見ていきたいと思った。
「専攻学問の専門的な知識」はわずか8%。日本では、大学で専攻した教科と企業の採用基準とが分断されていることがよくわかる。研究者になる者は別とし て、就職を希望する学生に対するカリキュラムに工夫が必要と言える。
文部科学省発表の『学校基本調査』によると、1994年に初めて日本では大学進学率が30%を超えた。その後も年々進学率は上昇し、2009年には50%を超えた。
その一方で、今年の春に卒業した大学生の就職率(確定値)は、91.0%であった。これは前年と比べて0.8%の悪化である。
中学や高校を卒業して就職する人の就職率は、前年比で改善したものの、大卒者の就職環境は依然として厳しい状況が続いている。
<背景>
・フリーター問題
・学卒就職者の早期の離職傾向
・青少年の職業やキャリア形成におけるつまずき
インターンシップやキャリア教育、つまり学校と職業生活をつなぐ教育活動や仕組みの問題は政策の世界において関心事となってきている。
大卒就職・採用問題において、学歴主義的傾向は相当見られる。
―イギリスの社会学者 ロナルド・ドーアの指摘
『最初の就職があとのキャリアを規定する度合いも、最初の就職を学歴が決定する度合いも、日本ほど高い国は、韓国・中国などアジアにこそあれ、ヨーロッパにはない』
また、高学歴化にはいい点とともに、弊害もたくさん出ている。
★学生と社会人の意識の違いに影響。
・社会人:ミッションもなく、ゼロから構築する
・学生:答えのあるミッションを与えられ、その解決法を探る
≪参考文献≫