常泉 敬亮
tsuneizumi keisuke
研究テーマ
環境問題と公共事業
ケース
千葉県三番瀬の事例から事業のありかたを考える
章立て目次
序 章 研究動機 第一章 公共事業 第一節 公共事業
第二節 日本の公共事業の特徴
第三節 公共事業の問題点第二章 千葉県三番瀬 第一節 三番瀬
第二節 三番瀬の多面的価値
第三節 市川二期地区・京葉2期地区計画(三番瀬埋立事業)の経緯
第四節 三番瀬再生計画検討会議(三番瀬円卓会議)第三章 環境アセスメント(環境影響評価)制度 第一節 環境アセスメントとは
第二節 環境影響評価法制定までの経緯
第三節 環境影響評価法について
第四節 地方公共団体の環境アセスメント制度
第五節 戦略的環境アセスメントへの取り組み第四章 戦略的環境アセスメント 第一節 戦略的環境アセスメントとは
第二節 戦略的環境アセスメントの特徴
第三節 国際的動向
第四節 わが国における動向第五章 政策提言
研究動機
私は幼いころ、開発によって立ち退きを余儀なくされたという経験がある。大人同士の話し合いで勝手に物事が進行し、それまで慣れ親しんだ環境が壊されていく状況に、子供ながらに憤りを感じた。この経験が環境や開発というものに興味を持ったそもそもの始まりである。 その後最近になり、諫早湾干拓事業の問題が世間を騒がせたり、長野県の脱ダム宣言をはじめ、大規模な公共事業が次々と中止・計画撤回されるようになるなかで、公共事業のような大規模な事業の計画はどのように行われているのか、今後公共事業はどうあるべきなのだろうかということに関心を持つようになった。これがこの研究をはじめるに至った経緯である。
全国各地で公共事業が次々と行われるようになり、日本はそして我々の暮らしは非常に豊かになった。事業によって多くの恩恵を受けてきた、それは確かなことである。しかし、近年の公共事業にあっては、さまざまな利権が絡み合い、必要ではないもの、いわゆる無駄な事業ばかりが目に付くようになってきたように思う。そのツケが今まわって来ている。国も地方も財政的に逼迫し、危機的な状況である。経済的な問題はもちろんであるが、自然環境に対する影響というものも見過ごしてはならない。今こそ公共事業を見直す時期にきているのではないだろうか。いや、見直さなくてはならないのである。
この研究では、千葉県にある三番瀬という干潟の事例、さらには環境アセスメントにも触れつつ、今後公共事業はどうあるべきか、アセスメントとはどうあるべきかということについて考えていきたい。
参考文献
「市民が作る公共事業」岩波ブックレット
「公共事業をどう変えるか」保母 武彦/著 岩波書店
「脱ダムの世紀 公共事業を市民の手に」日本弁護士連合会 公害対策・環境保全委員会/編 とりい書房
「環境を破壊する公共事業」週刊金曜日編集部/編 緑風出版
「世界の環境アセスメント」監修:環境庁環境アセスメント研究会 編集:財団法人 地球・人間フォーラム 株式会社ぎょうせい
「三番瀬ガイドブック」三番瀬研究会/編
「三番瀬計画案」三番瀬再生計画検討会
「三番瀬の再生に向けて」市川市/編
「三番瀬の変遷」三番瀬再生計画検討会
「三番瀬から日本の海は変わる」三番瀬フォーラム/著 きんのくわがた社
「干潟の民主主義」永尾 俊彦/著 現代書館参考ホームページ
環境省ホームページ http://www.env.go.jp/
千葉県ホームページ http://www.pref.chiba.jp/
市川市ホームページ http://www.city.ichikawa.chiba.jp/
三番瀬フォーラムホームページ http://www.sanbanze.com/